「ボケた答えが正解やった時ほどビミョーなもんはないやないですか。」
「やらかしたん」
「んー…二択問題、どっちがええやつでしょうか、ってやつ、やってな」
「おん」
「なんや、楽器。」
「説明ざっつ」
「ぬるさら普段盧笙のラップと盧笙のラジオしか聞かへんからバイオリンとかわからへんくて…」
「おーバイオリンか。アレか?ストラディバリウスとかか?」
「んーん、プロの演奏家と素人どっち弾いとるでしょーか、ってやつ」
「あー、難しそうやなぁ、」
「あれ、でも昔なんかでこんな問題当ててなかった自分?」
「ん〜…、沢山出さしてもろたからなぁ…、悪いけど覚えてんわ…」
「せやな、XX年度テレビ出演本数大阪部門第12位のどついたれ本舗躑躅森盧笙さんやもんな〜」
「イヤミやめえ。去年お前出演本数全国で9位やろ」
「…今思えばなんであの雑誌、大阪部門とか狂った集計しとったんやろ…。あの頃もあの頃でお笑い雑誌狂っとったなぁ…あ。お笑い■■■の、XXXX年3月号は今もネットオークションとかで見かけたらついつい買ってまうわ。もし盧笙も古本屋とかで見かけたら即俺に教えてな、その号、付録があのどついたれ本舗躑躅森盧笙のピンナップポスターやねん〜!俺的に神ショットで…。もう家に13冊あんねん!」
「分かった。今度古本屋やなくてお前ん家に大掃除行ったるわ」
「えー、ベッドの下だけは流石のロショセンでも見たアカンで?」
「はぁ…。で、何の話やっけ、あ、せや、クイズな、クイズでスベったと、」
「いや俺スベり知らずのぬるさらでやらせてもろてますんで。」
「…先週木よ」
「いやちゃうアレ俺はスベってない、俺はフォローに回った。俺スベってない、俺やない、あん時も今日も俺はナイスコメントカマした。ちゃう」
「早口すぎてヒくわ、そんなぬるさら見たなかった…」
「グウ……〝盧笙にツマラン芸人と思われたくない俺〟と〝盧笙に蔑んだ目で見られたい俺〟が今頭ん中で大乱闘スマッシュブラザーズやわ。俺どんな顔すればええんや、教えてティーチャー」
「…。」
「…グ………かっ、…僕は、僕はぁ、今日、かつて、かつてないほど…盛大に、スベりッ、ましたァッ……!」
「ダッサ。」
「…。」
「なんで満面の笑みやねん、恥じれ」
「……ホントはドッカンドッカンやったで…」
「いやそれウケた人間の顔ちゃうやろ、なんでちょっと拗ね顔やねん」
「とーとつに思い出したんやけど、○○さんおるやん?あの人な、スベった日はお家で奥さんに毎回頭ナデナデ、ヨシヨシされとるらしいで」
「ああ、あの人やっぱそうなん、よー愛妻家ってテレビで言うてるもんなぁ、プライベートでもそうなんか。」
「いや知らん。俺もカメラの前で言うてたん聞いてただけやし」
「…。」
「共演者についてぬるさら、一っっっっ切興味ありません。」
「俺の蔑み顔を求めんな、こんのドM」
「いや盧笙なら喜怒哀楽全部ウエルカムやで。どの顔もお前は美しいしオモロイしオモロイ」
「…で、」
「で、あ、うん、やからナデナデ、ヨシヨシして。」
「一旦話整理しよか。」
「ウン。『あ〜〜〜〜よーわからんなァ、でも多分こっちやわ、なんか下手や、よっしゃ!これで〝白膠木、DRB出とんのに、名前も楽器のくせにお前〜!〟パターンや!ターンエンド!』…したら当たってもうて…なんちゃら楽団のなんちゃらさん……で、ぬるさらすご〜!て共演者からも客席からも拍手もろて……グスッ…」
「すごいすごいぬるさら〜」
「やめえ」
「才能あるやんぬるさら〜、感動したわァ〜」
「…的確に俺のヤなとこ突いてくるお前も好きや…」
「音楽番組のMCもそのうち舞い込んでくるかもなァ」
「畳み掛けるやん、いつの間にそんな攻撃力強なったん…」
「お前が無理して笑とる顔好きやで、こう、口角がな、あと眉…、毎回ビール飲みながらソレ見て鼻で笑とるわ俺」
「盧笙クンったらいつの間にそない悪い子に…!」
「お前なこの一年で諸々俺に全部ぶっちゃけすぎやねん、…まぁ、よく頑張ってますねえ、よしよし」
「盧笙俺こっちやな、そこ虚空や、…ウッ…盧笙面白すぎ…天才…」
「俺に対する笑いの沸点低すぎや」
「大丈夫大丈夫自分にもめっちゃくちゃ甘め設定にしとる」
「律せえ」
「キスせえ?あー、はいはい、ちゅー」
「…。」
「嘘やん…チュー、出来てもうた…」
「俺実はお笑いが分からんくなっててん…どないしょオオサカで生きてけへんわもう…」
「いやしょんぼり顔て……待って、オモロすぎる、ありえへん、こんな天才をどうして世間は埋もれさせとるんや…!」
「ええかげんそろそろ寝てええか?寝るな。」
「いや…そのギャグはベタすぎやな、手垢まみれやで。でも将来に期待して星5!」
「そおか、もうスベリすぎ罪で一回干されえお前」
「あ〜…せやなぁ…、俺な、なんかやらかして干されたらここぞとばかりに海外でバカンスするって決めとるねんけど」
「反省せえ」
「いっろいろな今のうちから考えとるねん。まずそのいち!盧笙を拉致!そのに!」
「お前干されたら代わりのポストぬるさら誰やろうなぁ…△△さん、いやピン芸人って縛りはこの際…」
「アカン!マジなエグいやつはSTOP!」
「いや…、最近は別に芸人やなくても…」
「盧笙!そういう愛がないSはアカン!SMは信頼関係!!!!」
「あ〜…じゃあ、あー…じゃあアレや、お前に拉致られたとこでヘッドシザースで一発や。」
「…え…、何その技……技…?かっこええ…」
「ブラジリアン柔術の技や。柔道では禁止技やけどな」
「はへぇ。まぁ、俺、盧笙にぎゅーってされるならなんでも…ええわ。」
「ただのモヤシやからなお前、余裕で出来るやろな」
「俺のキメ顔とイケボ全スルー……アカン…ゾクゾクしたわ…やるやん…延長お願いします…」
「チェンジ!」
「俺が客やでぇ」
「じゃあ出禁やなぁ。」
「ア?待って。どうして風俗の仕組みを知ってるんですか躑躅森先生、ローションプレイはぬるさらだけって…、お前、なんでや!俺の名前からしてソープ嬢やろが!!!」
「……それは流石に無いわ、え……無いわ…とりあえずご先祖様に謝り…」
「SSレアの盧笙のドン引き顔拝めてなんや明日…良いことありそう…」
「こっわ!」
「2連コンボ…!?えっ明日宝くじ買うわ……ったァ!!!」
「いや声の割に防いどるやんお前…」
「部族ロケで習た技がココでやくたぁァッ!」
「やっぱチョークスリーパーやな」
「…いや全然呼吸できるし、これはえーっとなんやっけ、あ。あすなろ?抱き?っていうんやで…っゥ!…ろ、盧笙に殺されるならそれもそれでええけどな、本望!」
「……もうじゃかしい、抱き枕の刑な」
「どしたん…急にデレデレやん」
「何もかも全部めんどくさくなった。」
「俺のめんどくさがり屋さんなとこが盧笙に伝染してもうた…」
「……ここで問題やねんけど」
「ハイ」
「布団入ったん何時」
「23時半」
「今は」
「ワァ1時前」
「時間無駄にした…ッ!明日も授業あんのに…!」
「悔しがっとる盧笙も可愛…すき…」
「よっし落ちいお前」
「あばばばばっば」