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    karekimonigiwai

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    karekimonigiwai

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    頭の悪い人の書いたSF
    ガン○ム観たことない人のガン○ム複座型パイロットガリライ 
    複座型ってロマンだよね

    #ガリライ
    gully

     ポルコ・ガリアードが「言われなくても分かっている」という台詞を封印してはや一年になる。
     強行偵察複座型モビルスーツのパイロットとしてライナーとポルコが組むことに、当初から異論はあった。エース級のパイロットを二人組み合わせて使うことに対して、それから過去にライナーが機体を大破させ、同乗のパイロットを死亡させたことについてだ。
     しかしその批判の声は、二つ三つと任務を成功させるうちに消えていった。戦況の観測と火器管制を担当するライナーと、MS操作に優れ白兵戦で鳴らしたポルコは、意外にもバディの形を成しつつある。
     MSのモーター音にかぶさるように薄くクラッシックの流れる機内に、緊張した操作音が響いた。ライナーから流されたレーダーの観測結果をモニターに見てポルコも背を起こす。
    「一時方向に敵艦艇あり。距離三千。予定通り一千まで接近、ミサイル発射後離脱する」
    「了解」
     コンソールパネルに忙しく映し出される情報を頭に叩き込み、ポルコは操舵幹に手をかける。ポルコは操縦手であるが、ただの操縦手で終わるつもりは毛頭ない。この強行偵察でも最速で敵側の戦力を削ぐと同時に、できるだけの情報を取りに行く。そして必ず、兄や仲間たちのもとへライナーを無事に戻すつもりでいる。
    「ポルコ、こんな不吉な俺と組んでくれて、感謝している」
    「あ?」
     リミッターを解除しようとした矢先、低く穏やかな、しかし聞き捨てのならない声が背後から降ってきて、ポルコは後ろを勢いよく振り返った。
    「心配するな。俺はお前だけは死なせない。必ず守る」
     そこにポルコが見たのは、精悍というには頬のこけすぎている、先輩然としたライナーの顔だ。
     同い年のくせに、先に死線をくぐってきたからと言っていつまでも「お客さん」扱いしてきやがって。
     盛大に反論したいのを抑えて、ポルコは封印したはずの台詞を舌にのせた。
    「お前こそ、俺に言われなくてもいい加減に分かれ。いいか、 ライナー。この俺が、お前を死なさないんだよ」
     ポルコは操舵幹を強く引いた。かかるGに歯を食いしばる。瞬かない宇宙(そら)の星が点から雲へと変わる。MSの翅から噴射ガスが赤く青く燃え、二人を亜音速の世界へと押し出した。
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