物資の補給のために上陸したとある島で、ゾロが出航時刻になってもポーラータング号に戻らないことにローはイラついていた。整った顔立ちの、だが不健康に深く刻まれた隈のある目元に帽子の影が落ちる。ローは固い表情でウソップに問いかけた。
「おい、鼻屋。テメェとゾロ屋は一緒に行動してたんじゃねェのか」
こそこそとフランキーの後ろに隠れていたウソップの肩がびくっと揺れる。そーっと顔だけを出して、ウソップは引き攣った笑みを浮かべた。
「そうなんだけどよォ。街に向かっていただけなのに気付いたら横にいねェんだよ。いや、もちろんおれ様も血眼になって探したんだぜ?でも見つからねェときた。まったくあいつの迷子癖にも困ったもんだよなァ」
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