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    Muayu

    @l7rt0i

    閲覧メインでたまにへたれ文字書きすると思われます。

    なんちゃって文字書きなので、基本超短編でサクッと読めるもの。セリフメインで描写は少なめなので、解釈は読み手様に委ねることが多いです。

    最近のブームはmnc-、tmc-、ECOJ、anykなど🎀💙関連

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    Muayu

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    stgr創作バレンタイン🕳️❄️

    日本に帰国した後のanj視点
    妄想です。フィクションです。
    許せる方のみ

    Valentine DAY『安城』
    呼ばれた先に視線を移すとそこには白井さんが居た

    『白井さんおはよ』
    『おはよ安城、今日は何の日か知ってる?』
    『ん?』
    『バレンタインデーだぞ世間は』
    『あぁ…ね』

    そういえばそうだ
    バレンタインか…バレンタインね
    昔は好きな子とかクラスの女子からチョコが貰えるのかとかずっとドキドキしていたもんだと記憶を遡る
    でも今は、本当に欲しい子がここに居ないからな

    いつのまにか視線を空に飛ばしていた自分
    その目の前を何かで遮られる
    一瞬何かわからなかった
    それでも焦点を合わせていくうちに
    それが小包であるのが分かる

    『え?白井さんが俺にくれんの?』
    『そ。あんじょうくんってさ、誰からももらえなくて可哀想だからさぁ…』
    馬鹿にしたように白井さんが言う

    『ふっ。ありがと白井さん』
    上手い返しが咄嗟に浮かばず素直に受け取った

    ピンク色の紙で包装された小さな箱
    白井さんにしてはネタじゃないのか?
    『ね、あけてもいいかなぁ?』
    たまにやる歯抜け声で問いかける
    『うん、いいよ!』
    白井さんも同様の歯抜け声

    綺麗にテープを剥がして
    中の箱を取り出す
    蓋を開けると、カラフルなチョコが入っていた
    パステルカラーの大粒のチョコ


    『きっちゃーん』


    予想もしない声に思わず顔を上げる
    目の前には虹色のテディベアを抱える白井さん

    『え…何今の…ゆき
    『きっちゃーん、元気してるかなのだ?』
    『無理するななのだー?辛くなったらエグメに話すといいのだ』
    『ダークヒーロー出勤!』
    『とぅっ!』
    『きゃはははは』

    白井さんがテディベアの手を押すたびに
    色んな声が聞こえる


    耳が震える
    脳内で何度も繰り返していたあの子の声が
    現実でも聞けるなんて思ってなかったから

    『白井さ
    『きっちゃん、ハッピーバレンタインなのだ』
    遮るように白井さんが言った
    ゆきんこみたいな口調でクマの後ろから
    『ふっw…全然似てないw』

    『両方とも、ゆきんこからお前にだよ』
    苦笑しながらクマも渡してくれた
    両手にあるプレゼントを見つめる

    『…会ってきたの?』
    視線は下を向いたまま質問する

    『あぁ…お前に内緒でな』
    『ずるいよ…俺も一緒に行きたかったな…』

    『ふっ…ゆきんこが弱ってるとこ見せたくないんだってさ』
    『ゆきんこも今頑張ってるからさ、待っててやれよ』


    『うん……うん、そうだね』


    『ありがと、白井さん』
    『いいってことよ。ヒーロー活動の一環さ』
    そう言って白井さんはどこかへ去っていった


    いつだかゆきんこが言ってた
    _話せないこともあるのだ
    きっちゃんにバレないように準備してたのだ
    あーあーサプライズだったのにぃ_

    そんなやりとりを思い出した


    1番欲しい女の子から
    まさか貰えると思ってなかったから
    予想外だったけどじわじわと嬉しさが込み上げる

    いつだったかテディベアを抱いていた
    あの子を思い出す

    ふふ、怒ってたな
    もっと素直に褒めてやればよかった
    ゆきんこが可愛いって
    もっと素直に言えばよかった
    大好きだぞって
    もっと素直に抱きしめればよかった
    ゆきんこの熱を覚えておきたかった
    彼女の匂いを覚えておきたかった
    もっともっと…

    『あー…だめだな、もっとしっかりしねぇと』
    くそっと反省しつつ
    小さな小包に手を伸ばす
    水色の粒を一つ口に運ぶ


    『甘っ…美味いな…何の味だろ、馬鹿だからわかんねぇや』


    そう言った後、蓋を閉めた小包とクマを車にしまいに行く
    助手席にテディベアを座らせてシートベルトをしてあげる
    今度クッションでも買ってずれないようにしようかな


    『よっしゃ、ダークヒーロー出動すっかな』
    『とうっ!』
    ハンドルを強く握り、アクセルを踏んだ
    車はロスサントスの街に消えていく
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