本歌受け男性向け薄い本を見てしまってぶっ倒れる国広くん万屋街の古本屋でたまたま長義が表紙の薄い本を見つけた国広。こっそり購入して気恥ずかしく一人の時に読んでみた。中身は漫画でとても絵が上手で「凄い。絵になっても本歌は美しいな…」と思って読んでいたら開始2ページ目で見知らぬモブのおぢが出てきてしまって「???」と思考が停止する国広。更にページをめくるとあられもない姿の長義がおぢに「もてあた」しているとんでもない絵が出てきてしまい、ショックでその場にぶっ倒れる。凄い音がしたので審神者が慌てて駆けつけると「ええ…なんでそんな本を買ったんだ…?」と思われつつ、本人の名誉のために本は隠され、とりあえず手入れ部屋に連行されることとなった。
国広がぶっ倒れたことを聞いた長義は遠征を終えて手入れ部屋に見舞いに行くことにした。「あの偽物くんが倒れるなんて…悪い物でも食べたのか?」と思ったが「すみません、山姥切長義…あなたとの面会は3分が限界で…」と審神者に言われてしまう。「そんなに重傷なのかな」「はい、心が重傷です。折れる寸前でした」「心が…!?一体なにがあったのかな?」「審神者の口から説明するのはとても難しいので3分の面会で事情を聴いてください」「ええ…?」
手入れ部屋に入ると布団でうなされている国広の姿があった。慌てて枕元に駆け寄り「偽物くん、大丈夫か?」と声をかけると、うっすらと目を開けた国広、長義の顔を見てぶわっと涙を流し始める。「ど、どうしたんだ?どうせ拾い喰いでもしたんだろう。早く回復しろ」焦りつつ慰める長義を見て国広は起き上がり思い切り抱きついた。「本歌……本歌ぁ……」「ああもう、子供みたいに情けない声を出さないでくれるかな」「俺以外の男にもてあたしないでくれ…」「は?」「俺にだけもてあたしてくれ…あと知らないおぢと会わないでくれ…」「…?偽物くん、どんな悪い夢を見たんだ?よくわからないけれど、知らない人にはついていかないよ」「約束だぞ…」「わかった、わかったから早く寝ろ」
後日例の本は審神者が責任をもって庭で焼き、国広はしばらくくっつき虫のように長義から離れなかった。