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    mion4213

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    楽怒
    高校生楽×社会人怒 現パロ
    言の葉の庭のような恋愛をしてほしいという思いから、設定やインスピレーションを感じ取らせていただきました。
    現パロなので楽は高校生なので幼く、怒も鬼の時より落ち着いてます

    #楽怒
    #可楽
    #積怒

    梅雨の再会 最終話可楽が積怒の家に看病に行った日から一週間は過ぎようとしていた。
    積怒もあの日が体調不良のピークだったようで、今は少しずつだが回復はしていきている。まだ本調子ではないが。
    仕事も出社することなく、ずっとテレワークで行い、体調に支障がでないようにしている。
    あの晴れの日、可楽が家にきた日から雨は何日かあった。だがあんなことがあったのと、体が本調子じゃないことに甘え公園には行けていない。
    朝起きて、カーテンを開けて天気の様子を見るのが日課になっていた。以前は雨の日だと心なしか楽しみにしていた自分がいたが、今は晴れだろうが雨だろうが気分が重くなる時が多くなった。

    可楽は今も公園に行っているのだろうか。学校は?あの日言っていた昔から好きとは何なのか?
    考えだしたらキリがなかった。今は1日のほとんどを可楽のことを考えているように思う。
    今でも、可楽が看病に来た日のこ出来事は夢なのではないかと思う時がある。それくらい衝撃的な出来事ばかりだった。可楽が自分のことを好きと言っていたのは聞き間違いではないか?口付けも、いつも見てしまう鬼の夢と混合していたのではないか?何度も自問したが、あの時感じた可楽の唇の熱さ、感触を、体がおぼえているのだ。積怒は無意識に自分の唇を何度も撫でてしまっているのには気づいていない。


    積怒は、自分の中で可楽がどういう存在になりつつあるのか、答えが出かかっていた。
    だが、どうしても可楽が話していた「昔から好きだった」の意味が気になる。思えば可楽は最初から、自分の事を知っていたのではないか?確かに可楽は、自分の半身に俺が似ているから声をかけたと話していた。
    最初聞いた時は、半身というから双子の兄弟でもいるのかと思った。生き別れや、事情があり離れて暮らしているなどなにかあるのではと思っていた。でも話していると可楽は一人っ子だというし、家族とも仲が良さそうな話をしていたので、双子とかではないのか、では一体半身とはなんなのか?と心の中で疑問に思っていた。ここで積怒はハッとする。もしかして、

    可楽も、あの夢のことを言っているのではないか?

    あの夢の中では、自分と可楽は一緒にいることも多く、背丈も似ていて半身と呼ぶのに納得がいく。
    そして、夢の中では、自分と、可楽に似た鬼が、そういったこともしていた。
    夢の中の自分が拒否していなかったとすれば、それは当たり前に行われていた逢瀬だと言うこと。鬼の可楽と自分は恋仲であったのではないか?
    いや、こんなファンタジーみたいなことが?でもこの予想だと、全てに辻褄が合う。


    やはり、俺は以前、鬼であり 可楽と___

    なにか掴めそうだと思ったその時

    「うっ!!」
    急に頭が灼けるように熱く、痛い!!
    激しい頭痛に見舞われる。だめだ、とても起き上がっていられない…!積怒はノロノロとデスクから離れ、ベットの上にかろうじて横になる。冷や汗も一気に出てきた、冷房がさむい、ぞのまま耐えるように目を瞑っていると…
    そのまま、気を失うように眠ってしまっていた。









    ザァーーーーー
    積怒がふと目を開けると、自分はどこかの古めかしい長屋の軒先で雨宿りをしていた。
    雫が地面で跳ね返るほどの大雨、梅雨独特の匂い、ぼんやりと真っ黒な雨雲を見やる。
    「積怒」
    ふいに名前を呼ばれ、声がした方を見ると、頭で腕を組んだ鬼の可楽が立っていた。
    「止まんなぁ、雨」
    「儂はさらにイライラしてきた。このような雨模様では青い彼岸花を探しに行けぬではないか!」
    「たまにはええじゃろ。こんな日も。それに、儂は雨はそんなに嫌いではない」
    は?なぜだと思い横をみると、まっすぐこちらを見る可楽と視線が交わる。
    「積怒とこうやって、近くにいれる口実になるしの!」
    「…またお前は、ばかなことを…」
    あまりに熱心にこちらを見やる視線に、積怒はたじろいだ。可楽の身体の向きがこちらにグルっと向き、可楽の唇が近づいてくるのに気づきながら、そのまま身を任せることにした。
    遠くで、まだ雨が強く地面を叩きつける音を聞きながら___



    「っは!!!」
    目を開けると、そこは見覚えのあるマンションの天井だった。額を拭おうと顔に触れたら、ひどく汗をかいていた。汗の不快感を感じながら、今見た夢のことを振り返る。現代の、雨の日に会う可楽と、夢の中の可楽が重なった。

    思い出した、あれは以前の俺たちだ。前世と言うべきなのか、昔の俺たちだ。
    殺伐とした状況だったが、そんななかでも俺たちは愛し合い、お互いの存在意義を見出してきた。
    たとえ、この世にいらない、地獄行きの存在になったとしても___

    可楽は、また儂を見つけてくれたのだ

    あの燃え盛る地獄での約束を はたしてくれたのだ。 

    なのに、おれは忘れていた。

    可楽は、覚えててくれていたのに

    いますぐ 、可楽に 会いたい


    「っ!!」
    そう思うといてもたってもいられず、財布とスマホだけをひっつかみ部屋を飛び出した。
    まだ少し雨がぱらついているが知ったことではない。今すぐ可楽に会いたい、この思いを伝えたい。
    その思いだけで、積怒は学生以来の全力疾走をしていた。

    信号待ちをしながら可楽にいまどこにいるかとメッセージを送る。すぐ既読がつき、返信が来た。
    「公園にいる」
    あぁ、お前は、俺にあんなことを【嫌いだ】と言われても、まだ約束を守って公園に居てくれたのだな。
    「すぐいく」
    このメッセージだけ送り、信号が青に変わって公園に向けて猛ダッシュする。






    「は?」
    積怒から一週間ぶりにメッセージが来たと思ったら、「すぐいく」と返信が来た
    え??ここに?積怒が?色々急展開すぎてわからん!
    あの日以来、可楽は積怒の気持ちも考えずに自分勝手な行動をしてしまったと反省し、積怒から連絡が来るまで自分から連絡を取らないよう耐えていた。
    まあ、もしあまりにも音沙汰なしになるようならまた家に突撃するつもりではいたが__
    ちょうど一週間、突撃してしまおうかどうしようかとソワソワし始めた時にこのメッセージだ。
    どういうことだ、積怒の中でのどういった心境の変化だろうか。
    「すぐいく」のメッセージに、なにがどうしたという不安もあるが、それよりもただ純粋に積怒に会いたいという気持ちが大きくなる。可楽はスマホの画面を常に見ながら、積怒がどちらの道から来るのかわからずキョロキョロする。

    遠くで、誰かが近づいているのが、公園の生い茂る木々の隙間から見えるのを感じた。
    見間違えるはずもない、遠い昔、前世から見慣れた愛おしい半身__
    「積怒!!」
    「っからく!!」
    可楽もたまらず雨がぱらつく中、東屋を飛び出して積怒の方へ走る。道の真ん中で、たまらず積怒を抱き止める。
    「積怒っどうしたんじゃ急に…!体調はもう大丈夫なんか?」
    「っはぁっはぁ…大丈夫じゃ…もう…熱もない…っはぁ」
    こんなに息も絶え絶えな積怒は珍しい。あ、前世ではヤッとる時以来か。と可楽はぼんやりと思い出していた
    「っおもい、だしたんだ…」
    「な!?」
    え、今儂が積怒のあんな時のことを思い出していたのがバレた!?とびくついていたが、
    「からく、すまない、儂は、大事なことを忘れていた」
    あれ、積怒、一人称が、俺からかわって
    「可楽、儂とお前が前世鬼だったこと、そして、つねに2人一緒にいたこと…」
    「積怒…まさか、記憶が」
    「あぁ、思い出した。全部だ、可楽 お前に再会してから
    儂を、またみつけてくれて…
    「っ積怒!!!」

    可楽は積怒の言葉を待たず、たまらず抱きしめた。今世では自分は積怒より下なので、少し背伸びをするかたちで積怒を抱きしめる。

    「っお前…!儂が、どれだけ昔からお前を探したと…!」
    「すまん、すまんかった 怖かったんだ。記憶を取り戻すのも、ここ数日お前を好きだと認めるのも、怖くて
    でも、可楽が夢にでてきて、昔とまったく変わっていないお前に救われた」
    「積怒…」

    お互いを抱きしめる力が強くなる。洋服を握りすぎて、皺になるくらいに

    「積怒、愛しとる。ずっと前から」
    「…儂もじゃ 可楽」

    積怒の返事を聞き、抱きしめる力を弱め積怒の顔を覗き込む。顔をほのかに染め、照れた表情をした積怒と視線がぶつかり合う。
    2人は磁石のように自然と唇がちかづき、口付けを交わす。可楽は積怒の肩を持ちながら、角度をかえ何度も何度も積怒を味わった。

    雨は、いつのまにか上がっていて木漏れ日が2人を包んだ。






    しばらくして___

    「なあ積怒、今度の土日泊まりにいっていいか?」
    「ダメじゃ。可楽、貴様期末試験が近いのだろう。遊ばず勉強をしていろ」
    「だから、積怒の家でお泊り勉強会をするんじゃ」
    「は?なぜ儂の家でする必要がある」
    「テスト期間にはいったらさすがに中々会えなくなるからのう。そのまえに家デートしつつ勉強会じゃ。積怒も儂に会えなくなるのは寂しかろう?」
    「寂しくない。儂は仕事があるからな。そんなこと思う暇もない」
    相変わらずPCだけを見ながら話をする積怒。ふーーーん、そんなこと言うのかい

    「ま、テストさえ終わればこっちのもんじゃ。テストが終われば夏休みじゃ。そしたらずっと一緒にいられるの!」
    「だから、儂は仕事だと_
    「積怒ほとんど在宅でできるじゃろ、そしたら積怒の部屋で1日中一緒じゃ。この前みたいに、風呂ですることも、ソファですることも、積怒が嬉しそうにしていた窓際でだって、できるぞ」
    「っは、なにを…!?」
    積怒は顔をカッと赤くしながらこっちを振り返る。この間の激しい睦み合いを思い出しているのだろう。
    「楽しみじゃのう?夏休み!」
    「っそんな!ふしだらな夏休みにしない!!腹立たしい!」
    可楽は満面の笑みだが、積怒は怒りなのか羞恥なのか両方か、赤面していた。

    梅雨は、もう明けている___


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