Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    緘黙_

    進捗ヨシヨシしてもらうためのもの。
    検索避けダルいってのもあります。
    稀に作品解説を載せます。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👏 🙏 🙌
    POIPOI 3

    緘黙_

    ☆quiet follow

    wip

    Tap to full screen (size:1068x1533).Repost is prohibited
    💖❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    緘黙_

    PROGRESS前に言ってたやつ、ようやく書き始めました。すみません。
    あなたの言葉がわからない ある朝気がかりな夢から目ざめた悠真は、ベッドの上で硬変した己の腕をその瞳に映した。甲殻のように固い背中を下にして横たわり、頭を少し上げると、不気味な結晶がテラテラと光っている。鋭利な結晶が掛け布団をすっかり押し潰して、その刃面で切り裂かんとしている所だった。普段の大きさの二倍ほどもある硬質な足が、眼前に燦然と鎮座していた。
    (な、なんで、)
     動揺した声は震えていたが、生憎夢ではない。少し小さすぎるがまともな自室が、よく知っている四つの壁のあいだにあった。ローテーブルの上には昨日飲んだままのptpシートが散乱していて、上方の壁では時計が無機質な時を刻んでいる。

     悠真の視線はのろのろと窓へ向けられた。陰鬱な天気はすっかり憂鬱を連れてきて、雨垂れが窓枠に突貫する反響音を聞いていた。もう少し眠り続けたら、こんなバカげた幻想を忘れてしまったらどうだろうかと考えたが、そうは問屋が下さなかった。というのも、彼は右下で眠る習慣だったが、いくら身体を捻っても仰向けの姿勢にもどってしまうのだ。百遍もそれを試みて、油の切れたような関節がきしきし啼くのを聞いていた。
    1860

    recommended works