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    とわこ

    @towako71

    レツゴ(主にエリシュミ、シュミ右)とかレツゴストDKとか

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    とわこ

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    エリシュミでエジブレでブレシュミぎみ(???)
    エアレツゴ万博2022様開催おめでとうございます!
    うちのは基本的に全部こんな感じです!
    エジブレまだ少ないですけど!

    「あれ、リーダーいないの?」
    ランチタイムにメンバーの集まるテーブルにブレットの姿を見つけられず、エッジはきょろきょろと辺りを見回し首を傾げた。
    「ああ、リーダーならあそこの席よ」
    「え?」
    ジョーが視線で指した先を見て、エッジは目を見開く。
    少し離れた二人がけの席に、ブレットはこちらに背を向け掛けていた。
    ブレットの向かいには、シュミットが。
    何を話しているのか、二人で睦まじくランチをしている様子に、エッジは途端に頭がぐるぐるしてしまう。
    いつもシュミットにべったりと付き従っているエーリッヒも、今日はシュミットのそばにいない。
    焦り、カフェテラスをもう一度見回すと、アイゼンヴォルフのメンバーが座っている席に、エーリッヒはいた。
    何とも言えない、切ない顔をしてシュミットの方を見ていた。
    どうしようか、と一瞬迷い、エッジはしかしすぐに腹を括るとそのアイゼンヴォルフのテーブルにつかつかと近寄る。
    「……よぉ、エーリッヒ」
    「はい?何ですか」
    声を掛けると、エーリッヒは覇気のない声で返事をした。
    「ちょっとこっちに来てくんね?」
    「?はい。……すみません、行ってきます」
    エーリッヒはミハエルに会釈をして席を立ち、エッジと一緒にブレットとシュミットが良く見える席に座る。
    「アレ、ほっといていいのかよ?」
    アレ、とエッジはブレットとシュミットを指し示す。
    エーリッヒはそちらを見、そして困ったような微笑を浮かべて「シュミットが望んだことですから」と答えた。
    「シュミットって、うちのリーダーのこと、どう思ってんの」
    ムカムカしながら、エッジは更に問う。
    「さぁ………親しい友人、なんじゃないですか。シュミット、友達少ないですから、大事に思っているのは確かですね」
    「あっそ。でもそれ、エーリッヒの願望だろ?」
    指摘するとエーリッヒの顔が強ばった。
    「どういう意味ですか」
    「シュミットは、うちのリーダーに惚れてんじゃねーの?って言ってんの!」
    エーリッヒは黙り込んで、視線を下に落とし、それからまたエッジを見た。
    「………そうだとしても、僕は何も言えませんよ」
    「何でよ。エーリッヒはシュミット好きでしょ?」
    「好きですよ。幼なじみですから」
    「そうじゃなくて、恋愛の好き、なんじゃないの?」
    「勘繰りすぎです」
    そう言って笑ったエーリッヒは、しかし多少動揺しているように見えた。
    「ふーん。でも俺は、リーダーに惚れてんだよね」
    エッジは真っ直ぐエーリッヒを睨んで言う。
    エーリッヒは、また困ったように眉を下げた。
    「それは………見ていて、そうかな、と思っていました」
    「じゃあ分かるよね?俺の言いたいこと」
    「言いたいことって?」
    「邪魔なんだよ、シュミット。ちゃんとエーリッヒが捕まえててよ」
    「………僕が?」
    エーリッヒは驚いたように自身を指さす。
    「そうだよ。シュミットをリーダーから遠ざけられるの、エーリッヒしかいねーよ」
    「どうして」
    「シュミットが誰よりも心を許してるのは、エーリッヒだから」
    「………そう見えます?」
    「見えるよ」
    「そうですか」
    エーリッヒは、少しだけ嬉しそうにはにかんだ。
    そして、なにやらお喋りに興じている、シュミットとブレットの方を見る。
    「エッジ、あなたは、僕を利用するつもりですか?」
    「利用?協力して欲しいだけだよ。それに、シュミットがリーダーから離れるならエーリッヒも嬉しいんじゃないの?」
    「……………無理に引き離すと、燃え上がるのが恋心ですよ」
    「だからって、あんな風にイチャイチャしてんの、黙って見てらんねーよ!」
    だん!とエッジはテーブルを叩いた。
    エーリッヒは、はぁ、と溜息をつき、何度目かも分からない困った顔をしてエッジを見る。
    「僕も見たくないですよ。だから、出来るだけ見ないようにしてるんです」
    「見ないように?逃げてどうすんだよ、邪魔しよーぜ?」
    「言ったでしょう?邪魔されるとかえって燃え上がるかもしれないですよ」
    チッ、とエッジは舌打ちをし、「もういいよ。エーリッヒは味方になってくれるかと思ったのに」と席を立った。
    「話が終わったなら、僕は戻りますね」
    エーリッヒも席を立ち、シュミットの方は見ずミハエル達の待つテーブルに戻っていった。
    エッジは、どうやってブレットとシュミットを引き離そうかと思案する。
    考えたが、結局、シンプルに物理的に割り込む事にした。
    「リーダー、俺も一緒にランチしていい?」
    エッジはへらっと人懐こい笑みを浮かべてブレットの元へ行くと、返事も待たず隣の席からひとつ椅子を引っ張って来て、その席に座った。
    「やあエッジ。ちょうど君の話をしていた所なんだ」
    気を悪くした様子もなく、シュミットは美しい笑みを浮かべる。
    (くっそ、やっぱシュミットめちゃくちゃ美人だよな)
    エッジは内心の劣等感や不快感を顔に出さないよう気をつけて、
    「へぇ、俺の話?どんな?」
    とにこっとシュミットに笑い返した。
    「午前の練習で、良いタイムを出したってブレットが褒めてたんだ」
    「リーダーが?」
    ぱっと顔を明るくし、エッジはブレットを見る。
    ブレットは「褒めるとお前は調子に乗るから言わなかったが」と頷いた。
    「マジでー?いや俺も今日は調子いいなって思ってたんだよね」
    「ほら、もう調子に乗って、お前は」
    ブレットが呆れたように言い、シュミットがはははっと笑った。
    「エッジは分かりやすくて可愛いな」
    シュミットは、目を細めてエッジを見つめる。
    あまり目にすることの無い表情に、エッジはドキッとした。
    「エーリッヒも相当分かりやすいと思うぞ」
    ほら、とブレットは顎をくいとして離れた席のエーリッヒにシュミットの注意を向けさせる。
    「俺がお前と仲良くランチしてるのが気に入らないって顔してる」
    「エーリッヒは……全く」
    シュミットは視線を手元に落とし、微かに頬を染めた。
    あれ?とエッジは思う。
    なんだこの反応?まるで、エーリッヒに妬かれて嬉しいみたいな。
    「……エーリッヒって、シュミットのことほんと好きだよね」
    鎌をかけるつもりでエッジは言ってみた。
    「ああ、そのようだ」
    シュミットはこともなげにそう答えた。
    「シュミットはエーリッヒのことどう思ってんの?」
    「………………さぁね。ご想像にお任せするよ」
    「こいつ、惚気けるくせに確信を突くとこうやってはぐらかすんだ」
    ブレットがそう言い、肩を竦める。
    「えーなにそれ。絶対好きじゃん。両思いじゃん」
    エッジは意外さに思わず声を上げた。
    「シュミットはリーダーのこと好きなのかと思ってたよ。焦って損した」
    「焦っていたのか?」
    ブレットが片眉を上げるようにして聞き咎める。
    「なんでそれでお前が焦るんだ?」
    「大好きなブレットを取られたくなかったんだろう?」
    くすくすとシュミットが笑う。
    「野暮なことを言うなよブレット。エッジに好かれている自覚くらい、あるんじゃないか?」
    「エッジに……?」
    困惑したように呟き、ブレットはエッジを見た。
    「そうなのか、エッジ?」
    「はぁ?こんな場所でこんな流れで告白させる気?」
    エッジは大袈裟に「リーダーってムードとかどうでもいいの?」等と嘆いて見せる。
    「私はお邪魔なようだな」
    シュミットがすっと席を立った。
    「エッジ、心配しなくても、私とブレットはただの友人だからな」
    妖艶で意味深な流し目を残して、シュミットはアイゼンヴォルフのいるテーブルの方に去っていく。
    その背中を目で追うと、あからさまに嬉しそうなエーリッヒが目に入った。
    エーリッヒは当たり前のように自分の隣の椅子を引き、そこにシュミットを座らせる。
    シュミットはにこやかに、今度はエーリッヒと話し始めた。
    なんだか自分ひとりが焦って慌てて馬鹿みたいだ。
    「エッジ」
    ブレットが、自己嫌悪に溜息をつくエッジに声を掛けた。
    「妬いたのか?シュミットに」
    「………妬いたよ。かっこ悪いだろ?」
    エッジは渋々認める。
    「そうか」
    ブレットは小さく笑った。
    それ以上、なにも言ってはくれなかった。
    だが、これはもしかして脈があるのでは?とエッジは心の奥にうずうずと落ち着かない気持ちを抱え始めた。
    これまでも、分かりやすくアプローチしているつもりだったが、もっと押してもいいかもしれない。
    エッジは決意を新たに、ぐっと拳を握った。
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