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    ワードパレットで募集したやつ
    #鍾蛍
    書きかけでここから🔞になるよてい

    絡み合う指 背伸び 彼好み「ああ、ちょっと。君はまだ飲めない年齢だろう。これはお酒だよ」
    「あ、そうだね......はは、危ない危ない」
    璃月のとある飲食店で飲み物を頼もうとしたらお酒だったらしく、問答無用で頼めなかった。もう覚えてないし、世界を渡るごとに世界の時間の流れもまた違うから、正確な時間も分からないので定かでは無いが蛍はテイワットに来てから五百年程経過している。見た目はうら若き少女だが、テイワットで過ごした(封印されて眠っていた時間有り)時間分蛍の年齢が加算されているとすれば、蛍は最低でも五百歳である。ただ、蛍の身体の成長は普通の人間よりも格段に遅いのかもしれないし、五百歳などという通常の幅を超えた訳の分からない年齢を盾にしてお酒を飲ませろと主張するのも何か違うような気がする。ある程度の年齢を超えたら実年齢よりも若く見てもらいたいと思うが、蛍の見た目年齢はそこまで行っていないし、蛍の見た目年齢くらいの年の子なら、少し大人っぽく見てもらいたいと思う子の方が多い。蛍も例に漏れない。大人っぽく見て貰えた方がどちらかと言うと嬉しい。事実、宝盗団やエルマイト旅団の奴らは蛍を見ると「なんだこのガキ」と言うことが度々ある。その度に蛍は実力で「分からせて」きた。
    別にトラブルなくある程度平穏に過ごせるのであればなんでもいいというのが蛍の基本的な考えである。これを言うと高い確率でそんなまさか、嘘だと言われるが本当のこと。蛍はどこかの第十一位と違って戦闘狂なんかじゃない。ウォーモンガーとかも呼ばれたくは無い。非常に不名誉である。
    いろいろ考えたりはすれど、まあ別に今のままでいいとは思っている。隣に空がいないこと、それ関連のものを除けば特別不満は無い。この話は終わりだと脳内議論に終止符を打って、改めて蛍が注文したのは冷たい烏龍茶と愛玉子。ひとり飲茶をエンジョイするつもりである。エビ焼売も食べたかったが今回は我慢した。次に来た時はエビ焼売にするんだと決意する。
    (あれ、鍾離先生と渡し守さんだ)
    何気なく窓の外を見ると知る顔が見えた。鍾離とその後ろをついて歩くのは往生堂の渡し守。「往生堂につけておいてくれ」「左様」という会話が容易に想像できる。また胡桃が文句を言うに違いない。蛍はそう予想して、今しがた運ばれてきた愛玉子をひとくち。つるんと喉を通るさっぱりとした味わいの愛玉子は午後のゆったりとした時間の流れにはぴったりなものだ。
    鍾離は金遣いが荒いの言葉で片付けてしまうのは違う。鍾離がモラを使う(ツケてもらう、もしくは某公子に払ってもらう)基準は素晴らしいものへの賛辞として、善良な人のため、など真っ当な理由である。そもそもモラを持ち歩く習慣が無いことが大きな理由であるので、おそらく貧乏人などではないはず。鍾離は人やものを評価するための媒体としてモラを用いているのである。モラは岩王帝君の血肉。それは揺るぎない事実であり、そんなモラを使って不正を働くなぞ許されない。そんなことをすれば岩王帝君の顔に泥を塗ると同義。純粋で敬虔な璃月人である鍾離はそう考えているに違いない。以前、鍾離はファデュイの金なら使って良いだろうと言ったことがあったが、およそ褒められたことをしていないファデュイの手にあるモラが可哀想だから俺が正しい使い方でモラを使ってやってるんだという気持ちが根底にあるのでは無いか。蛍は鍾離のモラに関する価値観をそう推測した。本当に全部推測だけれども。
    ただ遠目に通りがかった親しい友人のことについて分析されてしまうことは一体どうなのか。ちょっと、分析された対象人にとっては気持ちの悪いことではないのか。少しの申し訳なさを感じながら、まあ己の心の中に留めておけばまだいいのかな、と愛玉子の最後のひとくちが蛍の口の中に消えた。
    「あのひとのとなりに立つのはどんな人がいいんだろ」
    何となくそう思って、独り言つ。そうは言ったけれども、鍾離の旧友の面々を思い浮かべてみたら、香菱のところのグゥオパーでさえも昔からのおともだちであるからわりと、あの、善良ならば……と言うか何よりも、自分は鍾離の親でも無いのだからこんなことを勝手に考えることはこれまた失礼ではないか。だめだだめだと頭をふって、脳内のリセットボタンを押す。こんなことをぽつぽつ考えてしまうのは、端的に言えば蛍は鍾離のことを気にしているわけであって。近くにいたいと思うし、鍾離の体温は、心音はどんなものか、その肌は柔いのか硬いのか、髪質は。ああ気になってしょうがない! 悶々とするその心をどうにかしたい。何でもいいという訳では無いが、最早夢魔になって誘惑するでもいい。そう早まった思考をしてしまうくらいに蛍は正気を失っている。

    ◇◇◇

    だからといってそうはならないだろうという事態が起こってしまっている。鏡に映るのは黒い角と小さな黒い羽、尻尾が生えた自分の姿。蛍はそれらがホンモノであることを触って確認し、「うそだ……」と漏れた言葉。空いた口が塞がらないが、何故か襲ってくる三大欲求のうちの食欲と睡眠欲以外のやつ。それは猛烈に。それを意識し始めたら途端に恥ずかしい場所が濡れてくる。これは違うちがうチガウと誰かへ向けているわけでもない言い訳を必死にして、鏡の前をぐるぐるまわる。
    「何か食べたらおさまったり……する……かな?」
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    hhaannoo0011

    PAST2022年10月に発行されました、ディル蛍アンソロジー『夜明けを彩るコンフィズリー』にて寄稿させていただいたお話の再掲載です。読んで下さった方々、ありがとうございました😘
    少しだけ加筆しました。
    ハッピーエンド前線異常なし「漸くディルック殿にも婚約者が!」
    「安心ですね」
    「式の際には是非とも……」

     ちょっと何を言っているのかわからない。

     婚約者? ディルックさんに? 誰が? イメージが全くもって湧かない。よくわからないが多分美人だろう。ホールに入るや否や、急に大量の視線が蛍とディルックに注がれると、ドドドドッと地鳴りかと思うくらいに音をたてて駆け寄って来て浴びせられた言葉の嵐。いきなりのことに蛍は状況を吞み込めない。周りを取り囲む人、人、人。パーティーとはもっとお上品で華やかなものかと蛍は思っていたし、このような名だたる人物や権力を有した一族等が集まるこのパーティーなんて、蛍が抱いていた「おパーティー」像の権化であるはず。口々に詰め寄る人の群れとディルックを目が回るほどに交互に視線を動かすしかない。想像と違った光景に全然ついていけていない蛍だが、ここに来る前にディルックに言われたことを、ただ、ただ、頭の中でもう一度唱えた。
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    hhaannoo0011

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    絡み合う指 背伸び 彼好み「ああ、ちょっと。君はまだ飲めない年齢だろう。これはお酒だよ」
    「あ、そうだね......はは、危ない危ない」
    璃月のとある飲食店で飲み物を頼もうとしたらお酒だったらしく、問答無用で頼めなかった。もう覚えてないし、世界を渡るごとに世界の時間の流れもまた違うから、正確な時間も分からないので定かでは無いが蛍はテイワットに来てから五百年程経過している。見た目はうら若き少女だが、テイワットで過ごした(封印されて眠っていた時間有り)時間分蛍の年齢が加算されているとすれば、蛍は最低でも五百歳である。ただ、蛍の身体の成長は普通の人間よりも格段に遅いのかもしれないし、五百歳などという通常の幅を超えた訳の分からない年齢を盾にしてお酒を飲ませろと主張するのも何か違うような気がする。ある程度の年齢を超えたら実年齢よりも若く見てもらいたいと思うが、蛍の見た目年齢はそこまで行っていないし、蛍の見た目年齢くらいの年の子なら、少し大人っぽく見てもらいたいと思う子の方が多い。蛍も例に漏れない。大人っぽく見て貰えた方がどちらかと言うと嬉しい。事実、宝盗団やエルマイト旅団の奴らは蛍を見ると「なんだこのガキ」と言うことが度々ある。その度に蛍は実力で「分からせて」きた。
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