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    みーやん

    とうの昔に成人済。元鍵垢厨の為ほぼ見る専。無言フォローすみません。皆さんの🎏🌙を生きがいにしてます(本誌派)。稀に小説書きます(社畜の為、遅筆)。自作品はカプ固定、でも色々見てるにわかオタク。

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    みーやん

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    #RTされた数だけ媚薬入りの瓶を推しに飲ませる因みに見た人もやる
    上記のタグをお借りして、7本のB薬が集まりましたので、🌙さんに飲ませるぞ!!って思ったら思った以上に長くなったので、一旦書けたところまで上げます!🎏🌙です!!
    ※B薬描写まだ出てきません。書けたら追記します。
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    #鯉月
    Koito/Tsukishima

    秘密の兎は月夜に踊る あらゆる個の自由が認められている世に生を享けて幾数年。私は明治からの想い人である、月島をずっと探している。
     それは、大学生になってからも尚変わらずにいるのだが、全くもって手がかりが掴めずにいる──

    「ちょっと、鯉登ちゃん。最近根詰めすぎじゃない?目の下にご立派なクマちゃんできてるしぃ」
    「…白石。これは生まれつきだ、失礼な奴め」

     大学にある図書館の中で膨大にある明治期の資料を片っ端から調べていた私に声をかけてきたのは、同じ学部の同級生である白石だ。
     何度か単位を逃しては留年しているらしいが、年の差を全く感じさせないのは奴の取り柄なのか短所なのか…まぁ、そんなことは今はどうでもいい──確か同じく同級生である杉元といつもつるんでいたような気がするが、どうやら今は一人のようだ。
     白石はいつものようにヘラヘラしながら話しかけてくる。

    「まーまー、そんな怒んないでって!そういや、鯉登ちゃんのお目当ての『軍曹』は見つかった?」
    「……いや、まだ見つかっていない」

     明治期の資料が豊富にあると聞いてこの大学に入り、月島を探し始めて早数ヶ月。生前に念入りに手がかりを消したのか一向に見つかる気配がなく、私は早くも焦りを覚え始めていた──隙あらば昼の時間を抜いて図書館へ足を運ぶほどだ。

    「そっかぁ、早く見つかるといいねぇ」
    「…あぁ」

     この世に生まれ落ちてから、ずっと探し求めている相手なのにどうしてこうも見つからないのか──頭を悩ませつつ、目の前の資料に目を通そうと視線を戻した先に、ポップな兎の絵が飛び込んできた…よくよく見ると何処ぞの店の割引チケットのようだ。正直言って、邪魔でしかない。

    「…何の真似だ、白石」
    「いやねぇ?最近鯉登ちゃん頑張ってるから俺からプレゼント!」

     思わず白石を睨むと、ニヤリと笑う白石の表情は相変わらず胡散臭い──しかし。

    「…それにさ、慌てて探していたら見つかるもんも遠ざかることだってあるんだぜぇ?」

     その笑顔の影に隠れるような善意に気づいて目を瞬かせると、隙を突くかのように白石にチケットを握らされる。

    「まぁまぁ!このチケットを使うかどうかは鯉登ちゃん次第だからね!んじゃ、俺はこれで失礼しま~す」

     白石はひらりと私から身を離して手を振るとそのまま図書館から去って行った。
     私は奴が出ていく姿を見送った後、資料に目を戻す──が、先ほど渡されたチケットに描かれた兎の絵が変に頭にこびり付いた。何処か不格好で歪な…しかし、愛嬌のある絵だ。

    「……はぁ。つまらん店なら許さんぞ、白石め…」

     あんなに集中して読んでいた資料が次第に頭に入ってこなくなり、仕方がないと資料を閉じる。知らず知らずのうちに溜め込んでいたんだろう息を吐き出した後、図書館を後にした。





    「…ふー、月島ちゃんごめんねぇ…鯉登ちゃんに黙っとく約束、破っちゃった…」

     私はこの時、予想だにしなかった。この日を境にあの白石に一生頭が上がらなくなるほどに感謝することになる、とは──



     ***



     日がすっかり落ちて明かりが灯り出す繁華街を、チケットに書かれた住所を元に例の店まで一人で向かう。
     店に向かうきっかけとなった白石はここ数日はバイトが入っていて一緒に行けないと少し舌を出して謝られたが、当然全く誠意を感じなかった。チケットを貰った手前、手を上げなかったが── そもそも一緒に行けないからって何を謝る必要があるのか。まさか、私に子守りが必要だとでも?あぁ、やはり一発入れておくべきだったか。
     そう一人もやもやしながらも、向かう途中で何かしらの雑誌のスカウトやら名も知らぬ女性声を掛けられる──が、何故だか今は無性に一秒でも早く例の店に行かねばと気持ちが勝り、それらを手短にそっけなく振り払っていく。
     そうしてようやく辿り着いたそこはいかにも怪しい雰囲気の雑居ビルだった。ビルの入口に小さな看板が掛けられていて、そこに『ラビット・ムーン』とチケットと同じ店名が書かれているからこそ辛うじて分かるものだが…正直、怪しさ満点だ。

    「本当に、此処なのか……?」

     若干不安になるほどに寂れたビルへ足を踏み入れ、地下へと続く階段を下りた先にある扉を開けると、ムーディなBGMが耳に…そして薄暗い店内の壁に取り付けられた煌々と光るネオンライトが目に入る──しかし、視線を壁から店内へと向けた私は思わず短い猿叫を発してしまうほどに驚愕した。

    「キェッ…こ、これは…一体、」
    「あ、来たんだ鯉登ちゃん」
    「キェエエエエッ!」

     後ろから突然声を掛けてきた白石に今度こそ抑えきれなかった猿叫を発しつつ振り返る。

    「し…ッ白石…何故此処に…!?」
    「え?だってココ、俺のバイト先だしぃ」
    「ば、バイト…?」

     そう平然と答える白石だが、格好がどうもおかしい──ハイヒールに網タイツ、蝶ネクタイの付いた付け襟に、頭の動きに合わせて揺れるうさ耳…そして白い尻尾の付いたハイレグタイプのバニーコート── そんな一般的によく見る『女性物の』バニー姿で立っているのだ。しかしそれは白石だけではない。先ほど目にした店内の店員全員が同じようにバニー姿で接客を行っていて、その倒錯的な光景に目眩を覚える。

    「まぁ何はともあれ、いらっしゃいませ~!」
    「ちょっ…ちょっと待て白石、まだ店に入ると決めたわけでは──」
    「どうぞお客様ぁ、お席にご案内しま~す!」

     白石はそんな私の背中をぐいぐい押して半ば無理矢理席まで連れていく。こんな接客があっていいのか…?と思いつつも、周りの店員と目が合って笑顔を向けられてしまえば、今更出ていくのはなかなかに気まずい。仕方なく案内されたカウンター席に座ると、すぐさま白石がメニューを持ってきて、私の隣に腰掛けた。

    「はーいお客様、当店はワンドリンク制となっておりま~す!こちらメニューになりますんで、好きなものを飲んでくださって結構でーす!あ、ちなみに当店のオススメは、」
    「いや、酒はいらん。ソフトドリンクなら何でも良い」

     白石の言葉を遮ってそう吐き捨てるように伝えると、意外そうに目を丸くした白石が目に入った。そのまま何も言わないから何だとでも言う風に目を細めると、白石が手を小さく横に振りながら答える。

    「あー…いや、お酒飲まないの意外だなって…強いかと思ってたのに」
    「…さっさと飲んで帰りたいだけだ。変な誤解をするな」
    「あぁ、なるほどね!じゃあソフトドリンクを適当に一つオーダーしとくけど…ね、鯉登ちゃん」
     
     白石はそこで言葉を区切ると私の肩に手を置いて、先程とは打って変わり内緒事を伝えるかのように小声で話しかけてきた。

    「早く帰るのは、俺…オススメしないぜ?」

     突然何を言い出すのか。またいつもの白石の戯言かと思った矢先──店内に流れていたBGMが止んだ。その直後、それまでがやがやとしていた客の喧騒も止み、店内中の人の視線が一斉にステージへと向けられる。その異様な様子につられて私も思わずそちらへ目を向けると、そこには──

    「──つ、き…しま…?」

     ステージの上には、バニー姿の男──見間違うはずの無い、あの月島がステージライトに照らされて立っている…しかし、白石や他の店員が身につけている物とは全く異なる姿で──ピンヒールにストッキング、付け襟のネクタイは豊満かつ引き締まった胸に挟まり窮屈そうにしていて…ハイレグタイプのバニーコートの上に軍装のようなジャケットへ腕を通し、頭にうさ耳の着いた軍帽を被っている──所謂、『軍服バニー』の格好をしているのだ。
     客や店員など関係なく店内にいる者中の目が肌の露出こそ少ないが何処か淫靡な月島の立ち姿に目を奪われている。その証拠に、店中に漂う空気は明らかに熱を帯びていた。
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    秘密の兎は月夜に踊る あらゆる個の自由が認められている世に生を享けて幾数年。私は明治からの想い人である、月島をずっと探している。
     それは、大学生になってからも尚変わらずにいるのだが、全くもって手がかりが掴めずにいる──

    「ちょっと、鯉登ちゃん。最近根詰めすぎじゃない?目の下にご立派なクマちゃんできてるしぃ」
    「…白石。これは生まれつきだ、失礼な奴め」

     大学にある図書館の中で膨大にある明治期の資料を片っ端から調べていた私に声をかけてきたのは、同じ学部の同級生である白石だ。
     何度か単位を逃しては留年しているらしいが、年の差を全く感じさせないのは奴の取り柄なのか短所なのか…まぁ、そんなことは今はどうでもいい──確か同じく同級生である杉元といつもつるんでいたような気がするが、どうやら今は一人のようだ。
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