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    FineRisoluto

    @FineRisoluto

    Fine Risolutoふぃーねりぞるーと。FF14用アカ。 FF14の自機小説を公開しています。
    pixivにもいます(こっちの名義は鳥羽直人)
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    !FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください!
    ★この小説について★
    FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
    大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。
    フィーネ:作者の自機。アウラ・ゼラの女性。

    #FF14

    ある「元」光の戦士の6.02その6「ラリホップ体操だいいち~」
     半開きのまぶたが閉じないように必死に眠気をこらえながら、かすれた声を絞り出す。
     普段から寝起きが悪いフィーネはその朝、特にすっきり起きられずにいた。
     こうなったら目を覚ます奥の手を使うしかない。
    「左右にらり……ほ~してわきをのばすうんどう……」
     右にらりほー、左にらりほー。ドワーフに教わったダンスをして目を覚まそうとする。
     腕を伸ばしたまま動きが止まる。
    「ほら若木、早く目を覚まさないと仕事に遅れてしまうわ」
     昨夜、先に寝ついたフェオは反対に元気いっぱいである。
    「むーーーり今日ふぃーねさん無理でーすねまーすさぼりたいでーす」
    「眠いのなら、眠るとよいのだわ!」
    「フェオちゃーん?それだと寝坊になっちゃう」
    「寝坊してあわてるヒトを見るのも悪くないのだわ」
     ピクシーである彼女は気にも止めていないようだ。
    「両手を左右にひらいて……足を伸ばすうんどう……」
     身体能力の高いフィーネだが、こうも眠くては足取りが重い。足も全然伸びていない。
    「さいごに……膝をたたんで……片足で跳ねるうんどう……」
     片足でしゃがみこんだ瞬間、彼女の身体が大きく傾く。が、その体勢のまま倒れない。そしてその後微動だにしなかった。
    「つかれているのかしら」
     しばらくその様子をみていたフェオは、フィーネが眠っていることに気づく。
     まぶたをひっぱっても、鼻をつまんでも、あごの鱗をなでても目覚めない。
    「フェオ……」
    「なあに」
    「ありがと……」
    「なにがかしら?」
    「んぐぅ」
     寝言だったようだ。
     眠っていても自身の名前を呼ぶ『かわいい若木』の身体を、『美しい枝』はやれやれと首をふりつつも魔法を使って浮かせ椅子に座らせる。
     朝食にバゲットが用意されていたはずだ。昨晩閉店間際の料理店で、フィーネが店主に頼み込んで七割引きにして購入したものだ。闇の戦士がそんなに金欠なのかと店主が気の毒そうな顔をしていた……。
     フェオは食卓を整えると、皿を出してバゲットを切り分ける。
     彼女なりのフィーネへの労りだった。

     朝の支度をやってもらい二度寝ができたフィーネだが、その後フェオに起こされても一向に起きる気配がなく、最終的には背中に氷を突っ込まれて叩き起こされることとなった。
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    FineRisoluto

    DONE・FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
    ・FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
     大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    ・フィーネ=リゾルート
    「元」光の戦士。アウラ・ゼラの女性。クリスタリウム中心にノルヴラントに引きこもっている。ミーン工芸館で職人として働いている。
    ある「元」光の戦士の6.03その9「なぜクラフターをやるんだ、という人がいる」
     フィーネは斧を振り下ろす。脇には既に伐採を終えたパイン原木が山になっていた。
    「ええ」
     フェオはその山の上に腰掛けて両手で頬杖をついている。
    「なぜギャザるのかと問う人もいる」
    「そうなのね」
     静寂の中をアオサギ滝の水が流れ落ちる音が心地良い。二人はヤンサを訪れていた。
    「でもクラフターもギャザラーも目的のためにするわけじゃないんだ」
     木に斧が打ち込まれる音がリズミカルに静寂を切り裂いていく。
    「お仕事だからするんだと思っていたのだわ」
    「順番が逆なんだよ。クラフターもギャザラーも仕事ではあると思う。だけどそうじゃない。仕事だからするんじゃあないんだ。やりたいことをして、楽しくなって続けているうちにそれが仕事になっていくのが一番良いんだ」
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    FineRisoluto

    DONE・FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
    ・FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
     大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    ・フィーネ=リゾルート
    「元」光の戦士。アウラ・ゼラの女性。クリスタリウム中心にノルヴラントに引きこもっている。ミーン工芸館で職人として働いている。
    ある「元」光の戦士の6.03その8「お前ら、会うたびに喧嘩するのなんとかならねえのかい?」
     フィーネの母の腕にできた傷の手当てをしながら、父親がため息をつく。
    「ため息のつき方が若木にそっくりなのだわ……!」
     フィーネに出された緑茶をすすっていたフェオが感激するその横で、フィーネもまたため息をつく。
    「似てないよ」
    「ほら、今、そっくりだったのだわ!」
     フェオは喜び、フィーネと父の間を飛び回る。
    「それにしてもお前、風の噂じゃあ聞いていたが腕が立つようになったんだなあ」
     父親の感嘆をよそに娘は淡々と答える。
    「母さんより腕っぷしが強い人のほうが少なかったよ?あ、でもアジムステップはもっと喧嘩っ早い人がいたなあ」
    「いやあ、それでも母さんに喧嘩で勝てるようになったなんてなあ。父さんなんだか涙腺にきたよ」
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