Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    miyu_hoshiya

    @miyu_hoshiya

    書いたものを投げるところ

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 28

    miyu_hoshiya

    ☆quiet follow

    SMSS WEB ONLY 7用

    ##さまささ

    セーフティー 薄皮一枚。今も昔も変わらず必ず着けられるソレに、ちょっとしたもやもやを簓は抱えている。
    「ちょっとくらいええやん、なしでも」
     左馬刻の手の中にある四角いパッケージを取り上げ、わざとらしく頬を膨らませる。マナーだとか安全性を考えれば左馬刻が正しい。けれど、それでもこれさえなければとつい思ってしまうのだ。
    「いいわけあるか。あとから大変なのはお前だぞ」
     折角取り上げたパッケージをあっけなく取り返され、封が切られる。くるくるとご立派なものに取り付けられる薄いゴムが憎たらしい。仲直りして久しぶりに身体を繋げた時でさえ忘れず着けられたソレ。
    「真面目やな~、左馬刻クンは」
     たまには理性ぶっとばしてくれてもええんやけどと思うけれど、左馬刻はこういったことの時ことさらに優しく振る舞うと決めているらしい。セックスは暴力じゃねェと左馬刻は言うが、たまにはゴム無しで熱を感じたいという性交相手の言葉を取り合わないのはコミュニケーション不足ではないか。
    「左馬刻~~」
     いっそのこと破いてやろうと簓は薄く伸びたゴムに爪を立てようとした。つまんで引っ張って穴をあけて使い物にならなくするのは簡単だ。あと少しで目的の場所へ手が届くというところで、簓の両手は左馬刻の大きな手に攫われる。
    「なんだよ、拗ねてんのか」
     じっと好きな男に顔を見つめられ、足の指が落ち着かなくなった簓は俯いて「そんなんちゃう」と声を絞り出す。握られた手はそのままに顔を寄せられ、唇にキスが落とされた。ごまかしでも何でもない、ただの愛情表現に簓は今日も絆される。
    「舌」
     べっと言われるがままに突き出せば、ちうと吸い付かれて舌を擦り付けられた。頭へ熱が昇っていく。いつか、いつか絶対にゴムをつける余裕も無いくらいめちゃくちゃにしたると心に決め、簓は深くなるキスに免じて今日のところは諦めてやることにした。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏👏💘👏☺👏💘💖☺☺☺💗💗💗💖💖💖👏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    KaraageMitsu

    MOURNING #ルクヴィル版ワンドロワンライ60分1本勝負


    【秘密】


    時間内に書けなかったので。




    *****************
    『願いが叶う赤いリンゴ』

    それは、伝統あるポムフィオーレの寮長が、代々受け継ぐものの一つ。

    「ヴィル、少し話があるんだけどいいかな?」

    外の仕事から戻ってきて、そろそろ一時間ほど経っただろうか。
    恐らくこれぐらいの時間であれば、ヴィルの白く美しい肌を保つための入浴を済ませ、柔らかな表現を可能にするためのストレッチも終えた頃合い。

    留守の間にあったことを報告するために、彼の自室を尋ねるが一向に出てくる気配がない。

    「ヴィル?」

    私の隣にあるヴィルの部屋の扉が開く音がしたのは、一時間前の一度きり。
    つまり、再び出かけたとは考えにくい。

    …となれば、残された場所は一つ。

    鏡台の一番高いところに成る艶やかで美味しそうな赤い禁断の果実。
    その果実に手を伸ばし、優しく撫でるとゆっくりと沈み込みカチっと何かにはまる音がする。

    「やはりここにいたんだね、ヴィル」
    「…ルーク」

    姿見の後ろの壁に隠された小さな小部屋。
    そこにヴィルはいた。

    願いを叶えるリンゴがもたらしてくれるのは、大釜や珍しい薬品など。
    願いを叶えるために最終的には自らの努力が必要という辺りが我が寮に相応しい部屋だ 1286

    KaraageMitsu

    DONE『名前を呼ぶ声』
    #ルクヴィル版ワンドロワンライ60分1本勝負





    ****************
    「で、今日はどこで油を売ってたわけ?」
    「オーララ。そんな険しい顔をしていては、せっかくの美貌に翳りが出てしまうよ?」
    「…誰のせいよ」

    明日の寮長会議に提出するために、今日中に仕上げなくちゃいけない書類があってルークを呼んでいたのに……。

    「私のせいかい?」

    きょとんと大きく目を見開き小首を傾げてみせるルークに、思わず口から漏れるため息で肯定をしてしまう。

    「つい、珍しいものがいたから、学園の外の森まで追いかけてしまってね」
    「外で暴れたなら、アタシの部屋に来る前に、きちんと身をきれいにしてから来てるわよね?」
    「もちろんシャワーは済ませてきたよ。キミと約束していたから、これでも急いで駆けつけたのだけどね…」

    約束をしていた時間は3時間前のことで、ルークは来ないと判断して仕方なく一人で山積みの資料を纏めて一枚の企画書を作り終え、いつもより遅くなったストレッチとスキンケアを手は抜かずに、けれどなるべく急いで済ませ、後はベッドの中で身体を休ませるだけといったところだったのに…。

    「…アタシは、もう寝るから」

    部屋から出て行ってと少し睨みつけるような視線を投げかけていたけれど 1344