きみのとなりにずっと新年オカモモ
出されたままの長卓袱台の周りに雑に敷かれた布団たち、しかしそれもジジやバモラ達のダイナミックな寝相のせいで役目を果たしていなかった。
そんな中でオカルンは縮こまるようにしてすうすうと寝息を立てていた。
(オカルン、オカルン)
誰かが小さな声で呼んでいる。しかしまだ眠っていたいオカルンは、少し眉間に皺を寄せて掛け布団に更に包まる。そうすればすぐにまた夢の世界へと誘われるが、再び呼ぶ声と共に身体をユサユサと揺らされた。
「オーカールーン、起きろー」
眠気で重い瞼を上げれば既にメイクも服もばっちり決めたモモが覗き込んできた。おはようを言うよりも先に「かわいい」と心の声が漏れたが、掠れた寝起きの声だったためかモモの耳には届かなかった。
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