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    pecco0918

    まえだだよ~~!

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    chiocioya18

    DONEタケ漣冬の収穫祭!でネップリ公開していたバレンタイン話です。たい焼きデート。
    芸能界は常に行事を先取りしている。テレビやラジオは放送日の何ヶ月も前に録ることもざらにあるから、季節の巡りがカレンダーよりも先走っているように感じてしまう。
    バレンタインデーの特番収録をこなしたのが先月のこと。ファンのみんなからのチョコは連日事務所に届いていて、だから今日が二月十四日当日だということも、きっとコイツは忘れているに違いない。レッスンからの帰り道、来るかと訊けばのこのこと家へついてくるのもただの気まぐれなんだろう。
    コイツにとってバレンタインデーは特別な日ではない。それはわかっているけれど、それでも。カバンの中に忍ばせたチョコレートを、渡すタイミングを見計らっている。
    ちゃんと綺麗な箱に入った、コイツのために用意したチョコだ。小さくて量は大して入ってないから、果たしてコイツが喜ぶのかは想像できない。買った直後もここ数日間も、やっぱり渡すのはやめておこうかと何度も何度も思ったが、買う時にどれだけ恥ずかしかったかを振り返ると悔しくて、諦めきれずに持ってきてしまった。そのくせまだ渡せずに持ち歩いているのが情けない。
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    高間晴

    DONEフォロワーさんがモさんの語る怖い話を書いていたので自分も便乗して書いてみた。
    全然怖くないけどホラーに全く耐性がない人は一応気をつけてください。
    ■こわいはなし?


     深夜。ルークとモクマがオフィス・ナデシコのキッチンで、夜食に冷凍されていたピザトーストを焼いて食べている。飲み物はコーラだ。行儀悪くも焼けたそばからオーブントースターの前で立ったまま食べているが、それを咎める者はいまここにいなかった。
    「いや~、深夜にこの味は罪ですね。とろけるチーズと絡む酸味のあるトマトソース。こんがりしたサラミの旨味、トーストはカリカリなのに中はふわっとしてて……」
    「ルーク、もう一枚余ってるけど食べる? おじさんが食べるとカロリーオーバーになっちゃうからさ」
     モクマは笑いながら皿に残った最後の一枚を示す。ふたりとも二枚ずつ食べたのだが、五枚入りを全部焼いたのでちょうど一枚余るのだ。
     赤いラベルのペットボトルから口を離して、ルークは元から大きなエメラルドによく似た目を丸くする。
    「ええっ、いいんですか」
    「いいのいいの。その代わりさ、おじさんの昔話聞いてくれる?」
     モクマがペットボトル片手に空いた手をひらひら振りながら笑うと、ルークは一も二もなくうなずいた。
    「モクマさんの話なら頼まれなくても聞きます! むしろ聞かせてください」
    「じゃ 2853