ロゾ日記side:Law⑤○月5日晴れ
一心児童養護施設の施設長、霜月コウシロウは終始穏やかだった。歳の離れたおれにも丁寧に接した。
はじめまして、ロシナンテさん、ローくん。
今のおれと同じくらいの身長、細身ではあるが、施設内の道場で剣術も教えているとのことで、しっかりとした身体つきをしている。握手を求めた掌は、記憶の中のゾロ屋のように剣だこが出来ていた。柔らかい人柄とは違い、ゴツゴツとしていた。
コラさんはMi corazonの代表であること、おれを助手として連れて国を回っていることを伝えた。
霜月コウシロウはコラさんの名刺をじっくり見た後、懐にしまった。ああ、かの有名な…。少し緊張してきました。困ったように笑いながら、額に手を当てる仕草をした。
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