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    bach_otamama

    @bach_otamama
    普段はFGOヘクトール受メインに小説書いてます。アキヘク、タニヘク、マンヘク多め。こちらはメギド72ロキマネなどFGO以外の作品を上げていく予定です。

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    bach_otamama

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    ベルイム。異端審問官の仕事中だと旅で野営になることもあるのかな、と。
    ラスト、カイムが当初よりも虚無を抱いてしまいました。
    個人的に、ベルナールやリタ、母親へ抱く思いはヴィータとして暮らした後天的なものでメギドとしてのカイムは王(ソロモン)の道化として振舞っていて、それが追放の要因なのかな、というイメージがあります。

    #ベルイム
    bel-im

    ある夜に 王都から遠く離れた村の方が、異端審問が曲解されていることが多い。人命がかかっていることが多いため、馬の利用が許されていても異端の審議のために何日もかけて旅をすることがしばしばあった。極力街道沿いを通るとはいえ運よく村や集落があるとは限らず、野営になることもある。
    「最初の不寝番は私がしましょう」
    「悪いな」
    馬を連れているとなると、野盗に襲われることもある。暖を取る意味でも、火の番は必要だった。

     元から頑健な方だと自負しているが、その夜は疲れているはずなのにベルナールはなかなか寝付けなかった。
    「眠れませんか?」
    「カイム」
    「いや、大丈夫だ」
    カイムは穏やかに微笑んでいる。背こそ高いが、まだ二十歳にもなっていないカイムはベルナールよりもずっと線が細い。その彼が平然としているのに疲れたとは言い難く、ベルナールは首を振った。
    「無理はいけません。私はあまり寝なくても大丈夫な性質でして」
    メギドラルでは睡眠や食事の概念すら個々で異なる。追放メギドとして、ヴィータの体である以上食事や睡眠もとらなければならないがカイムはベルナールに身振りで寝ているようにと示した。
    「ああ。だが、なんとなく眠れなくてな」
    ふう、とため息をつくベルナールにカイムは頷いた。
    「そんな日もありますね。でも、横になっているだけでも違いますよ」
    「そうなんだけどなあ」
    ベルナールは火とカイムの髪を交互に見た。赤い。助けられなかった人を焼いた火、殺してしまった領主の体から流れた血。その赤を忘れる日はないだろう。好きだった少女が自分を呼ぶ声さえもう思い出せないのに、領主を殺したことを後悔しているわけではないのに、どうしても追憶に足を引っ張られる。
    「では、一つ話をしてさしあげましょう」
    「お?何だ?」
    書庫で、彼が母を探していることをベルナールは当てては見せたが、カイムはあまり他者と積極的に話そうとはしない。あの時も名前を憶えていないと平然と言ってのけたくらいだ。その整った面差しと流れるような立ち居振る舞いも相まって、人形めいて見えることすらある彼が自分から話をするのが珍しく、ベルナールは身を乗り出した。
    「ベルナール、横になってください。話はそれからです」
    「ああ」
    ベルナールが寝そべるとカイムは話し始めた。
    「むかしむかしあるところに……」
    いつもの皮肉は鳴りをひそめ、穏やかに柔らかな声で話し始める。なんだ、おとぎ話じゃないかと思ったのは束の間、聞いているうちにベルナールは眠りに落ちていた。

     揺り起こされたのは、明け方近くになってからのことだった。
    「ん、もう朝か」
    「いいえ。まだ日が昇るまで時間があります。でも、交代の時間ですので」
    「そうか。すまないな」
    「いえ。私も少し休みますね」
    「そうか。おやすみ、カイム」
    何気なく言った言葉にカイムは目を丸くした。
    「そんなことを言われたのは、とても久しぶりです」
    「このくらいで、何を言っているんだ」
    「このくらい。そうですね、でも……おやすみなさい、ベルナール」
    小さくした火の照り返しにまぎれて、カイムが頬を赤らめていたことにベルナールは気づかなかった。気づいたのは違うこと。

     糸が切れたように眠るカイムをベルナールはそっと見下ろした。
    「ずっと、一人だったのか……?」
    お休みをいわれるのが久しぶりだと言っていた。誤った異端審問に母を連れ去られたと言っていた。それからずっと一人で過ごしていたのだろうか。もしや、おとぎ話は母との思い出なのだろうか。
    「カイム」
    母を助けたいと願う彼を、綺麗だと思う。引き寄せられるように、ベルナールは顔を近づけた。
    「……」
    眠るカイムの薄い唇が動いて、ベルナールではない誰かを呼ぶ。それは、幼い子供が母を呼ぶのに似ていた。
    「すまん」
    兆した欲をベルナールは恥じた。
    「必ず、助けるからな」
    改めて決意に変える。おとぎ話の騎士を思い出しながら、その手にそっと唇を寄せた。

     気付けば朝日が最初の光を彼らに投げかけていた。
    「……ん……」
    「あ、あのその、カイム、俺は」
    「ベルナール?」
    「おはよう。えっとその、キスとかその、えっと、メシは俺が用意するから」
    「お願いします。私は馬たちの様子を見てきます」
    慌てふためくベルナールを尻目にカイムは立ち上がった。
    「別に、貴方なら構わないんですけどね」
    仕えるべき王はいまだ現れず、王なき道化としての生に意味はない。多少なりとも、意義があるとすれば連れ去られた母のために費やす時と、傍らの友と過ごす時間くらいだ。この身にベルナールが意味を見出すのであれば、くれてやっても構わない。それが好意の現れだと自覚しないままカイムは呟いた。
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    bach_otamama

    DOODLEベルイム。大遅刻ハロウィンすみません。惨劇前の例えば、な一日です。
    東方イベで各地域や職務担当のハルマがいるみたいなことをお出しされたのと、異端審問官がハルマの作った組織なあたりからの捏造や想像を含みます。
    時系列は明記されていませんが、トルケーの惨劇を10年ほど前、カイムが母親と別れたのはハルファスと同じ14,5歳くらいと仮定しています。
    I'm a wizard 陽光を紡いだような美しく長い金の髪と蒼天の瞳、彫りの深い端正な面差し。冷たく冴えた冬の晴天のような美貌はいかにもハルマらしい。一方で、調和を良しとする彼らには珍しく、長い髪を奔放に背へ流し、白い服も大きく着崩している。
    「一週間後はハロウィンだ。クロウタドリ達も自由に歌っていいだろう?なに、担当者の許可は取っている。たまには楽しみたまえ」
    ミカエルと名乗ったハルマは審問官たちへ片目をつぶってみせた。
    「そういう問題でしょうか」
    「とかく君達は誤解されやすいからね。祭りに参加して市民たちと交流するのも大切だ」
    飄々とした男に反論できるものはいなかった。

     大地の恵みが見える者、人ならざるモノをその身に宿す者、理由などないが他者と交わって過ごすことに苦痛を見出す者。そうした者が時折、異端と断じられることがある。異端審問会は、そのような人々が虐げられる前に、あるいは他者を傷つけてしまう前に保護するためにハルマが作った機関だった。パクス・ハルモニア。追放メギドはもちろん、そうでない者も含め、調和や統一をヴィータへも求める彼らにとって異端者は時に和を乱し好ましからぬ事態が起こる。だからこそ保護し、遠ざけて彼らも残る者も暮らしやすいようにする。しかし、遠ざけるがゆえに誤解を招いた。異端審問は異端者への対応が集団生活で避けられぬストレスや心的不安と重なった際に、審問という名の他害へ名分を与えてしまった。事実、ボダン村など誤った異端審問の他害はずっと残り続け、異端審問会はひそかに恐れられている。彼らがクロウタドリと符丁を使うのも、異端審問への誤解からあらぬトラブルを避けるためでもあった。しかし、知らないことは誤解を生む。未知は恐れを生み出す。誤解を解くように、知ってもらうようにと仮装してハロウィンへ参加するというミカエルの提案を審問官たちは受け入れた。
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    bach_otamama

    CAN’T MAKEシェンウーとヴリトラ。東方イベの2年くらい前の時間軸。
    生産ラインはチユヴリも好きです。
    シェンヴリ……の手前。軽い接触があります。
    なんかこう、お互いのことを良く知っていて隣にいるって関係が好きでして
    あと、毒姫概念のヴリトラめっちゃ刺さりました。
    タイトルはラテン語で「私が触れる」です。一人称単数なので、この一語でも確か「私が触れる」という意味になるはず……多分。
    tango 家臣が肖像画を差し出す。絵の中の娘は微笑み、ふくよかな体をゆったりとした服に包んでいる。
    「これは?」
    「ご紹介をいただきました。多くの子をなす家系の娘です」
    別の肖像画ではほっそりとたおやかな娘が艶やかに微笑んでいる。
    「この娘は、近隣でも美しいと評判だそうです」
    「シェンウー様、クルマ様はまだ幼いのです。もしまた流行り病が起きれば……」
    シェンウーの父はすでに亡く、先だっての流行り病で亡くなった後妻との間にもクルマしか子がいなかった。継母の葬儀を終えたばかりとはいえ早く妻を娶り、子をなしてほしいという家臣の気持ちはわかる。分家もあるとはいえ、直系の方がより継承の儀の成功率が高い。しかし、まだ亡きひとの面影がシェンウーの胸の奥には宿っている。
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    bach_otamama

    DOODLEチユエンとカイム。デザイナーたよりでチユエンは最初は黒髪なのを金に染めているイメージだったと聞いて。染める理由などは妄想度高めでお送りします。
    キャラストで、チユエンの容姿に彼の母親が憎んでいた夫の面影を見て辛かったという場面があったので。この話は特にCPを意識していませんが、生産ラインはベルイムでチユヴリ寄りなので腐っています。
    髪の話 継承し、転魔を果たした身に流れる時間は少しゆっくりとなる。それでも元がヴィータの体である以上、髪や爪は伸びる。
    「くそったれ」
    鏡を覗き込んだチユエンは、髪をかきむしった。美猴の魔は金の獣だったからというだけでなく、母の言葉を伸びてきた黒い髪は思い出させる。父親によく似た息子に、かつて奪われた恋と憎しみを重ねてしまうと言っていた母の言葉を。だから、故郷では髪を染めていた。
    「髪が伸びてくるのが嫌?じゃあ剃ればいいんじゃない?」
    「それでも伸びてくるだろ」
    「そうねえ。じゃあ、色を変えてみたら?」
    「できんのか?」
    「アタシに任せなさい。そうねえ、いっそ金なんかいいんじゃない?」
    そう言ったヴリトラは、次の日髪を染めてくれた。なぜ染めたいのかを一切聞かず、むしろ伸びてくると彼の方からそろそろ染めたほうがいいとやってきたものだった。
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    bach_otamama

    TRAININGベルイム。異端審問官の仕事中だと旅で野営になることもあるのかな、と。
    ラスト、カイムが当初よりも虚無を抱いてしまいました。
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    「最初の不寝番は私がしましょう」
    「悪いな」
    馬を連れているとなると、野盗に襲われることもある。暖を取る意味でも、火の番は必要だった。

     元から頑健な方だと自負しているが、その夜は疲れているはずなのにベルナールはなかなか寝付けなかった。
    「眠れませんか?」
    「カイム」
    「いや、大丈夫だ」
    カイムは穏やかに微笑んでいる。背こそ高いが、まだ二十歳にもなっていないカイムはベルナールよりもずっと線が細い。その彼が平然としているのに疲れたとは言い難く、ベルナールは首を振った。
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