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    blood_chan_

    ジャンル問わず ごった煮。

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    blood_chan_

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    佐野真一郎の夢を見たい

    私は公園のお姉ちゃん。「好きです!俺と付き合ってください!」
    「ごめんなさい」

    食い気味にお断りすると、目の前の男はガクッと項垂れた。丁寧に纏められたリーゼントヘアと、本来の形からだいぶかけ離れた短い学ランとボンタンが特徴的なこの不良は、数週間前から毎日告白してくる変な奴だった。
    一応学年的にはひとつ上の先輩に当たるのだが、どうにも尊敬できる部分が無く、最初の丁寧な接し方は徐々に消え去っていった。長身を折りたたむ彼を見下ろす私の目は冷たい。

    「いい加減諦めたらどうです。この不毛なやり取りに時間を取られるの嫌なんですけど」
    「でもなんやかんや時間つくって会いに来てくれるよな」
    「えぇ、おつむが弱い方には面と向かって対話しないと意思疎通できないと思ったので。まぁ何週間顔を合わせても話が通じないほど馬鹿だったとは思いもしませんでしたけど」

    スラスラと口から出る毒にやられて落ち込む姿を見るのも何回目だろうか。毎度呼び出されるこの屋上から見る景色も、いい加減見飽きた。

    「しゃーねぇ!また明日告白するかぁ」
    「やめてください。迷惑です」
    「迷惑って……。あーあ!傷ついた!」
    「そうですか。一生そこで傷ついていてください二度と顔を合わせるな変態」
    「俺先輩なのに!!言い過ぎだぞ!」

    デカいのは図体だけにして欲しいのだが、この人は声もデカい。うるさいと言わんばかりに両耳を手で覆いながら、私はそのままくるりと背中を向けた。

    「あ、待って……」
    「予鈴なりますよ。これ以上授業サボったら、来年は私と同じ学年になっちゃうかもしれませんね」
    「え…?………全然アリ…」
    「きも」

    佐野真一郎。ひとつ上の先輩で、不良。友人から聞いた話では、何やらでかい暴走族のリーダーを務めているらしい。不良らしく傍若無人な人間なのかといえば、その逆。びっくりするほどお人好しで、喧嘩も全然強くない。それでも数多の不良が彼を慕うのは、その心の広さに救われているからとか。
    私があの不良に失礼な態度を取れるのも、彼が小さなことでは怒らない…、言い方を変えればしつこいからだ。最初はそりゃあビビり散らかして遠回しにお断りしていたが、告白が10回目を越えたあたりから友人に「思うがままにフッてやれ」と助言をもらい、二度と私に告白しないようこっぴどくフリ続けていたらこの態度が定着した。決して元から毒舌な訳では無い。あの男限定の、ペルソナのひとつだ。

    佐野先輩は元来惚れやすい性格らしく、今までに20人の人間に振られているらしい。つまり私は21人目となるわけだが、どういうわけか記録はここで止まっている。というか、私が止めている。全然嬉しくない。さっさと次の人間にバトンタッチしたいのに、何故かここ数週間は私に矛先が向いているのだ。もう、ほんとに、勘弁して。

    先輩の制止の声を無視して屋上を後にすると、私は真っ直ぐ教室に戻る。お昼休憩を邪魔された私の機嫌は決していいものでは無い。別に優等生を目指している訳では無いが、授業をサボるという選択肢は私の中にはない。好きでもない勉強のためにもお昼休憩は貴重な時間なのに。無駄になった。損した。もったいない。

    不機嫌な顔をしていたからか、隣の席の子がそっと声をかけてくる。彼女とお隣さんになってそこそこ時間が経つが、私が毎回呼び出しをくらっている理由を知っているので不憫に思っているらしい。

    「今日も呼ばれたの…?」
    「……うん。いい加減にしてほしいよ…」
    「お疲れ様。ほんとに好かれてるんだねぇ」
    「なのかな。その好意が気持ち悪いわ」
    「ふふ」

    私がどれだけ辟易しているか、毎日この表情を見せていれば嫌でも伝わるのだろう。最初のうちは面白半分で仲良しのクラスメイトに「付き合ってやれ」と応援されたが、そのうち同情をもらうようになった。さすがに可哀想だとよく言われる。なら誰か先輩本人に直談判してくれと思わないでもないが、相手はデカいグループを背負った生粋の不良だ。どれだけそのお人好しが知られていようとも、よっぽどの命知らずでなければ声をかけようとは思わないだろう。
    これは私と先輩の問題だし、他者を巻き込むほどのものでもない。

    なんでこんなことになっちゃったんだっけな。教室の窓に目をやれば、小さく見える公園の遊具。そこを静かに見つめながら、私たちが出会った日のことを思い出した。

    ーーー
    「お姉ちゃん」

    聴き馴染みのある可愛い声が頭上から聞こえた。顔を上げると、お人形さんのように可憐な少女が、頬に傷をつくって立っていた。私は読みかけの本にしおりを挟んでカバンにしまうと、ベンチから立ち上がり地面に膝をつく。

    「…こんにちは、エマちゃん」
    「こんにちは」
    「その傷どうしたのか聞いてもいい?」
    「……」

    静かに顔を横に振られた。理由は話したくないらしい。でもその目は本当に辛そうで、こっちまで苦しい気持ちになる。

    「うん、分かった。でもそのままだともっと酷くなっちゃうから、お姉ちゃんに手当させてほしいなぁ」
    「……でも…」
    「お願い。お姉ちゃん、エマちゃんが傷ついてるのすっごく悲しい」

    眉をひそめてしょんぼり顔で話しかけると、優しい少女は戸惑ったように視線を泳がせた。やがて決心がついたのか、スカートをぎゅっと握って頷いてくれた。

    「いいよ」
    「ありがとう」

    カレンダーの数字が赤い日。つまり日曜日と祝日は、この少女と公園でおしゃべりする日と決まっている。お昼ご飯を食べた後、だいたい13時くらいに少女はやってきて、先に来て読書をしている私にそっと声をかけるのだ。
    何かいいことがあって機嫌がいい日は、意気揚々とお隣に座ってその日の出来事を喋り出すし、怒っている日は座りもせずまくし立てるようにその日のことを教えてくれる。
    今日みたいに落ち込んでいるときは、大抵どこかに傷があったり、口数も途端に減って静かになる。無理に聞き出そうとするのではなく、あくまで相手が話したいところだけを聞いてあげる。「公園のお姉ちゃん」の役目はそれだけだった。可愛い少女の心の拠り所であるために、余計な詮索をしない。だから私はこの子の名前と年齢しか知らないのだ。それだけで十分だった。

    「ここ、お水で綺麗にしよっか。ちょっと痛いよ」
    「うん……」

    公園の水道でハンカチを濡らし、固く絞って折りたたむ。頬に近づけると、痛むと伝えたからか身体が強ばったが、たいした刺激にはならなかったようですぐに力が抜ける。
    そのままカバンから消毒液を取り出して頬の消毒を施してやり、少し迷った後絆創膏を取り出した。
    この程度の傷なら何も貼らない方が治りが早そうだが、幼い子だ。傷が見えているのが嫌かもしれないし、気になって傷を触って化膿させてしまうかもしれない。絆創膏を定期的に貼り変えるという手段を少女が取ってくれるか分からないが、まぁそれは保護者の方が上手くやるだろう。

    「エマちゃん、どの絆創膏がいい?」
    「!! えっとね……」

    無地の肌色が一番無難なのだが、こういうのは気分だ。少女向けにと色々なデザインの絆創膏を買っておいてよかった。ついでにこれで少女の好みが分かりそう。少女は可愛いデザインのそれに目を輝かせて、何度が手をうろうろさせた後、ピンク色のクマがプリントされた絆創膏を手に取った。

    「これ、これがいい!」
    「うん、分かった。エマちゃんはクマさんが好きなの?」
    「うん!可愛い!」
    「可愛いよねぇ、私も好き」

    好きなものが同じだと聞いてテンションが上がったのか、くふくふ笑う少女に癒されつつ、そのまろい頬にそっと絆創膏を貼ってやった。鏡で見せてあげると可愛い可愛いと大喜びで一安心していたら、その目が私に向く。

    「お姉ちゃんは付けないの?」
    「ん?」
    「お姉ちゃんもクマ好きなんでしょ?付けないの?」

    これは困った。どうやらこの絆創膏にファッション性を見出し、挙句お揃いにしたいらしい。これはあくまで手当であり、私が絆創膏をつける意味など全くない上に、このデザインである。中学生の私が身につけるには少女趣味すぎると言うか、ラブリーに全振りしているというか……。
    なんと言って断ろうか悩んでいたら、それが伝わったのか、やっと戻った笑顔が曇り出す。次第にその目に涙の膜が張られたあたりで私も観念し、利き手の人差し指に同じ絆創膏をぐるりと巻いた。

    「ほら、お揃いだ」
    「! お姉ちゃん可愛いよ!」
    「ありがとう、エマちゃんも可愛いよ」

    少女の笑顔のためなら、恥なんて捨てる。同じ絆創膏を貼っただけで喜んでもらえたのだ、もはやお釣りが来るのでは?
    途端にご機嫌になったエマちゃんは、最初話さなかった傷の理由を勢いよく話してくれた。どうやら悲しみから怒りに変わったようだ。
    いわく、ひとつ上のお兄ちゃんと取っ組み合いの喧嘩になり、その時に傷ができたと。さらに、もうひとりお兄ちゃんがいるようだが、喧嘩した際そのお兄ちゃんの大切にしていた雑誌にジュースを零してしまい、怒られてしまったらしい。まぁ、取っ組み合いの喧嘩なら何かしら犠牲になってもおかしくはないわな。
    それですっかりへそを曲げた少女は、飛び出すように公園に来たそうだ。どうりでいつもより来るのが早かったわけだ。お昼ご飯は食べたのか聞いたら、それもまだらしい。

    「……エマちゃん、お姉ちゃんも一緒に行くからさ、お家行ってごめんなさいしよう」
    「で、でも、エマ悪くないよ」
    「うん、エマちゃんも傷ついちゃったから、お兄ちゃんにごめんなさいしてもらお」
    「………お姉ちゃんも一緒にいてくれる?」
    「もちろん。一緒にごめんなさいして、一緒にごめんなさいって言ってもらおうよ」
    「……うん、そうする」

    よかった。よその人間が他人の家庭の事情に首を突っ込むのは如何なものかと思うが、私は全面的に少女の味方であるので今日だけ許して欲しい。小さな手をしっかり繋いで、彼女の案内で到着した家は、それはそれはデカい日本家屋だった。

    「でか…………」
    「ただいまー!!!」

    少女は自分の家なので当然ズカズカと敷地を跨ぐ。私も恐る恐る着いていき、玄関の前でピタリと止まった。

    「? お姉ちゃん、どうしたの?」
    「エマちゃん、お姉ちゃんはここの御家族と初めましてだから、まずご挨拶しないとお家に入れないの。エマちゃんのご家族は今いるかな?」

    おじいちゃんならいると思うよ。そう言い残すと少女はパタパタと家の中に入っていき、大きな声で御家族を呼んだ。

    「おじいちゃん〜!!!どこ〜!?」
    「エマ!?!?」

    その声に反応したのは、おじいちゃんと呼ぶには若すぎる男性の声だった。ドタバタ走り回る音が聞こえたと思ったらそのまま足音は玄関に近づいてきた。親御さんかな?

    「うちのチビがすんません!」
    「あ、いえこちらこそ、急にお邪魔して……」

    慌てて挨拶すれば、え…と戸惑う声がして思わず顔を上げる。エマちゃんが連れてきた親御さんかと思わしき人物は、うちの学校では有名な不良だった。

    「佐野……先輩…?」
    「あれ、なんで俺の名前…?てかもしかして、“公園のお姉ちゃん”ッスか!?」
    「は?…あ、あぁ…。公園なら、はい。そうだと思います…?」
    「いつもエマが世話んなってます!こいつ、友だちが出来たんだってすげぇ喜んでて…。ほんとにありがとうございます」
    「真ニィ!それ言わないで!」

    エマちゃんは喜んでいたことを話されるのが恥ずかしかったのか、隣にある長い兄の足をポカポカ殴った。おい痛てぇよ、先輩はそう咎めるも、その顔はどこか嬉しそうだった。

    「えぇっと、今日はその……エマちゃん、言わなきゃいけないことがあるんだよね」
    「あ…」

    エマちゃんは私が着いてきた目的を思い出し、途端に顔を強ばらせた。先輩はその変化に不思議そうにしていたが、私はそっとエマちゃんのそばにしゃがむと背中を摩った。彼女は不安そうな顔でスカートを握る。

    「大丈夫だよ、言ってごらん」
    「……真ニィ、本にジュースこぼして、ごめんなさい」
    「…!」

    先輩の顔が驚きで染まる。そのままニカッと笑顔になると、乱雑にエマちゃんの頭をワシワシ撫でた。

    「うん、いいよ!ごめんなさいできて偉いな、エマ!」
    「ん…」

    許してもらえてほっとしたエマちゃんは、ポロポロ涙を流して私に抱きついた。私も、偉かったねぇ、よかったねぇ、と声をかけながらその身体を抱きしめる。先輩はそれを優しい顔で見つめているが、私はそういえばもう1人のお兄ちゃんは何処だろうと視線をさ迷わせた。

    「ん?どうしたんだ」
    「あ、すみません、エマちゃんほっぺに傷ができてるんですけど、そのことで…えっと、もうひとりお兄ちゃんっていらっしゃいますか?」
    「……真ニィ、マンジロー」

    先輩はなんのこっちゃとぱちぱち目を瞬かせていたが、エマちゃんが名前を出したことで合点がいったのかすぐに動いてくれた。マンジロー…と名前のインパクトに驚いている私を他所に、先輩が連れてきたのはこれまた綺麗な顔立ちの少年だった。

    「あんた誰?」
    「こんにちは。えっと…公園のお姉ちゃんです」
    「……あぁ、アンタが。俺万次郎。マイキーでいいよ」

    マイキー?どっからそんなアメリカンなあだ名がついたのか分からないが、とりあえず頷いておく。本名を名乗らなかったのは、学校で有名な不良に認知されたくないからだ。公園のお姉ちゃんは家族公認だったのか、名乗らずとも不審がられずに済んだのはありがたい。
    それで?と言わんばかりの態度に圧倒されるも、目的を果たすために少年に声をかけた。

    「あのね、エマちゃん、ほっぺに傷ができているでしょう。すごく悲しんでるの」
    「ふーん」
    「……お兄ちゃん、人を傷つけた時どうしたらいいか分かる?」
    「知らね。弱いのが悪いんじゃん」
    「oh……」

    おたくの教育どうなってんだ。ジロリと不良を見上げると、すみませんと言わんばかりに頭を下げられた。いや、あなたに謝られても。

    「じゃあ、エマちゃんがその辺のガキンチョにいじめられてた時、お兄ちゃんはエマちゃんが弱いからだって助けないの?」
    「は?関係ねぇよ、助ける」
    「助けたあとは?」
    「いじめてたやつに謝らせるけど。なに?」
    「なんで謝らせるの?」

    万次郎くんは黙り込んだ。先輩は驚いたように、万次郎くんと私を交互に見る。なんだ。視線がうるさい。

    「謝れば俺が上って分かるから」
    「そう来たか〜。じゃあ万次郎くんより強いやつだったら、謝んなくていいんだ?エマちゃんボロボロでも、俺とお前が弱いから悪いって、勝ったやつが正義だって、そう思うんだね」
    「俺より強いやつなんていねぇよ」
    「いるよ。みんな隠してるだけで。大人はみんなそうなの。勝てる手段があるのにあえて負けてあげるの。だって、強いから」

    万次郎くんはまた黙った。そして、隣にいる先輩に視線を投げて、小さく呟いた。

    「そうなの?シンイチロー」
    「え」
    「強いやつって、強いの隠してるの?じゃあお前も?なんで?」

    先輩は急に向けられたそれらにうまく対応できないのか、あーだの、えーっとだの、ワタワタしているばかり。おい、あんた不良だろ。しっかりしろ。

    「本当に強い人は弱い人の気持ちが分かるもんだよ。弱いものいじめが一番ださい。男なら弱い人を守るために戦いなよ」

    それが一番かっこいいじゃん。テレビで見るヒーローはそういうものでしょ。佐野家の教育に呆れて適当に自論を持ち出せば、思いのほか納得してもらえたのか、万次郎くんは「確かに」と頷いた。え、これでいいんかい。

    「万次郎くんが強いのは分かったから。ほら、君より弱い女の子に傷をつけちゃったときはなんて言うの?」
    「エマ、ごめんな」
    「え」

    エマちゃんは突然の謝罪を処理し切れないらしい。そりゃさっきまでのあの傍若無人っぷり見せつけられればそうなるよなぁ。促すように背中を押して、声をかけた。

    「ほら、エマちゃん。お兄ちゃん謝ってくれたよ。どうする?許す?」
    「…………うん」

    兄妹の平和な戦争は、これで幕を閉じたようだ。一件落着。めでたしめでたし。
    ご機嫌になったエマちゃんは、やっと私から離れて万次郎くんとじゃれ合っている。喧嘩するほど仲がいいを体現したような兄妹だな、全く。とりあえずお節介お姉ちゃんは退散するとしますか。よっこらしょ、と立ち上がると、佐野先輩が丁寧に頭を下げた。

    「あの、本当にありがとうございました。まさか、あの万次郎からごめんが聞けるとは思わなかった」
    「それはさすがに……どうにかした方がいいと思いますけど…」
    「う゛……肝に銘じます…」
    「まぁ、何とかなって良かったですね。急にお邪魔してすみませんでした。お騒がせしました」
    「いえ、こちらこそすみません。あの、良かったらお名前とか…」
    「……公園のお姉ちゃんです。エマちゃんのおともだちの」

    名前は伏せさせてもらうぜ。だって、怖いから。すると佐野先輩は何やら熱い眼差しを向けてくる。辛うじて耳に届いた呟きは、「カッケェ……」だった。
    いつまでもいる訳にはいかないので、エマちゃんたちにもお別れを言って帰路を辿る。まさかあの可愛い少女にはヤベェお兄ちゃんが2人もいるとは思わなかったが、まぁ、逞しく育つことだろう。

    翌日。偶然学校の廊下で居合わせた佐野先輩に、特に声を掛けるでもなくスっとすれ違う瞬間腕を取られた。力強いそれを振り払える訳もなく、混乱しながらそちらを振り向けば、彼は私の人差し指を凝視していた。そうだ、エマちゃんとお揃いが何気に嬉しくてこのままにしていたの忘れてた。佐野先輩の目が、ランランと輝く。そしてガバッと両肩を掴むと、大きな声で叫んだのだ。

    「俺と!付き合ってください!」
    「ご、ごめんなさい!!!」
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