Let‘s party time③Part4
「ここです、南方さん」
指定された駅から5分と経たない場所にある推定40階ほどのタワーマンションの前に着く。
バイクを停めると後部から弥鱈立会人が飛びおり、マンションの入り口へ向かい、躊躇なく正面から入室しようとする後ろ姿に思わず声をかけてしまった。
「おい、そんな軽率に近付いて罠があったらどうするんや!」
キッと振り返る弥鱈は、急ぎと怒り、双方の感情を表立たせてぶつけるように睨みつけながら静かな声で呟く。
「…私がそんなヘマ、するとでも?」
「…失礼しました」
仮にも立会人という点においては先輩。歳下とはいえ先輩である相手に謝罪を落とした。
「さ、どうぞ、開きました。ここの28階のようです」
マンションのセキュリティすら、いとも容易く解除し、二重三重にもかかるセキュリティを慣れた手つきで解除していく。
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