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    Muayu

    @l7rt0i

    閲覧メインでたまにへたれ文字書きすると思われます。

    なんちゃって文字書きなので、基本超短編でサクッと読めるもの。セリフメインで描写は少なめなので、解釈は読み手様に委ねることが多いです。

    最近のブームはmnc-、tmc-、ECOJ、anykなど🎀💙関連

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    Muayu

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    🕳️❄️
    オチがうまくつけれなかった…
    🕳️に恋する女の子が告白する話
    フィクション

    no_title『安城さんの事が好きです』


    よく行く店の路地に呼ばれて行ったその先で
    開口一番そう言われた


    この子は確か初心者の頃に何度か助けてあげた子か
    何度か電話で呼び出されて体験の売り上げ貢献もしてあげたっけ


    『ごめん、俺大切な人がいるから』
    そう言って頭に浮かぶのは青色のよく似合うあの子


    『知ってます。でも!…でも、この街にいない方なんですよね。ずっと帰ってこないって聞いてます。』
    『それは…』
    『私だったら安城さんに寂しい思いはさせません!いつだって会いに来ます。そばにいて支えます!』
    『いや…でも…』


    告白するだけの度胸がある子だ
    押しが強い…どうしたものか


    『安城、その子の事考えてあげてよ』
    そう言って声をかけてきたのは
    一緒に着いてきていた住人の女の子達
    『あんなる、すっごいいい子だよ』
    『あんたに好きな子がいても諦められないってさ。凄い愛されてんじゃん』
    『もう1年も帰ってこないんだろう。連絡あんの?』
    『それは…ない…けど』
    『普通なら連絡くらいするでしょ』
    『そうそう、そんな薄情な子よりさ、目の前の子に目を向けてもいいんじゃない?』
    『いや…でも』
    『あんなるはさ、十分待ったじゃん。連絡もせずいつ帰ってくるかもわからない子を待つのもしんどいでしょ。』
    『別にすぐに付き合ってくれなくていいんです、側で支えさせて下さいっ!安城さんを1人にしたくないをです』
    『こんなにいい子いないよ?考えてあげてよ』


    『いや…それは…』
    3人に詰められて説明がいつも以上に言葉として出てこない


    『大体その子帰ってくる気あるの?』
    『は?』
    『連絡もないって…もうあっちで幸せになってんじゃん?』
    『そうだよね、普通なら音信不通なんてしないっしょ』


    ダンっ!


    気がついたら壁を殴っていた
    思った以上に力が入っていたようで血が滲む


    『何も…知らないくせに…勝手なこと言うな』
    白市民には使わない低い声が出た


    『!…で、でも事実じゃん。』
    『そうだよ、帰ってこない子なんて待ち続けるなんて無謀だよ』
    『安城さん…私その方以上に安城さんを側で支えて愛し続ける自信があります。だからそばにいさせて下さ』
    『はーい、はいはい!そこまでにしよかー』


    突如ビルの上から2人の人影が降りてきた


    1人は兎の仮面を付けていてスーツにリュックを背負っている
    もう1人は犬の覆面を被り同じ色のスーツを纏っている
    どんな高いところから降りてきたのか一瞬呆気に取られる女の子達
    そこで兎面の男が口を開く


    『お姉さん達、安城はだめだよ。諦めてな。』
    『そうそう、こいつ1人の女の子溺愛してるからそれ以上失礼な事言うと嫌われちゃうよ』


    『で、でも間違ったこと言ってないじゃない!』
    『そ、そうだよ!この子の事考えてくれてもいいじゃん』
    『私!本当に誰よりも安城さんのことが好きなんです!その方に絶対負けません!』
    一瞬怯んだものの、数で立ち向かう女子の勢いは強い


    『いやいや、何言うてるの?』
    最初は優しく話しかけてた兎面の男の声色が変わる

    『俺らはこれ以上安城怒らせる前に消えろって言ってんの』
    『そうそう、好きなら何でも許されるわけじゃないよ?』
    『お姉さん達さ、それ以上しつこいと俺らも黙ってないよ?』


    『脅すんですか?!』
    『あ、貴方達に関係ないじゃないですか!人の恋路の邪魔しないでください』
    『そうよそうよ』
    『わ、私も!私もそんな脅しに負けません!本気なんです!』

    『はあー…あのさ、俺はこんなに優しく言ってあげてるのに。何で女子って人数有利だとこんな強気なんやろ』
    『困ったな…手荒なことあんまりしたくないんだけど』


    『おい。』
    空気を遮るようにドスの効いた声が響いた


    『!!』
    『げ…』

    『何してんの?』
    『いや…これは』
    『いつまでかかってんの?』
    『アンナル』
    『…。』


    声の主を探すと
    サングラスをかけた顔立ちの良さそうな男がお供を連れて路地の入り口付近に立っている


    途端空気の凍るような静けさの中
    視線を彷徨わせると反対側の入り口にも同じようなスーツを着た人が何人か立っている


    何なんだこの人達は


    『なに?大勢でなんなの?』
    『こっちは3人だけなのに何でこんな…』
    『スーツ…?グレー?…あれ、これって…』
    何かを忘れかけているような…


    『ALLIN!!!』


    『ピンポンピンポーン!』
    おちゃらけて言うのはスイカの被り物をした男
    『お姉さん達、あんじょーくんはさ、僕たちとちょーーーっとお話があるからさ、諦めて帰ってよ』
    『…何で…こんなことに…』


    『おい、お前ら早く帰ってくれよ』
    『俺ら何するかわかんねーぞ!』
    頭に刺青を入れた男と黒く厳つい被り物をした男が続く


    『お姉さん達、ここは危険だよ?送って行くから帰ろうか。』
    肩を抱いて有無を言わさず2人を連れて行こうとする黒い仮面を被った男
    もう1人も連れて行こうとその後ろに青紫な兎面の女が立った


    『安城さん!…わ、私…諦めません。ずっと待ってますから。無理に忘れなくていいので側にいさせてください。』
    震えながら、涙目になりながらも女の子は安城を見つめる


    『俺は…』
    少しの沈黙の後、壁に付いた拳に少し力が入る
    視線を前に向けて姿勢を正す


    『ごめん、俺はゆきんこ以外を好きにならないし、ゆきんこ以外を側に置かない。絶対に君の気持ちには応えられない。ごめん』


    そう言って安城は後ろに控えてた仲間の元へ消えていった


    『ふっ…くっ…ぐす』
    緊迫した中でも精一杯想いを告げたのに
    彼に届くことはなかった
    期待すらさせてくれなかった
    何だが溢れて止まらない


    そんな女の子の頭に温かい手が乗っかった
    『ありがとう、安城を好きになってくれて。真剣に立ち向かってくれてありがとう』
    長髪で黒い仮面、仮面から表情は掴み取れないけれど優しい声の男の人だった


    仮面の男と兎面の女に連れられて、彼女らはレギオンまで車を走らせて消えていった






    帰り際に釘を刺していったのはやはりギャングだった


    『安城の事は忘れて次の恋を探してね。これは忠告だからね。異論は認めない。じゃ。』





    ________________

    『安城、手貸して』
    そう言って手当をするのはナリエル


    『ナリエルありがとう』
    『んーん、格好よかったね安城』
    にっこりと兎面の下で笑っている


    『安城さん格好よかったねー』
    『アンジョー、サイコー』
    『モテる男はなんとやらですね』
    まほ、CPU、えいむと続く


    『アンナル』
    安城のその目線はボスへ


    『ボス、自分でサッと処理できなくてすいません』
    『皆に迷惑かけてすいませんでした』
    そう言ってがばりとお辞儀をする


    『べつにいい、だけど隙を見せんな』


    『はい!』
    ボスからの言葉に喝を入れる安城


    それからそれぞれ車に乗って、乗り合って解散したのだった


    _________




    アジトに戻り
    安城は屋上に上がってきていた


    『ふーーーっ』


    『断るってしんどいな』


    内ポケットに入れていた
    ペンダントを取り出し蓋を開ける
    カパっ


    『会いてぇな…ゆきんこに会いたい 』


    あの可愛い声でまた名前を呼ばれたい



    __きっちゃん

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