🦦の母親にふたりで挨拶に行くことになった🌸🦦「桜井さん、────今度、わたしの母親に会って、挨拶してくれませんか...?」
やたらとこちらの様子を盗み見て(バレバレだが)挙動不審でいた彼女に我慢ならず、何なんだよ、と切り出してみれば。
こちらの機嫌がどれだけ悪くなっているかを声のトーンと眉間の皺の深さで察したらしい彼女は、恐る恐るそう切り出した。
「......あぁ?」
「す、すみません!!違うんです!!あの、うちのお母さんったら、誰か良い人いないの?って、ずっとわたしのこと心配してて......ついにこの間、お見合いしないかって写真持ってこられて...日取りまで決められちゃいそうになってですね...!!」
思い掛けないその言葉にじっと彼女を見つめ返せば、彼女は眉尻を下げて俯いた。
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