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    hanano_seasons

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    書きかけの燐ひめ小説の一部

    恋の火葬場「ん」
    その一言と共に頬に押し付けられたのは、ひやりと冷たいペットボトル。流れた汗が引いていく感覚に、俺は思わず息を吐き出す。
    「……どうも」
    つい先ほどまで講師にダンスを教わっていたのだから、いくら"完璧なアイドル"を謳うHiMERUであれど疲れはする。とはいえ、それを表に出すようなことはしていないので、俺の疲労に天城が気付いたことに驚いた。
    「それ飲んで汗拭いて、ちょっと長めに休憩取るぞ」
    「必要ありません。少し休めば動けます」
    ――確かに、新曲の振り付けはいつもより激しかった。特に今回は俺の負担が大きい振り付けだったため、普段以上に体力が奪われたことは否定できない。でも、長めの休憩を取らないと動けないほどではない。それこそ、スポーツドリンクを飲んで汗を拭いて、ほんの五分ほど休めば回復するだろう。疲れているとはいえど、その程度の疲労なのである。
    だというのに、天城は頑として首を縦に振らなかった。
    「休むべき時に休んどかねェと、後半バテたら困るだろ」
    「ですからHiMERUは大丈夫だと言っているではないですか。自分の限界くらい自分で分かります」
    思わずむっとして言い返す。過度な心配はナメられている気がして不愉快だ。
    それが表情にも出ていたのか、天城は呆れたように一つため息を吐く。
    「強情」
    「なんとでも言えばいいのです。天城の心配など不要なのですから」
    「あーはいはい、じゃあそれ飲んだらレッスン再開な」
    結局、引いたのは天城だった。
    俺は何も間違ったことは言っていない。……言っていない、けれど。天城を突っぱねた後、胸に満ちるのはいつも"後悔"なのだった。
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    tono_bd

    DOODLE※400年前のフィガロは髪が長かったという前提で、
    ベッドの中でファウストから「いつ髪を切ったのか」と訊ねられる話。
    ※南の国の開拓初期の捏造があります。若干のモブ有り。


    え、ここで終わるの? 濡れ場は? って思う方。
    私もそう思います。
    pixivに上げる時に追記するかもしれないし、しないかもしれない。
    タイトルはその時考えます。
    フィガファウの官能小説大好き。
    セックス後の浅い眠りから覚めたフィガロが、髪にまつわる昔語りをする話。 まどろみが続いていた。
     寄せては返す波のようなそれは、思いのほか心地が良い。悪い夢は見なかった。むしろそれとは逆のずっと見ていたいような幸福な夢を見ていた気がする。だが、それ以上の幸せを知ってしまったから、重たい瞼を持ち上げるのもやぶさかではない。結局現実以上の幸せは夢の中には無いのだと教えてくれた存在が、今も自分に触れてくれているのだ。
     頭皮には触れず、短い髪の表面を撫ぜるような遠慮がちな触り方に思わず口元を笑みの形に変える。すると鼻を摘ままれた。
    「狸寝入りか」
    「違うよ、夢から覚めたばかり。まだ夜明け前でしょう、寝られないの?」
    「うん。眠気が来なくて、終わってすぐに眠ってしまったあなたを見てた」
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