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    左手中指負傷+今日から書き始めた為、たぶん明日には終わらない祓本パロ五歌。
    タイトル不穏ですが、バリバリハピエンです。
    完成したら、支部あげします。

    #五歌
    fiveSongs

    君に贈るさよならプロローグ

     聖なる夜の前日。
     日付が変わった瞬間に、見ていたテレビが速報を伝えた。
     流れたニュース速報はあるお笑いコンビが解散し、その上、一人のメンバーは芸能界を引退するというもの。
     それを眺めていると同時にソファに座る隣の彼が、何の気なく呟いた。
    「僕達、別れよっか?」
     突然の言葉に、私は目を丸くし彼を見上げる。
     いつになく彼は真剣な顔で、真剣な碧眼で私を見つめていた。
     その表情に、彼の言葉が得意の悪ふざけではないことを知る。
     こみ上げる喜びに私は思わず笑顔を零す。
    「……本気なのね?」
     彼もまた口角をあげて、微笑む。
    「うん、本気。テロップも出しちゃったしね。もう、後戻りはできないよ」
     彼が言い終わるか否か、私は思わず彼を思いっきり抱きしめた。
    「……嬉しい……、ようやくこの日が来たのね」
     涙混じりに言えば、彼は私の体に腕をまわしながら、ごめん、と小さく呟く。
    「まだ、半年くらいは待たせちゃうけど」
     彼の言葉に私は首を横に振る。
    「もう、10年待ったんだもの。あと半年くらい、平気」
    「……そっか、もう、10年……」
    「うん、でも、あっという間だったわ」
     私はそう言うと、彼との出会いに想いを馳せる。

     あれは10年前———。
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