きんちゃん日記 おっす!オラ場地圭介!オンメェ地球から来たんか?へぇ〜、あっそ。キョーミねぇわ。てかよぉ、オラが名乗ったんだからオンメェも名乗れや。オラァ。
どうも、薮から権左衛門です。ヤンキー悟空場地圭介のモノマネをしてみました。きんとうんに乗って登場する場地さんってかっけぇよな。Wikipediaで調べたら、きんとうんはマッハ1.5(推定時速1800km)らしい。速すぎて笑った。場地さんがマッハ1.5で登場したら髪の毛が後ろに流れたゴンじゃん。ゴン=フリークスじゃん。強いって。おでこからハゲるよ。
【きんちゃん日記】
第四章 親愛
きんちゃんは圭介くんが大好き。大好きだから、毛繕いをしてあげることもあります。お昼ごはんを食べる圭介くんの髪をくんくん。
「ウホ」
嗅覚が優れたきんちゃんは、髪から圭介くんと千冬くんの両方の匂いを嗅ぎ取ったみたい。なんでだろう? ふたりが仲良しだからかな? きんちゃんは自分の匂いを嗅いでみたけど、さっき食べた焼き肉の匂いしかしません。
「食べ終わったら遊んでやるから、そこ座っとけよ」
圭介くんが隣の椅子を叩いたけど、きんちゃんは圭介くんの後ろから離れません。
「ウホ、ウホウホ、ウホ」
「あー? 千冬がテキトーに買ったやつだからわかんねぇ」
「ウホ? ウホ? ウホウホ?」
「いや美容室専売とかじゃねぇと思う」
「ウホ、ウホウホ」
「あー、そういう名前だった気もするわ」
「ウホ」
圭介くんの髪をかき分けて頭皮をチェック。見たところで何がわかるのかな? きんちゃん、髪の調子はどう?
「ウホッ」
「おう」
「ウホウホ」
「きんちゃんはせっけんで洗えばいいだろ」
「ウホ」
あ! きんちゃんは圭介くんの頭皮にホクロを見つけました。
「ウホッウホッ」
おやおや、ホクロだと思ったら小さめの ゛だ!
「ウホ」
だめだよ、きんちゃん。それをとったら、圭介くんの苗字がバジからハシになっちゃうよ!
「ウ゛ホ゛」
こら! ゛で遊んじゃだめだよ!
「きんちゃんいまゲップした?」
「ウホ」
圭介くんは ゛を取られたことにまだ気付いてないみたい。早く戻してあげようね。
「ハシ、魚肉ソーセージ」
「は?」
「バジ、魚肉ソーセージ」
「また腹減ったのかよ、持って来てやるから待っとけ」
「ウホ」
あ、きんちゃんは ゛を頭に返してあげたよ。よかったぁ〜、これで圭介くんの ゛が守られたね!
第五章 冒険の始まり
「ウホッ」
「いてっ!」
きんちゃんったら、一虎くんの頭から何か取ったよ。なんだろう? アタマジラミかな?
「ウホ」
あ! ずの ゛だ! かすとらくんになっちゃうよ〜!
「カストラ」
「え? 欣也久しぶりに喋ってんじゃん。もういっかい言ってみ」
「カス虎」
「か、ず、と、ら」
「カス虎」
「あー、惜しいな。Zの発音難しいのかな」
「カス虎」
きんちゃんは ゛を一虎くんに見せてあげました。喜んでくれるかな?
「なに? うわ、ホコリ集めちゃだめだって。まさか食べてないよな?」
「ウホッ」
「お腹空いてんのか?」
「ウホ」
「いやしゃべってくんねぇとわかんねーわ。魚肉ソーセージ食うかな」
一虎くんはきんちゃんの言葉がわからなくても、きんちゃんがいつもお腹を空かせているのはわかるよ。
「ウホ」
冷蔵庫に向かった一虎くんは、゛がないのに気付いていないみたい。
「ハネミヤ、カストラ……」
含みを持たせながらフルネームを口に出すと、不穏な空気を演出できるよね!
「きんち゛ゃん」
きんちゃん、一虎くんの ゛を自分にくっつけちゃった! どう? しっくりくる?
「きちゃん」
うんうん、そっちにもつけてみたんだね。どうかな?
「ウー!!」
あ! きんちゃん ゛を投げ捨てちゃった! 一虎くんが困っちゃうよ〜
ー完ー