Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    だみぃにゃん

    @pumpkincat02

    陳情令で沼に足を滑らせました。
    ここにないものはぴくしぶに収納済。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 15

    だみぃにゃん

    ☆quiet follow

    兎さんのイラストにまたSSを添えて逃げます。

    [壁]彡 さささささっ

    #魔道祖師
    GrandmasterOfDemonicCultivation
    #忘羨
    WangXian

    「ふんふんふん」
    魏無羨は厨に立っていた。もちろん料理をするためである。
    その隣では藍忘機が真っ白になっているが、ご機嫌な彼は気がつかない。
    「ふんふんふん」
    厨には鼻歌と美味しそうな匂いが立ち込めている。


    その日の朝
    藍忘機は珍しく魏嬰の寝顔をゆっくりと見つめていた。

    急ぐ案件もなく、たまにはゆっくりしようと勤めを全て片付けたのが昨日のこと。
    今日は一日ゆっくり愛しい道侶と過ごすことができる。
    驚かそうと魏嬰には内緒にしていた。
    腕の中の黒狐は未だ夢の中。

    巳の刻も過ぎようという頃、ようやく魏嬰が身動ぎと共にその瞳を覗かせた。
    忘機が、そのとろとろと潤むニ藍の瞳を飴のようで美味しそうだと見つめていると。
    「俺まだ寝てるのかな。らんじゃんが見えるぅ」
    と腕を回してきた。
    さも当然というように重なる唇。
    「魏嬰おはよう」
    「ん、うー。藍湛おはよう。なんでいるの?」
    伸びを一つ。こてんと小首を傾げ訪ねてくる。
    「休みを取った。今日はずっとあなたと一緒。」

    途端、魏嬰の瞳が嬉しげに輝く。
    「ほんとに!?藍湛何をしよう?俺一緒に行きたいところも、したいことも沢山あるんだ。」
    ふっと思わず吐息が漏れる。こんなに喜んでもらえるととても嬉しい。
    「まずは朝餉を。支度をしてくるから、待っていて。」

    厨で用意をしていると、
    「藍湛。俺も何か作りたい。雲夢では結構評判だったんだぞ。」
    「では汁物を頼む」

    やがて汁物のいい匂いが漂ってきた。
    魏嬰の手料理。義城での報告にあった粥のことは聞いている。
    衝撃的な味と記載されていたが、すごく羨ましかった。
    忘機はそわそわと隣を伺う。
    ちょうど魏嬰が調味料に手を伸ばそうとしていた。
    ならば匙をと差し出した手は、そのまま行き場を失った。

    「ふんふんふん」ざばぁああああ
    「!!!!?」
    「あ。少し入れ過ぎちゃった。まあ誤差だ。いつもより物足りないけど美味そうにできたし」
    「!????」

    調味料は匙で計るものではなかったか。
    少しとか誤差の範囲とういう量だろうか。
    何より魏嬰の辛党具合を甘くみていたと忘機は衝撃で揺れる頭で思った。

    芳しかったに香りは、むせかえりそうになるほど芳醇に。
    透き通っていた汁物は、愛を表すかのように熱烈な色に。
    藍忘機は期待と衝撃と決死の覚悟で真っ白に。



    午後、彩衣鎮では仲良く寄り添い歩く夫夫。
    その透き通る美貌をいつもよりなお一層白く染めた含光君と、ご機嫌な鼻歌と笑い声を奏でる夷陵老祖が見られたという。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💘😇
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    CH1KUWA_bu

    CAN’T MAKE江澄が生理痛に苦しむ話。
    曦澄前提ですが、兄上殆ど出てきません!!笑
    ずっと双傑が話しています!!男性妊娠、男性生理ネタが苦手な方はUターンで!!!
    全然書き終わらないのでどなたか尻をたたいてください!!!
    男性生理ネタ江澄痛い。
    腹の内側から見えない手で内臓をぐちゃぐちゃに握りつぶされているようだ。江澄は寝台の上で胎児のようにうずくまり、ずくりずくりと波のある痛みと悪寒に脂汗を浮かべて耐える事しか出来なかった。とめどない寒気に身体を暖めようにも寝台の上から動けない。
    ふぅ、ふぅ、と不規則な呼吸が食いしばった歯の隙間から漏れ、貧血でもはや灰色にすら見える血色のない顔の眉間の皺を更に深くした。
    (痛い、痛い痛い痛い!はやく、早く終わってくれ………………っ)




    ―きっかけは些細なものであった。

    時は遡ること半年前になる。

    江澄は、長い長い閉閑を終えた藍曦臣と紆余曲折を経て恋仲になりしばらく経つ。互いに時間が許せば姑蘇へ行ったり雲夢へ来たりして少ないながらも二人で過ごす時間を設けていた。藍曦臣は江澄を愛していたし江澄も今までの人生で持ったことの無いくすぐったいような感情が常に胸中で渦巻いていた。
    8366

    はるもん🌸

    MOURNINGまだ魏無羨は弟子たちを引きつれたまま帰ってこない。泊まり込みになると聞いてはいた。魏無羨が不在になってから二日目の午後、気づけば魏無羨の事ばかり考えている。なかなか家業に集中できずにいる自分に気づき、冷泉で少し頭を冷やそうと考えた。冷泉に体を落とし、心が落ち着いてもやはり頭に魏無羨がよぎる。あの笑顔を思いだすと、自然と胸がじんわりとあたたまる。愛しい。そう思った時、一つの旋律が藍忘機に流れた―――
    藍忘機の鼻歌「…~♪」
    魏無羨は耳を疑った。
    (まさか藍湛の…鼻歌?!)
    いてもたってもいられなくなった。彼は急いで服を脱ぎ、ザブンと冷泉に入る。

    * * *

    今回の夜狩りの監督は大変だった。新参者の姑蘇の弟子が複数いて、それぞれ腰を抜かしそうになったり手が震えるものがいたりしたのだ。
    「俺が14歳だったころはもっと男らしかったぞ」などとぼやきながら静室に戻ろうとしていたその時、
    曲がり角でばったりと藍思追と遭遇した。

    「魏先輩」
    「思追、どこにいくんだ?さっき帰ってきたばっかなんだからヘトヘトだろう。なんだその本の量」
    「夜狩りでの魏先輩を見ていたら、まだまだだなと思いまして」
    「それで、その量の本を今から読むのか?やめろやめろ。勉強なんて寝てからやれ」
    1843