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    bunbun0range

    敦隆、龍握、タダホソの人。

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    バレンタインの敦隆。2022年ver
    「杁さんの伊達メガネ殺意高そう」チョコ。
    恋人同士の2人。
    チョコをくださった方、ありがとうございました。

    #敦隆
    dunlong

    伊達メガネの話「……」
     雑誌の撮影のため俺の後にスタジオに入ってきた黒崎が、俺の姿を見た瞬間動きを止めた。
     目を限界まで見開き固まっている。まるで信じられないものを見てしまったみたいだった。
    「あぁ? なんだよ」
    「……」
     睨んでみても反応は返ってこない。また、どうして硬直しているのか検討もつかない。
     よくよく見たら固まっている理由が分かるだろうかと、伊達眼鏡に手をかけた。撮影の小道具でかけていた眼鏡。それを外せば、引っかかっていた糸が解けたみたいに黒崎が急に動き出した。
    「……んんっ、すまない。なんでもない」
     咳払いをした後も、マゼンダ色の目を逸らしたまま。
    「いや、なんでもねぇってことねぇだろ」
    「なんでもない!」
     煩い声がスタジオに響く。自分の声の大きさに冷静になったのか、小声で言葉を続ける。
    「……っ、その伊達眼鏡は買い取れ。分かったな」
     真っ赤な顔に、あぁ、なるほどなぁ……と思うしかなかった。
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    bunbun0range

    DONEバレンタインの敦隆。2022年ver
    恋人同士の2人が迎える初めてのバレンタイン
    「手作りも用意してる敦豪がまず渡してみたチョコ」と「自分はデパ地下で買った隆景が渡されたチョコ」
    チョコをくださった方、ありがとうございます!
    とりあえずのチョコの話 バラエティパック。お菓子の詰め合わせ。
     そんなコンビニでよく見かけるチョコレートが、手の上に置かれた。当然、プレゼントを包む綺麗な包装もなければ、持ち運びに便利な袋もない。ここがコンビニなら、迷わず有料のレジ袋を購入するところである。赤く大きなパッケージは、手に持って歩くには目立ちすぎる。
    「……」
     チョコだ。チョコである。チョコ以外の何ものでもない。
     渡されたチョコをただ無言で見つめる。どこをどう見てもチョコなのだが、それは自分が思い浮かべる『チョコ』と少しどころか、だいぶかけ離れていた。
     いや、男同士の場合のバレンタインというものはこういうものなのかもしれない、と頭の中で整理する。百貨店で女性陣にジロジロと見られながら購入した高級ブランドのチョコはバックの中に入っているが、自分のようにアウェイの地に行く男性など滅多にいない。コンビニで購入できるチョコを贈り合うのが、確かに相手を思いやったことなのかもしれない。
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    bunbun0range

    DONEモチハナ? ハナモチ?(もはやモチ+ハナ)
    花森が出国する日の持田をイメージした。なんちゃって持田の独り言。
    甘い言葉もなければ、付き合ってないと思うけど相変わらずクソでか感情を持ってる2人。
    ちなみに飛行機にちゃんと花森は乗ってる。
    飛行機 吸い込まれそうなほど遠く青い空に、一本の飛行機雲が伸びる。
     東京の電線は宙に浮かんでおらず代わりに地面に張り巡らされていて、松葉杖をついた持田の視界を邪魔するものは何もない。昼間の太陽の眩しさに目を細めると、地上から飛び立った飛行機との距離が縮まった気がした。
    『今日、花森が日本を発つらしい』
     その噂を城西から聞いた時、持田はもうそろそろだと思ったくらいの軽い感覚で、さして心に引っかかる問題ではないと感じた。あちらのシーズンを考えればすぐに納得がいく。自分の足が物理的に止まっている間に、花森がこれまでと同じペースで成長し、当然の評価を受け日本から飛び出しただけの話だった。持田と花森は、頻繁に連絡を取り合うような関係ではないし、出国を知ったところで持田は花森を見送るつもりは毛頭ない。持田にとって花森は、高みを目指す自分に唯一迫ろうとする存在で、ジュニア時代から招集され、幾度も同じ試合に出場し苦楽を共にした相手でもあった。しかし、怪我で代表から離脱せざる得なくなった持田が残された花森とサッカーをする機会は、現状、花森と同じ舞台に立つか、再び代表に返り咲くしかなくなってしまっている。
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