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    hanano_seasons

    @hanano_seasons

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    hanano_seasons

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    以前ツイートしたうっかり好きって言ってしまってその日以来隠し通路を駆使してニキから逃げているマヨのニキマヨ。の、進捗

    #ニキマヨ

    「椎名さんのそういうところが好きですよ」
    ぽろりと口から溢れ落ちた言葉は、紛れもない本心だった。"好き"だなんてそんなこと、絶対に言ってはならなかったのに。――いや、でも今ならまだ"友人としての好き"ということで誤魔化せるだろうか。回らない頭を必死に動かしながら椎名さんの様子を覗うと、彼は驚いたように目を見開いていた。
    「好きって……それ、ほんとっすか?」
    投げかけられた言葉に、私はびくりと肩を跳ねさせる。この問いかけ方は、私の発した"好き"の意味を正しく理解してしまったがゆえだろう。
    なんてことをしてしまったのだ、と自分を責める。けれど、そんなことをしても起こったことが変えられるわけではない。
    「……あの」
    私は小さく口を開くと、なるべく椎名さんの顔を見ないようにしながら謝罪を口にした。
    「すみませんでした……!」
    そして、自分の出せる最速のスピードで天井裏へと這い上がる。
    「えっ、マヨちゃん!?」
    下の方からは驚いたような椎名さんの声が聞こえてきたけれど、今の私にそんなことを気にする余裕は残されていなかった。
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    雨月ゆづり

    PROGRESS三つ編みを切られたマヨイの話。
    ニキマヨ。
    椎名の実家アパートで同棲している設定。

    この後の展開に悩んでいるので、出来ているところまであげておきます。
    マヨイが可哀想なままで終わっているので、幸せなニキマヨを読みたい方は、完結までお待ちください。
    (最後はちゃんと幸せにします)
    マヨちゃんの三つ編みが切られた話 もしも彼が髪を切ることがあるとすれば、それは当然、彼自身の意思によるものだと思っていた。

    「ただいま戻りましたぁ」
     玄関の方からマヨイの声がする。時刻は夕方と呼べる頃だったが、空はほとんど夜の闇に沈んでおり、ほんのわずか、夕焼けの気配を残していた。
    「おかえりマヨちゃ――その髪は……?」
     いつも通り玄関まで出迎えに行くと、そこにいるのは帰って来たばかりのマヨイだった。間違いなくマヨイだったが、それはニキが想像していた姿とはすいぶんと違った様子のマヨイだった。
     今まで無理やり帽子と、襟の高いコートで隠していたらしい葡萄色の髪の毛は、帽子とコートを脱ぐと、ばさりと肩あたりで広がった。左右の長さがバラバラで、お洒落を狙って意図的にやったアシンメトリーな髪型とは全く違う。不格好なザンバラ髪だった。
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