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    瑞しつじ。

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    しろすけさん誕生日お祝い小説②
    ナガト丸編

    ナガト丸がちゃれしす食堂に面接に車での話。

    海の匂いのキャッチボール 【皇長門】僕は横須賀に生まれ育った。
    市内にある記念碑にもなっている戦艦長門のように、逞しく育ってほしいと願いを込めて名付けられた僕はずっと何かを探していた。
    刺激のある何かを。
    そんな気持ちになったのは、千葉に住むはとこの存在だった。
    夏空三兄弟、特に末っ子の音符はかなり変わっていた。
    小さい頃から祖母の家でよく遊んでいた仲だったからか、彼女はかなり人懐っこい子だった。
    だけどたまに危うくて、平面でコケたり、階段から思い切って鼻をぶつけたり、怖いもの知らずだった。
    そんな音符は不思議な存在と知り合いだと話してくれた。
    「長門君って三笠に会ったことある?」
    「ミカサ?ミカサって軍艦の三笠?」
    「うん、実は公園にある三笠に付喪神としているんだよ!」
    「へ、へぇ……まぁ妖精って音符のところじゃあ珍しくないもんね」
    「うーん、不思議巡りしてたら出会っただけなんだけどなぁ」
    彼女が住む千葉には不可思議な事に沢山の種族がいると言う。
    同級生にも吸血鬼やロボット、なんなら食べ物の付喪神?もいるらしい。
    最近行ったお店にもほうれん草やさくらんぼの妖精が居たって話してたな…
    「オカルト好きなんだね…音符は」
    「怖いけど調べたくなるじゃない?」
    「でも音符、お化け屋敷あまり入らないじゃん」
    「観るのは好きだよ、でも入るのは別かなぁ」
    「あはは…」
    やっぱり音符はかなり不思議だ、昔も、今も。
    確かにたまーに横須賀でも見かける沢山の変わった種族達。
    僕がバイトで働いてた寿司屋だって、調理師免許取るための試験会場にも居た気がする。
    この世界だと当たり前なのかも、ただ音符と僕が住む世界が違うように感じる。
    「でね、話は戻すけど、三笠が横須賀にいる光を探してって言ってくるんだよ」
    「光…?」
    「光さんを探せば良いんですかって聞いたら、君のはとこの心の光を探してって言うんだよ」
    「俺と妹の…心の光って事?」
    「心の中で変わりたいって願ってない?」
    ……ずっと思ってた、そんなこと。

    僕は両親のおかげで私立のアズール学園に入学して魚科の勉強をしながら、家族の支えをしていた。
    確かに毎日魚のことを勉強出来るし、不自由ではなかったんだけど、心の中では野球部への心残りがあった。
    2年生になりたての頃、僕は野球部を辞めた。
    「一番熱くなるものだったのに…」
    原因は打撲してしまったのもあるが、野球部の圧に耐えられなかったのは本来の理由。
    つまりパワハラだ。
    ガタイの良い3年や同級生との差を感じ、諦めてしまった。
    だけど1年の時に抜擢されピッチャーをやらせてくれた時は、晴れ舞台に立っている自分に心が踊った。
    辞めた時は同情して一緒に辞めた友達に「よく耐えたよ、俺ら」と励ましてくれた。
    今は高校も卒業して飲食店で働いてるけど、僕はキャッチボールだけは続けたかったから、近所の公園で定期的に高校の友達とやっている。
    だから音符は僕にとって不思議な存在だった。

    「心の中で変わりたいって願ってない?」

    その言葉が頭をよぎる。
    「変わりたい…どうしたら変われんだよ!」
    僕はやけくそにボールを投げた。
    「あの…」
    コロコロ…とボールが言った先を見たら1人の女の子が立っていた。
    「これ貴方のですか?」
    「…はい。ありがとうございます」
    「なんだか大変そうですね」
    「いえ、ただの特訓で…」
    「私で良ければ、話聞きましょうか?」
    「え…?」
    その人は小泉唯という名前だった。
    普段はちゃれしす食堂というお店で働いているらしく、夏には海で海の家とかもやってるらしい。
    見た目は優しそうで、僕と年齢差はあまりなく、スポーツ好きだと話してくれた。
    「じゃあ長門くんは、野球得意なんだ!ポジションはどこだったの?」
    「高1の時だったけどピッチャーだった。けどどうしても上の圧に耐えらなくて…」
    「それでも長門くんはかっこいいよ!」
    「かっこいい…?」
    「あっ…ごめんね!つい…」
    彼女は赤面していた。
    何にも恥ずかしいことは言っていない気がするのに…?
    すると彼女は立ち上がった。
    「な、長門くん、キャッチボールしようよ!」
    「キャッチボール?」
    「私も体力には自身あるから!」
    「…うん、良いよ!」
    彼女は、ゆいちゃんは旅行しに横須賀来ていたので短い時間だったが、とても楽しかった。
    そしてキャッチボールを終えて、ゆいちゃんを見送った後、僕は家に帰る前に三笠公園に立ち寄った。
    「三笠の魂か付喪神が居るんだっけか…」
    夕暮れがもうじき終わる頃、僕はただ記念艦三笠を眺めていた。
    昼間とは違う三笠の姿はまるで地平線の果てを見ているように見えた。
    「……やっぱり音符の噂にしかないよね」
    僕が帰ろうとした時、
    「噂ではない。私はここにいる」
    声が聞こえた。
    「まさか、戦艦三笠?」
    「あぁ、私は戦艦三笠。…とはいえ今は公園の記念艦ですがね」
    「僕に何か用でしょうか?」
    「ほぅ…では逆に聞きますが、軍艦に興味が無さそうな貴方が私の所に来るとは、何か理由がありますよね?」
    「……」
    「彼女のように変わりたいって願ってますね?」
    「なんでそれを…!」
    「私は横須賀に住む人間の心は分かるんですよ。もちろん貴方も」
    「……」
    三笠には心が読まれすぎて僕は口を結んでしまった。
    「まぁ、少しだけ貴方に協力しましょう」
    「協力って何を?」
    「貴方が新しい地に立つ為の協力ですよ」
    新しい地…?三笠は一体何を言ってるんだ?
    すると三笠はあるチラシを出して来た。
    「ちゃれしす食堂…新スタッフ募集?」
    聞いたことある名前…ゆいちゃんがいるお店だ!
    「どうして貴方がこれを?」
    「音符がその店と知り合いでしてね。今度面接があると聞きまして」
    音符が知り合いなんてゆいちゃんからは聞いてないし、そもそもちゃれしす食堂の話は聞いたことが…
    いや、音符なら何か知ってるかもしれない。
    はとこの音符の事だ、絶対少しでも変わるはず。
    僕は拳を握りながら、久しぶりに湧き上がる何かを感じた。
    「どうします?受けてみませんか?」
    「……僕は」
    可能性があるなら、沢山利用してやる。
    自分が成長出来るなら。
    新しい夢や目標が達成できるなら。
    「僕…いや、俺は受けます」
    「なら、準備を進めなさい。私は貴方が変われるって信じています」
    「…はい!」

    僕は家にすぐさま帰り、音符に電話をした。
    「もしもし音符、聞きたいことがあるんだけど…」
    やっぱり音符は色んな人に知れ渡ってるんだ。
    お店や店長の事はもちろん、ゆいちゃんの事も話してくれた。
    「ちゃれしす食堂…受けてみようかなって思うんだ、俺」
    「ホント!?応援するね!」
    電話の先では音符は喜んで応援してくれた。
    両親にも事情を話し、快諾してくれた。

    そして…桜が満開の日。
    「急がなきゃ〜!」
    僕は寝坊してしまい急いでいた。
    でも内心は楽しみでいた。
    「前に教えてくれたちゃれしす食堂、やっと着いた…」
    僕は思い切って入った。

    「あの…!今、従業員って募集してますか!?」
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