心を繋ぐのはBBTキャンペーン完結後の劇場版記念
NPCとして昔の自PCが出てきたのでアレコレ
目の前の神父は不思議な人物だった。
言葉遣いは雑。話はわりと飛躍するし、とんちんかん。聖職者とは思えないほどの振る舞いで、異常なまでに担々麺が好き。そして、そして何より強かった。
強さの意義というのは人それぞれ違うと思うが、これは耐えゆく強さなのだと思った。
だから、殺し屋としての私はわかっていた。きっと、この人には傷一つ付けることさえ出来ないと。
だが、そんな人物が何故、私なんかと。
「そりゃあ、まあ、礼だろ」
確かに初対面で腹を空かせた彼に、担々麺を作ってやったが。まさかそれで?こんな宇宙スケールの事件に?
「そうだが。なにをそんなに驚いてるんだ?」
あっけらかんと彼は答える。まるで私の方がおかしいかのような言いぐさだ。
「ははぁ、その程度で驚くなよ。オレはスーパー聖職者、かつ聖人だ。これくらいなんてことない。聞くか?あるドミニオンで起こった聖杯戦争の話──」
いや、いいです。と、丁寧に断る。
「まあ、それにアレだ。お前さん、恐い顔をしてるしな。……仲間のことが切り捨てられんのだろう?」
その言葉に、何も返すことが出来なかった。茂部くんを守りたい。大事な、大切な友達を守りたい。その為に、仲間を殺さないといけないかもしれない。
口では強がって、「降りかかる火の粉は払うまで」なんて言ってはいた。でも、それでも心の底では戦いたくないと、元々の弱虫な私はうずくまっている。
心の整理が付かないでいる。
「それでもいいさ。だが、『汝ら世にありては艱難(かんなん)あり、されど雄々しかれ。』だ。お前の選択だ、胸を張れ。そして、後悔はするな。お前の思いを貫け。俺達は半魔なんだから、それがエゴだろうが何だろうが構わないだろ?」
真っ直ぐ、前を見据えながら彼はそう言った。
ああ、そうだ。私は茂部くんを、大切な友達を、大事な日常を、守りたい。これは私の『エゴ』であり、これから起こりゆる『罪』だ。
この選択はきっと、後悔する。でも、大切な友達を守れない方がもっと後悔するだろう。
だったら、やることは一つだ。
私はこの銃を取る。そして、友達を守る。
それさえ果たすことさえ出来たら、きっと私は、それだけは後悔しないって信じている。
「もう大丈夫そうだな」
「ええ、ありがとうシオン。私はこのエゴを貫くわ」
「死ぬなよ少女、先は永い。精々生き足掻けよ」
まあ、結局PC全員生還したし
茂部くんフルボッコルート行かなくて万々歳だったんだけどね!ありがとうPL陣!!