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    ももた

    @momoGameholic
    ふわっと浮かんだお話をえいやっ

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    POIPOI 162

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    asasuzuki

    TRAINING解像度を上げる話 1H2774字「なあ、お前さあ。絶対売れねえモンってなんかある?」

     手が伸びる。当たり前のように人の目の前に置いてある野菜スティックをバリバリと食べながら、目の前の男――ディーノは俺に問いかけた。ジェノヴァ大学食堂。午後2時47分のこと。
     ディーノ。ジェノヴァ大学の問題児。ディーノ・イルデブランド・フィノッキアーロ。勉学をゲームとしか思ってないタイプで、往々にしてなにかしらをゲームとしか思ってないやつっていうのはどういう場所だったとしても優秀なのが常だ。ディーノもその例には漏れない。飛び級お得意の天才なんて触れ込みで、学内では知ってる奴の方が多かった。

    「売れないものったって」

     ああ、なんらかの思考実験に付き合わされてるんだろう、とか、モルモットその1でしかないんだろうってことはわかってたつもりだった。
     でもなけりゃ、優等生の秀才様がわざわざ特筆することもないような――よくも悪くもない、ただいるだけの学生に話しかけるようなことはしなかったろうと思うし、今となってはそれは間違いなかっただろうな、と思ってる。これは、間違いなく。
     最初から最後まで、あいつは俺の名前を呼ばなかった時点で。間 2825

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    Yoruma_ma

    DOODLEレムラキの告白の話なんですけど好きです、とうっかり伝えてしまったレムナン
    珍しくキョトンとするラキオ

    すぐ自分の失言に気がついて慌てるレムナン
    「違う、んです、ごめんなさい、今のは……」
    でももはや言い逃れられないのに気づいて、もう一度小さな声で謝る
    ごめんなさい、汚い、感情を、向けて…とフードの胸元を抑えて顔をしかめる

    ラキオは相変わらず目を丸くしたまま、ことんと首を傾げる
    「汚い、って何?」
    「え」
    「それ君の価値観だよね?」
    例えば、とラキオは人差し指を立てる
    「君、動力炉とか好きだよね…結構花や草も。イートフェチでもあるよね。僕はどちらも好まない。機械油は臭くて汚れるし、土なンか触りたくないし、食欲に乱されたり消化に力を割いてしまうのもごめんだね」
    「人の好きと嫌いって複雑で嫌になるよね。ま、でも違いがあることは君でもわかるだろうに」
    いつも通りベラベラとしゃべり続ける
    レムナンは軽く呆気に取られてこくりと頷いた

    「で、君さ。今僕が述べたようなことを、僕の価値観を突きつけたら腹を立てたことがあるよね。そんなの人によりますよね、口出さないでください、ラキオさんには関係ないじゃないですか!ってさ」
    そうだ 1282