ある少年による歪んだ(？)企み中央公園の近くまでやってきたところで、
先に猫を発見し捕まえる事に成功した一年三人組。

スマイルはおもむろにバンザイをして喜び
シルクは満面の笑顔でタクトに駆け寄る

シルク「やったな、タクト！　これであん部室はウチらのもんや！」

そうやって二人が喜んでるにもかかわらず
リーダーのタクトは浮かない顔をする。

あまり嬉しそうな顔をしないタクトにスマイルが手でわさわさと何かを訴える。
シルクがそれに反応し、

シルク「スマイルが、『嬉しくなか？どげんしたと？いいよう。』」

スマイルの言いたい事を翻訳してくれた
シルクに対しタクトは「いや」とだけ首を横にふる。

タクト
「そうじゃないが何か物足りなく感じたんだ。例えばそうだな、」

「このネコを利用して何か仕掛っぽい事できないかって」

リーダーの考える発想に思わず食い付く
シルクとスマイルは、

シルク「どげな仕掛すると？タクト。」

と、シルクが聞き出しスマイルがうんうんと
頷く。

タクトは少し口元を緩ませ、回りに聞こえないよう小耳でこそこそと話しだす。

話の内容を聞き終えた二人は最初こそ
目が点になる表情をしたが、だんだんリーダーのやりたい事に理解を示したらしく。

ただでさえ、張り付けた不気味そうな笑顔を
スマイルは一層濃くしていきシルクは

シルク「面白か作戦やね、タクト。
それじゃ早速作戦開始しようや！」

シルクがはやくと急かすとタクトがまあまあと
言って宥める。

タクト「彼らは少し遅くくるかもしれないからね。何か目印になるようなやつで誘き寄せてみよう。」

キョロキョロとあたりを見渡すタクトは
少しだけ他の木とは大きい木を見つける。

それを見つけたタクトはしたり顔をし、
捕まえたネコを撫でながら

タクト
「悪いけど、君にはもう少しだけ付き合ってもらうよ。」

ククク、と不敵な笑みを浮かべる少年タクト。
聞いていたネコは、ただ一言「ニャー」と、
返事をするだけだった。