2023.02.25
スキンシップは得意な方じゃない。自分からするのも、されるのも。
「こ〜〜〜うよう!」
「ゔっ」
それを伝えてからも、来主は構わず抱き着いてくる。俺にもかわそうってつもりはない。避ける方が痛い目を見たからだ。それに万が一、転んで怪我でもされたらたまらないし。
ランチタイムを終えたばかりで、一騎は総士の様子見で一時帰宅。店内には俺達しかいない。不得意と言っても、触れられて悪い気はしないのだ。来主もたぶん、人目がなければ引き剥がされないってわかっててやってる。痛いものは痛いのだけど。
「ぶつかってくるのやめてってば」
「えー?」
「えーじゃない。普通に話せばいいだろ。なんでやめないの」
「だって、ほら」
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