今日も相棒でいるお前一目見た時から好きだった。それまで一目惚れだなんて言葉は信用していなかったし、これから先も縁が無いと確信してさえいた。しかしどういう事だろうか。初めて彼に会った時から機械で出来た心臓は唸り、回路があっという間に熱くなり、センサーは彼の情報で埋め尽くされた。視界から外し離れたとしても彼の存在は私の中に鮮明に焼き付いている。
これが恋だと知れば行動は早いものだ。チームを組んでもらうよう頼み、任務や訓練をこなした後は共に食事を取りながらその日の活躍を誇らしげに語り、時には新しく覚えた踊りを披露したり何気ない会話で時間を潰す。それらを繰り返すうちに相棒と呼び合う程の関係になっていた。これはとても嬉しい状況になったが同時に苦しい状況にもなっていた。
996