あわあわしゃんぷーはっと「なに目瞑ってるの怖いのリェン本当は怖がりなんだ〜」
何の変哲もないお風呂場から、そんな声が聞こえてきた。
覗くと蓮暁と戯畄が一緒にお風呂に入り髪の毛を洗いっこをしている。
既に戯畄は蓮暁によって髪の毛が綺麗に洗われていて綺麗であったが、シャンプーハットをかぶり目をギュッと瞑った蓮暁と交代で髪の毛を洗い始める直前楽しそうでどこか挑発的な言い方に瞑った状態のまま蓮暁は話しかけた。
「だって…。だって目に入るのこわい…」
柄にもなくフルフルと小刻みに震えながら小さく呟く。
そんな背中をじぃっと見つめたキルは遠慮なく髪の毛のシャンプーを泡立てはじめゆっくりと口を開いた。
「クスッ…僕に嘘ついてもバレバレって言ったじゃんばぁか♪
でも、怖いんでしょ目ェ瞑ってていいから動かないで身を任せて」
「っ馬鹿はダメでも、ありがと…」
「はいはい。どういたしまして〜♪」
全く反省してない声色とシャワーの音がお風呂場に響く。
ぱたぱたと足を動かしながら髪の毛が洗い終わるのをまつ蓮暁の耳にその声は何処か他の人へ向けるより数倍優しく聞こえるのだった。