初めてのメメント・モリ【トリスタ×アンノウンサバイバー】私は究極の選択を迫られていた。
この世界では、死なんてまるで息をするぐらい簡単に訪れる。
それは、地獄の様で、生存者と呼ばれる私達は罪人の様だ。
処刑人に等しいキラーと呼ばれる殺人鬼達に良い様に命を弄ばれ蜘蛛足の禍々しいあの女神に何度も命を蝕まれる。
そして今まさに、命を奪わんと私ともう一人倒れ込む傍にその人は立って居た。
『これ、見える??』
そう呟かれ満身創痍の身体に鞭打ち震えながら
私は、どうにか上半身のみを擡げて、その人を見つめた。
奇麗に染め上げられた青い髪は、幼さを引き立たせ
その姿はまるで、穢れを知らない青年の様な見た目をしていた。
ふわふわの上着の下はただただ彫刻の様に美しい裸体が見えた。
ただ、その身体には何度も人を殺めたであろう血が滴り妖艶ささえ、兼ね備えた美術品の様だった。
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