酷い男4(読ロド)連れられてやって来たのは新横浜ハイボールというお店だった。一見、普通のバーに見えるが、新横浜では有名なハンターズギルドらしい。これから私は敵陣とも呼べる場所に足を踏み入れるのかと思うと、自然と体に力が入る。
「なに、そんなに緊張せんでも大丈夫じゃ。事前に事情は説明しとるき。血の気は多いが話のわかる奴らだから安心しろ」
「……顔に出したつもりは無かったのですが、よく分かりましたね」
「まあ退治人は人気商売じゃし、人の機微に疎くちゃ女の子と遊べんからな」
「えっと…?」
「なんちゅーかな、好きな子ほど困らせたくなるというか……あいつ、あれでいて初恋もまだだからのう。だから許してやれって訳じゃないが、とにかくお前さんらは話し合え。今はそれしか言えん」
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