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    はるや゚

    性癖に 素直に従い 書いていた
    やつを投げてく ところてんなの

    ◇これは読んだ方が良さげなリトリンなの◇
    https://lit.link/Haruy4nano

    ◇この話のここ好き!はこちらにどうぞなの◇
    https://wavebox.me/wave/waura4mz8yx8l0op/

    ◇ツイ@4696touhou @kurepuondoV3Mix

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    はるや゚

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    くろそら(クリスマス編)

    とっくに過ぎてるけどXmas Live 2017 -Side:Prelude-5周年!もう5分もないけどXmas Live 2022 -Side:Around!-でした!

    ◆12/30(追記
    入れるか最後まで迷ってた部分追加。
    タイトルの話なんですがホワイトデーデート2019の増刊号のタイトル覚えてなくて読み返した時ビビりました。

    ##くろそら

    十二月◇あふれる想いの贈り物

    ――数日前 九郎と想楽のLINK


    『ねぇ九郎先生ー、24日に事務所でクリスマスパーティがあるでしょー?』
    『はい、私はそれに参加する予定ですよ。』
    『何か、急な予定が入ったりしましたか?』
    『そこは大丈夫ー。僕も事務所に行けるよー。』
    『申し訳ありません、早とちりしてしまいましたね。』
    『本題はその翌日の事なんだけどー、九郎先生は25日の夜って予定空いてるかなー?』
    『今、確認してみます。』


    『朝と昼にはレッスンとお仕事があるのですが、夜なら予定は入っていないので大丈夫ですよ。』
    『あ、ちょうど空いてたんだー。』
    『ねぇ九郎先生が良ければなんだけどさー、その時間、僕の家に来てみないー?』
    『兄さん、その日は上司の家で鍋パーティをするらしくて一緒に来る人達とその家に一晩泊まっていく事になったみたいでねー。』
    『事務所でのパーティで会って話をするのもいいけど、それとはまた別の時に家の中ふたりきりでゆっくりしたいなーって。』
    『プレゼントも他人の目線を気にすることなく、安心して渡せるしー。』
    『九郎先生、どうかなー?』





    ――12月25日 夜 北村家・リビング


    「……今、ここで開けてみてもいいですか?」
    「うん。箱の中身を見た九郎先生の反応、近くで見てみたいなー」

     北村さんから受け取った赤い包み紙と緑のリボンで包装されているプレゼントボックス。それを破かないよう慎重に解いていき、そこから見えた白い箱の蓋を開けた。


    「これは……アロマキャンドルでしょうか?」

    「そうだよー。これなら小さくて置く場所に困らないし、お風呂でも使えるから九郎先生喜ぶかなと思って選んでみたんだけど、どうかなー?」

    「とても嬉しいです……! 北村さん、素敵なプレゼントをありがとうございます。大切に使わせていただきますね」


     箱の中にあったのは薄緑色のアロマキャンドルでした。この温かな贈り物は、目の前にいる恋人からの最高のクリスマスプレゼントです。

     お風呂でも使えるというところが素敵ですね。今回もそうですが、北村さんは私が喜ぶものを見つけるのがとてもお上手です。


    「……おや、北村さんあちらにある物って――」
    「あ、ああー……!」

     砂時計、中に貝殻が詰まった瓶、キャンドル。棚の上に様々な小物が置かれているそこに、私が最後に見た時よりも小物がひとつ増えていて気になった。

    「その、私の勘違いかもしれませんが……これと色違いではないでしょうか」

     私の手の中にあるアロマキャンドルと同じ……いえ、色が違くて同じものがそこにあった。


    「九郎先生、こういうところよく気付くよねー。もしかしてー……前世は探偵さんなのかなー?」

    「た、探偵ですか!? 本当にそうなのかは分かりませんし、そういう役を演じた事はまだないですが、いつか演じる日が来るでしょうか……?」

    「うーん、九郎先生なら刑事役とかありそうだけどなー? ……これはゲストで犯人や被害者になる事が地味に多い気がする僕の勘だけどねー?」

    ……最後の部分だけ聞くと、とても大変な人生を送っていますね……北村さん(サスペンス物で)


    「――これねー、九郎先生に贈ったそれと一緒にお揃いで買ってみたんだよー。色は違うけどね、僕が気に入ったのはこっちの色なんだー」

     北村さんはその色違いのアロマキャンドルを手に取りこちらへ持って来た。

    「こっちは青空のように爽やかな水色なのですね――北村さん、よろしければですが……今ここで火を点けてみてもいいでしょうか?」

    「ん、僕はそれでもいいけどー。なにか思い付いたような感じだねー?」

    「その……今ならこのふたつを並べて火が点いているところを北村さんと一緒に眺めることができるなぁと思いまして……」

    「あー、すごくいいかもー。それじゃあライター持ってくるから、少し待ってくれるー?」
    「はい! ありがとうございます」





    ――数分後


    「持ってきたよー。……九郎先生、それはー?」

     先程まで私の手の中にあったアロマキャンドルはテーブルの上に置かれていて、今はそれが入っていた物とは違う少し小さめの箱が私の手の中にあるのを見た北村さんがそう尋ねた。

    「あ……これはですね、私からの――」

     椅子から立ち上がって、両手で持ったその箱を北村さんへと笑顔で差し出す。

    クリスマスプレゼントです。……受け取ってくれますか?」

    「わぁー……用意してくれてたんだー。凄いねー、九郎先生。ありがとうー」

     ライターをテーブルの上に置いてから、北村さんはその箱を柔らかな笑顔で受け取ってくれた。

    「開けてみていいのかなー?」
    「私も先程そうさせてもらいましたし、北村さんの反応を近くで見たいので。いいですよ」
    「はーい」

    (……北村さんは気に入ってくれるでしょうか)


     自信が無い訳ではありません。寧ろあります。

     茶会用の茶菓子を自分で選んで買ったことも、同じユニットの方やプロデューサーさんにお土産を買ったことも何度か経験してますが……今回は恋人になった大切な人への聖夜の贈り物です。

     ただ私はクリスマスという行事にあまり馴染みがなかったもので……その……

    ――こういう日には何を贈れば良いのでしょう?

    ……と、かなり悩みました。


    ◇回想:11月下旬頃からの九郎

     まず……クリスマス定番のプレゼントは何か、北村さんが喜ぶものはどれかを考えましょう。

     北村さん、甘い物がお好き……ですよね……?
    本人がそう言っていた覚えはないですが、思い出すとそういう物を食べている事が多い気が……

     クリスマスはやはり洋菓子が定番ですかね……洋菓子……ジンジャークッキー、でしょうか。

     ですが和菓子を贈りたい私がいます……!!

     クリスマスをイメージして作られている和菓子もありますし、選ぶならこれが良いでしょう。

     ですが『菓子が入っていた箱』とはまた違う、形が残る物も気になりますね。北村さんのご自宅にある棚の上には様々な小物が置いてましたし。


    (両方を渡すのは……ありでしょうか……?)

    ……九十九さんの「…全部買おう」と言う声が、どこかから聞こえたような気がした。


    ――とある和菓子屋

    「あの、こちらの箱はなんでしょうか?」
    「それね、アドベントカレンダーっていうんだ」
    「アドベントカレンダー……ですか?」

    「去年頃からクリスマスに向けて何か面白いこと出来ないかねぇと考えてたら、孫がこれはどうだろうと提案してくれたのさ」

     和菓子屋のお婆さんは、こう説明を続けた。

    「それはかなり昔に海外で生まれたものらしい。その箪笥の引き出しみたいな窓を開けたら、中にお菓子が1個入ってる。12月の初めから24日間、クリスマスイヴまでそれを1個ずつ開けていくんだが、それを和菓子でやってみたんだよ。しかも毎日違う和菓子が出て来るから、今日は何が出るかなというワクワク感も楽しめる。 和菓子に馴染みがない子供や大人たちでも毎日楽しみながら和菓子を食べられる……とっても良い機会だよ」


     12月初めから24日まで、和菓子……
     これは、とても良い物ではないでしょうか!

    「あの!」
    「兄ちゃん、これが気になるのかい?」

    「――親しい友人にクリスマスプレゼントを贈りたいと思っていて、私もその人も好んでいますし和菓子を贈ろうかと考えていたのです。アドベントカレンダーは初めて知りましたが……これは贈り物としてピッタリな良い物ではないかと思いました……!」

     本当はもう愛しい恋人ですが、私達はアイドルですので……私と北村さんだけの秘密です。

    「はははッそうかい! そう褒められたら孫もとても喜ぶだろうねぇ。兄ちゃんいけめんだし……それじゃあ予約するかい? 11月末に受け取れるようにしてるからさ」

    「そうですね、よろしくお願いします! あと、お聞きしたいことがあるのですが――」



    ――11月30日


    「これって、アドベントカレンダーだよねー? 九郎先生が選んだのー?」

    「はい、最近通い始めた和菓子屋で予約を受け付けていたので。外国から伝わってきたこの習慣と和菓子が繋がり混ざりあって……とても素敵だと思ったんです」

    「へぇー、和菓子が入ってる物もあるんだー。
    明日から24日間、お茶と一緒にいただくねー?
    ふふっ、ありがとう九郎先生ー。アドベントカレンダーは初めてだし、楽しませてもらうよー」

     私からの少し早いクリスマスプレゼント……
    毎日楽しんでいただけたら、嬉しいです。


    ――翌日


    『一日目 北村さん、おはようございます。
    十二月の始まりですね。今日から二十四日間、
    クリスマスをイメージした和菓子と私からの手紙を貴方へ贈ります。よろしくお願いします。』


     アドベントカレンダーに一緒に入れてみた手紙を見た北村さんから『これは聞いてないんだけどー!?』と朝からLINKが来ていました。
     良い意味で、たいへん驚いたそうです。手紙の事は言おうか迷いましたが……内緒にしておいて正解だったでしょうか?


    『お聞きしたい事があるのですが、中にメッセージカードなども入れる事は可能でしょうか?』

    『受け取った後に、自分で中に他の物を入れる事は出来るよ。前に来た客は子供への手紙を入れたそうだ。兄ちゃん、愛が大きいんだねぇ……』

    『なっ……あの、友人ですからね……!?』
    (実際は恋人ですし、愛も……大きい、ですが)


     窓の中に入れるくらいの大きさに折った手紙を北村さんが気付けるように、和菓子が入った袋に貼り付けてみたんです。

     ちゃんと24日分、全てしっかりと書きました。
     俳句も入れてみたりしたのですが、それを見た北村さんはどう反応をするのでしょうか。

     あとはもうひとつ。クリスマス当日に渡す物、見たら貰った日の事を思い出せるようなクリスマスっぽくてあの棚の上に馴染みそうな物……

    (あれ、でしょうか……? 調べてみましょう)


    ◇回想:終



     25日に渡した私からのもうひとつの贈り物。
     それを受け取った北村さんが、その箱の蓋を開けた。


    「……ふふっ、可愛らしいプレゼントだねー? それに落ちてくる雪がとても綺麗ー。ありがとう、九郎先生ー」
    「……! そう言っていただけて嬉しいです!」

     北村さんが眼をキラキラと輝かせながら眺めているのは私からの、もうひとつのクリスマスプレゼントであるスノードームです。

     雪が降っている真っ白な森の中に白いウサギが1羽とサンタクロースがひとりいるんですよ。


    「雪が舞う小さな世界の白ウサギ。赤い人から、聖夜のギフトを。このスノードームも近くに置かせてもらうねー……」

     スノードームもテーブルの上に置かれて、北村さんの手にライターが戻ってくる。

    「ちょっと待っててねー……よいしょ、と」

     北村さんのその掛け声の後、部屋の明かりが少し暗くなった。豆電の明るさです。

    「これでちょっとは雰囲気出るかなー? 突然、驚かせちゃってたらごめんねー」
    「大丈夫ですよ。……このくらいの暗さなら点いた灯りも綺麗に見えそうですね」
    「なら良かったー。じゃあ九郎先生ー、今から火、点けるよー」


     北村さんが持っているライターから出た火が、薄緑色と水色のアロマキャンドルへと小さな火を灯していく。

     少し前まで話していた時には私と反対側の椅子に座っていた北村さんは今、私の隣に座ってそれを眺めていた。


    「……優しい灯りですね。見ていて心が落ち着きます」

     ゆらゆらと揺らめく、ふたつの小さな炎。
     中央にあるスノードームはそれに照らされて、先程とは雰囲気が違って見えます。

    「部屋、暗くしておいて正解だったねー」
    「はい……その、北村さん」
    「んー? なにかなー?」

    「スノードームの事なのですが……可愛らしい、綺麗だと褒めていただけて嬉しかったです」

    「こちらこそー。元々、スノードームを眺めるの結構好きなんだよねー。寂しい思いをしていた白ウサギのもとにサンタクロースがやって来て――とか。この小さい世界の中にある物語を、自分で想像してくのが楽しくてねー? 本当に、それをイメージして作られているかは知らないけどー」

    「あ、それで合っていますよ」
    「へぇー、そうだったんだー。えーっと箱の中に説明書とかあるかなー……あったかなー?」
    「いえ……私が作りましたから、分かるんです」
    「そっかー。…………えー?」


     北村さんの目が大きく開き『今、なんてー?』と言っているように私は感じました。

    「このスノードーム、私の手作りなんですよ」

    「いやさっきも聞いたよー!? 確かに作ろうと思えば意外と簡単に作れるけどー……そっかー、九郎先生の手作りかー。ふふっ」

     暗くした部屋の中、隣から見る北村さんの表情は驚きつつ、にへらっとした笑みを零していた。

     手作りというのは事実です。この日に何を贈ろうか考えていて、スノードームを思いつき調べてみたら簡単に作れるそうなので……試しに挑戦してみたんです。

     初めての経験でしたが、上手く出来たのではないかと思いますし、そこから北村さんの素敵な笑顔が見れて良かったです。今度、また新しく作ってみましょうか。


    「ねぇ、このスノードームの話、もっと聞かせてほしいなー?」
    「いいんですか? では、この中にいる白ウサギとサンタクロースの話を――」

     一面に真っ白な雪が降り積もっている世界に、自分しかいなくて寂しいと思っていた白ウサギの前に、ある日サンタクロースがやって来ます。

    「――ここまでは北村さんが言ってくれたことと同じでそれの続きなのですが、このサンタクロースは白ウサギにどんなプレゼントを贈ると思いますか?」

    「ここでクイズになるんだー?」
    「……北村さんから見えたこの世界の事を、私に教えてほしいです」

    「なるほどー」と北村さんはしばらく考え込み、少ししてから口を開いた。


    「きっと……その白ウサギにとっては、サンタクロースが来てくれた事自体が一番嬉しいプレゼントだったんじゃないかなー? 白い世界に赤い服を来た老人がやって来て、白ウサギは初めて孤独じゃなくなった。寒くないように赤いマフラーを贈るかなー? と思ったけどさー」

    ――白ウサギも一緒に、サンタクロースについて行ったらいいんじゃないかなー?

    「……!」

    「サンタクロースが白ウサギをこの世界から連れ出す事が出来るか分からないけど、プレゼント渡すだけ渡して帰っちゃったら、またひとりぼっちになるでしょー?」

    「……ですが、白ウサギを孤独にしないためにサンタクロースがずっとそこにいると全ての子供達にプレゼントを贈りに行けません。それなら……白ウサギがサンタクロースについて行けばいい。こういうこと、でしょうか?」

    「さすが名探偵の九郎先生ー、そういうことー」

     いつの間にか探偵から名探偵になってました。


    「そうすると、白ウサギもいつかサンタクロースになるのかもしれませんね」

    「あぁ、そうだねー。それこそ、サンタクロースから貰った赤いマフラーを巻いている、小さくて可愛いサンタさんになるんじゃないかなー?」
    「それは素敵ですね。赤いマフラーを巻いている白ウサギサンタ、想像するだけでなごみます」

     かわいらしいです、とても……真っ白な雪景色の中にいても赤いマフラーが目印になっているからどこにいるのか分かりやすく、その中でぴょんぴょんと跳ねて駆け回っているんですよ……?


    「あの、実は少し心配だったのですが……贈る物はひとつに絞った方が良かったでしょうか?」

     悔いはないのですが、少しだけ気になって……
     和菓子屋のお婆さんには「愛が大きい」と言われましたし、北村さんのことは大好きですが……北村さんにとって抱えきれない重いものになってしまっていないか心配なところもあるのです……


    「えっとね、今日は何の和菓子と手紙が入ってるんだろうって毎日ワクワクしたし、川柳が書いてあった日は返歌を考える時間も楽しめたよー? このスノードームも気に入ってるしー……」

     小さな灯りと小さな雪の世界を眺めていた北村さんの炎の様に赤い瞳が、隣の私を見る。

    「僕は、それに込められた九郎先生の想いを一番大事にしたいなー。だから、和菓子と一緒に九郎先生の言葉も毎日くれたアドベントカレンダーも九郎先生が作ってくれたこのスノードームも……大好きな人から貰った、大切な贈り物だよー。
    九郎先生、楽しい時間をありがとうー……!」

    「北村さん……」


     とても温かいです。その優しい声色と言葉が。
     私の胸に、小さく温かな火を灯してくれます。

    「……ありがとうございます。私にとって、このアロマキャンドルも、貴方の隣でそれを眺めていられるこの時間も……輝いている贈り物です」

    「ふふ……情熱的だよねー、九郎先生の想いは」


     北村さんの肩がコツンと私の肩に当たり、膝の上に置いていた私の手には北村さんの手が重なる。その温かな手を握ってみると北村さんは何も言わずに、優しく握り返してくれた。

    「手はあったかい……ポカポカするー」
    「ふふ……そうですね……」

     そうしているだけでも、とても幸せですが……

     今なら……もっと貴方に触れたいと願っても、許されるでしょうか。


    「……北村さん」

     何をするのか、を言わないまま北村さんの口元を指でなぞる。これで伝わるでしょうか……?
     唇の輪郭を撫でられて、北村さんの口はほんの少しだけ開いている。それが結構きもちいいのか、北村さんの表情がうっとりしてきた。


    「――目を閉じてください」
    「うん……分かったよー」

     こくりと頷き、目を閉じて私の行動を待っている北村さんを見るのは初めてではないですが……何度見ても、とても愛おしく感じられます。


     私と北村さんの唇をそっと重ね合わせる。
     何度もしてきた事ですが、すぐ近くで小さく、ちゅ……と鳴るキスの音には、まだ慣れません。

    「ん……」
    「好きです……愛しています……」


    『好き』……そう貴方へ思うたびに、そう貴方に告げるたびに、私の胸の内側は暖かくなって……この想いが溢れ出しそうになるんです。


     北村さん、この想いを受け止めてくれますか?


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    はるや゚

    DONEくろそら(🛹衣装編)

    「なんか色味が北村なんだよな」という話。

    3周目の清澄さんが白!黒!赤!緑!という北村想楽色コーデを纏っている事実に今でも驚けるんですけど完凸色も見ると『北村2周目(完凸)と並べてや〜』というメッセージを感じませんか本当にありがとうございました。本当は月イチで出したかったけど無理せずに自分のペースで書いていこうと思えたはるや゚先生の次回作をお待ちください🍵
    二月◇背中を押すのは空からの色


    「…………どう、でしょうか」

     いままでの私だったら着る機会は来なかったであろう雰囲気の、今回のお仕事で着る私の衣装。それを着て試着室から1歩2歩進み、私が着替え終わるのを待っていた目の前の人に声をかける。

    「どこかおかしなところはありませんか……?」
    「うーん、もう少し近くで見させてもらうねー」

     その人からも私に少し近付いて「へぇ……」「こういう風になってたんだねー」とぽつぽつ呟きながら私をじっと眺め周りをくるっと1周していた。な、なんだか緊張しますね……

    「……うん。僕の目にはちゃんと着れてるように見えるよー」
    「そうですか? 良かった……安心しました」

    「まぁ僕は衣装係さんじゃないし、実際は少し変な部分もあるかもしれないけどねー」と語っているのは私と同じくスケートボード大会のプロモーションを務めることになっている北村さんです。
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    ちょびを

    DONE祓本パロ。悟が収録中に日ごろの傑への不満を訴える話。前後の話2本ほどまとめて支部にのっけます。
    ちどりさんの某番組ネタとか諸々参考にしてます
    来週もまた見てくださいね! カチンコが鳴り、スタジオに心地よい緊張が広がる。
     女性アナウンサーが透きとおった声で口火を切った。
    「さぁて始まりました、『これだけ言わせて!』今週はゲストに俳優の七海健人さん、灰原雄さん、そして女優の家入硝子さんをお迎えしてお送りします」
     セット外にいるアシスタントがタオルを振り、観覧席から拍手と黄色い悲鳴があがった。順調な滑り出しにアナウンサーは小さくうなずいた。横一列に並んだゲスト席を向くとわざとらしく目を見開き、上ずった声を出す。
    「ってあれ、五条さん? なぜゲスト席に座っているんです?」
    「どーも」
     軽快に手を振る五条悟と私、夏油傑のお笑いコンビ祓ったれ本舗。
     2人がメインMCを務める冠番組『これだけ言わせて!』は、ゲストが持ち込んだ提言を面白おかしくイジり、番組内で叶える構成になっている。モテないと悩んでいる先輩芸人がいれば大改造に取り組み、いっぱい食べられるようになりたい! と言うゲストがいれば、私と悟も1週間のフードファイトに付き合ってきた。
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