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    miyu_hoshiya

    @miyu_hoshiya

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    miyu_hoshiya

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    SMSS WEB ONLY7用

    ##さまささ

    速やかに帰宅セヨ『おかけになったお電話番号は現在使われております』
     キリッとした顔で宣っているのが目に浮かぶ。そもそも声が聴きたくてかけた電話だったものだから、目標が達成された左馬刻は早々に「切るか」と端末を耳から離す。
    『ちょいちょいちょい、待たんかい! 何も言わんと切る事ないやん。もっと簓さんと話さんかい!』
     簓の余りの勢いに、電話ってかけたんじゃなくてかかってきたんだったか? と自分の行動に自信がなくなる。が、せっかく珍しく左馬刻からかけてきたんやしと続けられた言葉に、やっぱり俺からかけたよなと思い直す。
    「ふざけたことしてんじゃねぇぞ」
    『ちょーっとしたお茶目やんか。ほんで、なんか用でもあったやろ?』
    「いや、特にねェよ」
     さすがに本人へ向かって「声が聴きたかっただけだ」と言うのは気恥ずかしく、元気にしてんのかと当たり障りのない言葉を電波に乗せる。簓はそれに左馬刻がテレビで聞くのと同じテンションで「元気やで~。今日もめっちゃ働いたしな」と答えた。
     左馬刻の瞳の裏へスポットライトを浴びて笑う簓の姿が浮かぶ。チカチカ輝くそれに眩暈を覚え、左馬刻は「しっかり休めよ」と呟いてテーブルへ端末を置いた。
     今にも電話を終えてしまいそうないつもと違う様子の相手に、そわそわし始めるのは簓の方だった。しっかり休めと簓に言っているが、実際疲れているのは左馬刻の方なのではないだろうか。
    『なぁ、』
     さすがに心配になった簓は、通話が切られてしまう前にと口を開く。けれど、簓の口から音が出るより先に「次はいつ帰ってくんだよ」という声が耳に届いた。端末と少し距離があるのか、聞こえた声は遠い。
     現在簓の家はオオサカにある。彼が帰るという表現を使う場所はオオサカだ。けれど、左馬刻が言いたいのはそういうことではないのだろう。
     簓は口の中にたまった唾をごくりと飲み込むと、遠くにいてもしっかり聴こえるように『来週……とか、左馬刻に逢いに行ってもええ?』と言葉を紡いだ。
     かつて簓にとって左馬刻のいるところが帰る場所だった。彼にとっては今も変わらずそうだということなのだろうか。
     嬉しいような申し訳ないような気持ちになりつつも、簓はお土産いっぱい持ってくなと言ってから重い指を使って電話を切った。
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    recommended works

    KaraageMitsu

    MOURNING #ルクヴィル版ワンドロワンライ60分1本勝負


    【秘密】


    時間内に書けなかったので。




    *****************
    『願いが叶う赤いリンゴ』

    それは、伝統あるポムフィオーレの寮長が、代々受け継ぐものの一つ。

    「ヴィル、少し話があるんだけどいいかな?」

    外の仕事から戻ってきて、そろそろ一時間ほど経っただろうか。
    恐らくこれぐらいの時間であれば、ヴィルの白く美しい肌を保つための入浴を済ませ、柔らかな表現を可能にするためのストレッチも終えた頃合い。

    留守の間にあったことを報告するために、彼の自室を尋ねるが一向に出てくる気配がない。

    「ヴィル?」

    私の隣にあるヴィルの部屋の扉が開く音がしたのは、一時間前の一度きり。
    つまり、再び出かけたとは考えにくい。

    …となれば、残された場所は一つ。

    鏡台の一番高いところに成る艶やかで美味しそうな赤い禁断の果実。
    その果実に手を伸ばし、優しく撫でるとゆっくりと沈み込みカチっと何かにはまる音がする。

    「やはりここにいたんだね、ヴィル」
    「…ルーク」

    姿見の後ろの壁に隠された小さな小部屋。
    そこにヴィルはいた。

    願いを叶えるリンゴがもたらしてくれるのは、大釜や珍しい薬品など。
    願いを叶えるために最終的には自らの努力が必要という辺りが我が寮に相応しい部屋だ 1286

    KaraageMitsu

    DONE『名前を呼ぶ声』
    #ルクヴィル版ワンドロワンライ60分1本勝負





    ****************
    「で、今日はどこで油を売ってたわけ?」
    「オーララ。そんな険しい顔をしていては、せっかくの美貌に翳りが出てしまうよ?」
    「…誰のせいよ」

    明日の寮長会議に提出するために、今日中に仕上げなくちゃいけない書類があってルークを呼んでいたのに……。

    「私のせいかい?」

    きょとんと大きく目を見開き小首を傾げてみせるルークに、思わず口から漏れるため息で肯定をしてしまう。

    「つい、珍しいものがいたから、学園の外の森まで追いかけてしまってね」
    「外で暴れたなら、アタシの部屋に来る前に、きちんと身をきれいにしてから来てるわよね?」
    「もちろんシャワーは済ませてきたよ。キミと約束していたから、これでも急いで駆けつけたのだけどね…」

    約束をしていた時間は3時間前のことで、ルークは来ないと判断して仕方なく一人で山積みの資料を纏めて一枚の企画書を作り終え、いつもより遅くなったストレッチとスキンケアを手は抜かずに、けれどなるべく急いで済ませ、後はベッドの中で身体を休ませるだけといったところだったのに…。

    「…アタシは、もう寝るから」

    部屋から出て行ってと少し睨みつけるような視線を投げかけていたけれど 1344