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    yuu

    @HTgZRAviuqDXglC

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    ハリポタメモ

    愛を知った僕が,愛を与える話前回のあらすじ
    気が付けばハリー・ポッターの双子の兄として生まれたトム・リドル。
    リゲル・ポッターとして伯母であるペチュニア・エバンスの下で生活をしていると,突然父の妹と名乗る女,ハリエット・ポッターが伯母の家へと来た。
    ハリーや己に暴力を振る叔父と従兄に仕返しをしようとしていたリゲルは,邪魔されたことに腹を立てそうになったが,ハリーが女に懐き,さらには女の家に行かないかと誘われ,ハリーは了承してしまう。リゲルは,怪しい女に対して警戒心を抱きながらも,ハリーとともに伯母の家を出ることになった。
    (僕が愛を知る話の内容です。)

    設定変更。
    ハリエット・ポッターは隻腕である。

    続き

    「さぁ,僕につかまってね。離れたら危ないよ。」
    女は,ハリーを軽々と抱き上げた。僕は女の空いている手におずおずと手を合わせる。
    (あれ?こいつの手・・・)
    次の瞬間には,バシッという音とともに視点が回転した。

    目を開けば,見慣れた伯母の家とは違いどこかの森の中にひっそりとある家が目の前にあった。
    「気分はどう?気持ち悪くない?」
    「ぜんぜん!」
    「・・・へいきだ。」
    ハリーが,元気よく女に応える。女は,よかったと微笑んでようこそ,わが家へと案内した。
    部屋のなかは,広く一人で住むにしては大きすぎる家だった。しかし,どこか生活感がある為、ここが女の家なのは本当なのだろう。
    「さて,さっそくだけど君たち。お風呂に入ろうか。」
    ハリーはお風呂という単語を聞いて体をこわばらせた。無理もない,僕たちのお風呂はおばさんが冷たい水でごしごしと体を洗うことなのだから。
    「・・おふろ,入らなきゃダメ?」
    ハリーが,抱き上げている女に向かって言う。その顔の破壊力はすさまじく飛び火がこちらにも及んだ。グハッ
    「うっ・・・大丈夫!お風呂はあったかくて気持ちいよ。大丈夫,怖いなら僕が一緒に入ってあげるから。」
    女は,ハリーの顔を見て少しうろたえていたがすぐに持ち直して,お風呂へと誘う。というか,今一緒に入るって言ったかこの女!?
    「どうかな?」
    「ん~,兄ちゃんは?」
    おい,ハリーそこで僕に話を振ってくるな・・・っぐ,そんな可愛い顔で見て来るな!?いいぞって言いかけてしまうではないか!本当に,こいつは俺様を倒したハリー・ポッターなのか!?
    「ハリーの好きにしな。」
    お願いだ,ハリー。そいつは素性が知れない。入るって言うなよ?!
    「・・・じゃあ,一緒に入りたい。」
    リゲルの,思いとは裏腹にハリーは新しく保護者となったハリエットとお風呂に入りたいといった。

    「ほら,ハリー目を瞑って」
    「っ!」
    変わって,お風呂場。
    僕と,ハリーは女基,ハリエットと呼ばれる奴に丸洗いされていた。
    (どうして,こうなった~!!!)
    そう,ハリーは純粋な4歳児だ。女性にハダカを見られても何にも思わないだろうし,かといって,女の体を見ても反応なんてしないだろう。しかし,僕は違う。これでも中身は爺だ。反応なんかはしないが,目のやり場に困る。
    お願いだから,せめてタオルだけでも巻こう!?湯気で見にくいけどタオル巻こう!?
    「ほら,次はリゲルの番よ?」
    「お兄ちゃん!お風呂ってこんなにあったかいんだね!」
    ハリーの体を洗い終わったのだろう。先程よりも体がきれいになっていた。
    「僕は,自分でやる・・・」
    「何を遠慮ぶっているの。ほら頭だして。」
    「うわっ!」
    四歳児の体では大人相手に抵抗はできず,リゲルはなすがまま頭を洗われた。
    「どう?いたくない?」
    「(いたくないし!むしろ気持ちいですけど!?)・・うん」
    リゲルは,泣きたくなってきた。中身は,大の大人なのにこんなこと屈辱でしかない。僕は,爺だけど介護の必要な爺じゃない・・うう。
    「はい,目瞑ってね。」
    (うう。屈辱だ。)
    リゲルは,人生で初の屈辱を学んだ日だった。
    身体をきれいにされ,お風呂につかる前に,女は何かをしに戻っていった。
    「ねぇ,ねぇ。ハリエットさんっていい人だね。」
    ハリーは,何気なく声をかけてきた。
    確かに,今までの行動を見ればいい人に見えるだろう。しかし,まだ油断ならない。
    あのハリエットという女が本当に自分たちの伯母にあたる人物なのか。
    ”前”の世界では存在していなかったポッター家の伯母。
    こいつの存在が僕たちの生活にどう影響していくのか見定めていかなけれ・・・
    「僕,ハリエットさんがママだったらいいな」
    「ブッ!?ハリー!?急に何言いだすんだ!?あいつは,優しいけど・・・でも,もしかしたら危ない人間かもしれないんだぞ!?」
    ほんと,弟のハリーのトンデモ発言には毎度困る。まあ,なれたもんだし,可愛くて許してしまうが・・今回は譲れない。これは,僕やハリーの安全を守るためでもあるのだ。
    「でも、ハリエットさんの目は怖くなかった。」
    「怖くなかった?」
    あいつの目が怖くなかったってどういう意味だ?
    「僕,ときどき変な夢を見るの。空飛ぶオートバイに乗ったり,緑の光と赤い光がちかちか光ってたり・・・」
    「それは・・・」
    恐らく,1歳の時の記憶だろう。オートバイはわからないが,緑と赤い光は死の呪文と武装解除の呪文か?
    「でもね,その夢の中で一番怖いのは,青い目。」
    「あおいめ?」
    「うん。青い目がね,こっちを向いてるの。ただそれだけ。だけど,すごく怖い。なんでも見透かしていて,冷たい目が僕を見つめてるの。」
    それが怖い。とハリーは自分の腕をさする。
    夢の内容を思い出したのか少しだけ顔色が悪くなっていた。
    僕は,ハリーに抱きついて,いやなことを思い出して冷えてしまったハリーの体を温める。
    碧い目で思い出すのは,あの狸爺だ。
    あれは,開心術をかけて相手の心を見破るのが得意だ。けど,なぜ狸爺が出てくるのか分からない。
    「お待たせ・・・あれ?どうしたの?」
    戻ってきた女は,ハリーの様子がおかしいことに気づき近寄る。リゲルも,その様子をみていたがどこか違和感があった。
    「熱は・・・ないね。ごめんね。時間がかかって。さあ,お風呂に入ろうか。」
    女が,前を先導しながら歩く。
    しかし,ハリーとリゲルは前に進めなかった。
    「は,はりえっとさん・・・」
    「腕・・・」
    女は,僕たちがついてこないことに疑問を持っていたが,瞬間に自身の右腕を見下ろした。彼女の右肩から手先までが無かったのだ。そして,先ほどまで湯船で見えなかったが,大きな傷があちらこちらと痕となって残っていた。
    虐待によってできた傷ではなく,戦闘によってできた傷なのだと改めて思った。
    「あぁ,ごめんなさい。湯船につかるときは義手を外さなきゃいけないのよ。」
    びっくりさせちゃったわね。と女は言った。ハリーは,あまりの衝撃に涙をこぼす。
    「え,あ!ご,ごめんね!びっくりしたよね。怖かった?」
    と女がうろたえるも,ハリーは目をこすりながら首を横に振る。
    「ちがう。スン・・・うで、いたくない?」
    ハリーは,右肩を触りながら答える。
    「ハリーは優しいね。大丈夫。もういたくないよ。それに,これは勲章なんだ。」
    「勲章?」
    「そう,大事な子を守ることが出来た勲章。そして,戒めでもある。」
    勲章?戒め?この女はさっきから何を言っているのだろうか。リゲルは,自身の肩を撫でながらどこか悲しい表情で此方を見てくる女に疑問を感じたのだった。
    「リゲルも,ごめんなさいね。こんなの見せちゃって。」
    「・・・大丈夫だ・・・」
    リゲルは,警戒心は解かずとも女の素性に少しだけ興味がわいてきたのだった。

    一緒に湯船につかり,温まったことで寝てしまったハリーを女はベットへと横にする。
    リゲルは,このチャンスを見逃さなかった。
    先程、隙を見てこの家のナイフをくすねた。それを,リゲルは女に向ける。
    「リゲル?・・それは,危ないなぁ。」
    「黙れ,お前は何者だ?ハリーにポッターの伯母なんていなかったはずだ!」
    「何を言っているのかな?僕は正真正銘君たちの伯母なんだけどな。」
    女は,ナイフを目の前にしても何事もないようにこちらを向く。
    「しらを切るな!閉心術で心を閉じていることは何か隠し事があるんだろう!お前の正体はなんだ!?」
    ここまで,僕たちには何にも危害を加えてこなかった。けれど,同じ魔法族なら僕たちの正体を知っているはず。僕たちを利用しない手はないだろう。
    リゲルは,女に向けるナイフを緩めなかった。
    女は,何も言わずただただリゲルとの間を縮めてきた。
    「来るな!」
    女は,リゲルがナイフを振り回してもうろたえることなく歩みを止めない。
    気が付けば,女はナイフを素手で持っていた。ナイフに女の血を滴らせて。
    「っ!」
    リゲルは,とっさにナイフから手を離した。まさか,女が自分を顧みずナイフを素手で持つなんて思ってもいなかったのだ。せいぜい,魔法で遠ざけるつもりなのだとリゲルは勝手に思っていた。
    なんで,この女は動揺しない!?闇の者なのか?
    「君は,優しい子だねリゲル。」
    「え?」
    女から,優しいという言葉が流れた。それは,誰に行っているのか?もしかし僕?
    「血を見て,ナイフを捨てたね。本当に脅すのならば,あなたは僕を刺すことが出来たのに。」
    「それは・・・」
    ただ、女の行動に驚いて・・・
    「お前を,殺す理由なんてない・・・ただ」
    「なんで,あなたたちを引き取ったのか。それが知りたいのかな?」
    「!そうだ。お前は何者だ?」
    女は,リゲルを真剣に見つめフッと笑みを浮かべた。
    「いいだろう。君の優しさと賢さに免じて,僕のことを教えよう。」
    さあ,手を出して。と女は己の手を差し出す。リゲルは,その手におずおずと手をのせる。
    「さあ,記憶の旅へと行こうかトム・リドル」
    「!?」
    なぜその名をと聞く前に,僕の目の前の情景が一瞬にして変わっていったのだった。

    「なんだ!?これは!!」
    女の手に触れた瞬間,周りの景色が一気に変わっていった。
    そして,落ち着いたかと思ったら,目の前にあったのはあの懐かしのホグワーツだった。
    「ホグワーツ?!バカな!姿現しでもしたのか!?」
    『それは,違うさ。リドル。』
    急に聞こえた知らない声に後ろを振り向けば,女の姿は無くそこにいたのは”前”の僕が最後に見た男の姿が映し出されていた。
    「ハリー・ポッター!?」
    『正解。』
    ハリーは,どこかしてやったりといった顔で答えた。
    「あの女は,お前だったのか。なぜ,女の姿になってる?」
    『それは、僕も聞きたいかな?死んで気が付いたら,僕は父さんの妹になってるわ。若返ってるわ。ほんとわけわからなかったんだから。』
    と,ハリーは答える。『そっちこそ,僕の双子の兄になっているとは,思わなかったよ。まあ,君には家族が出来て正直こちらもうれしいことなんだけどね。』
    「うれしい?何を,僕はただハリーが・・・そう,ヘビと戯れているときみたいに庇護欲がわいただけだ!」
    『蛇・・・』
    僕は,ヘビと同列なのかと,目の前のハリーは答える。
    『まあ,そちらは置いといて。さて,君はほかに何を知りたい?』
    「・・・・俺様が死んだあとどうなった。」
    問うとハリーは笑みを浮かべ周りの情景を変えていく。
    『これは,僕の前世の記憶。君が死んだあと魔法は発展し,新たな魔法が数々と生み出された。純血主義も新たな,純血主義へと変わり人々は平和を取り戻していった。』
    「新たな,純血主義?」
    純血主義は,今も昔も変わらないはず。何を言っているのだろうかこいつは。
    『そう,僕がシリウスからもらい受けた,というよりかは押し付けられたあのブラック家の屋敷には,闇の魔術やら貴重な魔術が載った本迄すべてが残されていた。その奥深く。いかにも古いが,保護魔法をかけられた一つの書物を見つけた。それは,過去にこの魔法界の未来を案じたブラック家のスクイブがかいた日記だった。』
    「スクイブが?」
    純血主義に重きを置いているブラック家にそのような書物が残っているのはとてもおかしいだろう。現に,オリオンの妻ヴァルプルガは,スクイブやマグル生まれの魔法族を忌み嫌い遠ざけるほどのマグル嫌いだ。
    『埃がそこまでかかっていなかったことから,恐らく先々代のブラック家当主であるオリオン・ブラックはこの書物の所在を知っていたのかもしれない。その書物には,ブラック家のスクイブとして生まれた人間の一生がつづられた書物だった。僕たちは,その書物を読んで驚きの連鎖だった。』
    映像が変わり,ブラック家の書物庫だと思われる場所で,赤毛の女と見慣れたプラチナブロンドの髪の少年とハリーが映し出された。
    「ちょとまて,あれはルシウスの子だろ?なぜ,スリザリンしかも元俺様の部下のあいつがお前と一緒にいるのだ?」
    『フフ,時代は変わったのさ。あの戦いの後,スリザリンとグリフィンドールのわだかまりは解消していったのさ。まあ,完全になくなったのは僕の次男がやらかした事件のせいでもあるんだけどね。』
    ドラコとは,僕が闇払いになった時には悪友みたいな関係だったさ。と,ハリーは夏化しながらにそういった。
    リゲルは,ただただ相いれないはずの二つの寮の人間が仲良くしていることに驚きを隠せなかった。
    『あの日記を書いたスクイブの人間は,魔力が無くとも家の繁栄を願っていたのだろう。だから,気が付いてしまった。純血を掲げることで起こってしまう弊害に。』
    「弊害?」
    『聞けば,わかる。』
    〈まさか!ほとんどの純血家系は近親婚を繰り返していたなんて!?なんで今まで気が付かなかったのかしら!?〉
    〈近親婚ってなんだ?〉
    〈嘘,ドラコ知らないの?!マグル界では常識よ!?〉
    〈近親婚ってあれだよね。血が近いもの同士で子を産み続けると生んだ子供に悪い影響を与えるってやつ。〉
    〈なんだそれは!?〉
    〈ほとんどハリーの言うことよ。生まれた子供は何かしらの障害を持って生まれてしまうの。体の色素が薄く太陽に弱い体に成ったり,五感のどこかに異常をきたしたり・・・まさか,スクイブは近親婚による弊害の一種なのかもしれないわ!〉
    〈思ったけど,魔法界のマグル学って,マグルの生活やその文化に関する情報はあっても,医療関連の者はほとんど少ないよね。もしかして・・・〉
    〈誰かが,情報を操作,またはどこかで途切れさせた・・・〉
    〈〈〈・・・・・〉〉〉
    『そこから,僕らは近親婚によって没落していった純血家系を調べまくった。そしたら,興味深い家系をみつけた。』
    記憶の映像には,見覚えのある家系の名が記載されていた。
    「・・・・・!ゴーント」
    『そう,ゴーント家は,純血を巡視するがあまり近親婚を繰り返し挙句の果てに没落してしまった。しかし,君はとても優秀な魔法使いとして生を受けた。それはなんでだと思う?』
    「・・・・魔法族とは関係ない血を入れたもから。」
    『そう,血が濃くなりすぎたことによる弊害なのならば,それを薄めればいいこと。だから,君は優秀な子に生まれた。』
    「認めない,認めないぞ!?なんで,僕は優秀なのに!穢れた血とよばれなければならなかった!?あんな、父親の血を引いている半純血の僕が!?」
    リゲルは,認めたくなかったあんな糞みたいな父親を持つ自分が穢れた血と呼ばれ,血を裏切るものとしてみられ,挙句の果てには,魔法族はマグルと同等の人間であると言われなければならないのか。あいつらは,猿だ。魔法族には遠く及ばない。なぜなら魔法が使えないただの人間なのだから。
    『”穢れた血”それは果たしてマグル生まれや,君のような半純血の子をさすのだろうか。』
    「え?」
    『疑問に思わないかい?なぜ穢れた血が血を裏切るものと言われているのか。それは,魔法族が,一方的にマグルの人間と関わりこちら側の存在をさらしてしまう危険性を防ぐために存在していた言葉だったんだ。』
    「関わり・・・危険・・・・魔女狩りの再来を恐れた人間が,魔法族を守るため存在を隠匿し,その存在を認知してしまう原因の人間のことをさすと?」
    『そう,だからその穢れた血というのは,君のお母さん。つまり,メローピー・ゴーントや過去にマグルと結ばれた魔法族にに当てはまる言葉だ。だから,君はいわゆる母親の身勝手な行動の被害者となるわけだ。そして,マグル生まれは,先祖の過ちをかぶってしまった者達でもある。』
    「そんな・・・そんなのってあんまりじゃないか。」
    僕は,母親に父親に臨まれて生まれてきたかっただけなのに・・・
    『だが,これはひとえに同族である君のような子供を保護し,マグルと魔法界の安寧を守るべき魔法省も原因の一つといえる。リドル。辛いことを言ってしまいすまない。けれど,これだけは僕の口から言わせてもらうね。君のお母さんは君の事を愛していた。』
    「そんなの,わかるわけないだろ!?何も知らないお前が!?あの爺のように愛を語るのか?!」
    『いや,知ることが出来た。ダンブルドアが隠し持っていた手紙にその答えはあった。』
    「手紙?」
    そんなのは知らない。孤児院にいた時に聞いたことも見たこともなかった。
    『これがその手紙。』
    記憶のなかだからか,ハリーは杖を一振りすると一つの手紙が出現した。
    「メローピー・リドル・・・・」
    『一言一句違わないよ。』
    手紙の内容は,母の兄。つまり,叔父に当てた手紙だった。
    自分が,マグルの人間に恋をして身勝手ながら家を捨てたこと,そしてマグルに愛の妙薬を使い,無理やり恋人となったこと。そして,父との間に僕が出来,母は父に愛の妙薬に頼らず本当の愛を欲してしまい,父は暴力的になったこと。
    全て,すべて母が間違っていたのだと。穢れた血と呼ばれても何も言い返すことはできない。私は,安易にマグルとの関係を進めたことによって同族に危険をさらしてしまい。しまいには,おなかにいる子供にまで辛い運命を歩ませてしまうこととなることを謝罪してもしきれない。おなかにいる子供には罪はない。バカな私が,マグルと無理やり結んだことによって傷つくのはいい。けれど,おなかの子には罪がない。
    私は,彼からの暴力に耐えられず,このまま死んでしまうかもしれない。けれどおなかの子を守るために,私は彼の前から消えるわ。兄さま。こんな妹で悪いと思ってる。でも,子供だけも魔法界に帰らせてほしい。この子まで,マグルの中で異常といわれる魔力を放ってしまえばいじめられ虐待されるかもしれない,そんなのは私だけでいいから。どうか,どうか兄さま。
    『手紙は,そこまでだよ。』
    「・・・・っ,なんで・・・こんな!!」
    リドルは,急に胸がくるしんだ。息が出来ないと思った。何やら頬も濡れている。
    ああ,そうか僕は・・・
    「あいされていたの・・・?」
    僕自身が欲しかったもの。仲間が欲しかった。友達が欲しかった。いや,それよりも・・・家族というものにあこがれていたのだ・・・
    涙が止まらず,息もしゃくりあげているリドルをハリーは,抱きしめた。
    『よかったね。リドル。君は愛を知らない孤独な人間じゃない。君を愛してくれた人間は確かにいたんだ。どうか,それを理解してほしい。』
    「っ・・・うぁ・・」
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