水心子くんの現代語講座「水心子、何見てるの?」
「清麿か。僕らも配属されて結構経っただろう。それでだ、時折主は現代にいくだろう。刀剣男士として、ひいては主の刀として僕も現代の言葉を知っておいた方がいいと思ってな、貸してもらったんだ」
「会話する分には問題ないけど分からないこともあるからね。現代にはどんな言葉があるの?僕にも教えてよ」
「…最近で言うと流行病を表した言葉があるな。後はエモいとかじぇーけーとか。じぇーけーというのは女子高生のことらしい。」
「他には?」
「BLという読み物があるらしい。調べたところ男同士の恋愛を現代ではそう言うらしい。」
「たしか似たような言葉で衆道っていうのもなかったっけ。」
「今度調べてみよう」
「だね」
そう言って清麿は笑うと先程水心子が言った言葉を心の中で繰り返す。水心子は好奇心が旺盛だ。それは良いことなのだが、水心子に懸想する身としてはあまり俗世を知って欲しくないというかなんというか。綺麗なままでいて欲しいと思ってしまう。
翌日寝る前に水心子が言った言葉で清麿が寝れなくなったのはまた別の話。