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    転生したけど何の関わりもない私のことをわかりやすく伝えるならば、転生者というか前世の記憶持ちというやつ。信じてもらえるわけもないので誰かに言ったことはない。
    ただ普通に生きてきた。二度目の人生だからちょっとだけ楽できることもあるけれど、所詮身体はただの人間な訳なので特別何か飛び抜けたものがあるわけでもない。よくある周りと精神年齢が違いすぎて馴染めないなんてもことないので、精神は肉体と結びついているんだなと実感する程度。
    つまりはこれといった転生特典があるわけでもない一般人に他ならない。それどころか、前世で好きだったものが今世でないと気づいて喪失感に苛まれるまである。いっそ転生したなら前世好きだったものの世界にでも転生できていれば良かったのに、と思うことすらある。それほどまでに何もない。まぁ、アニメや漫画、ゲームの世界があったとして、下手に危険に晒されるよりはよっぽどマシなのかもしれない。せめて好きなものがそのまま作品として存在していたらと思うけれど、作者が同じ世界に転生していないので無理なのだろう。作者がいたとしてもそれを支える周りの環境が違えば、出来上がる作品だって変わるのだからこれは仕方がないこと。

    そう、思っていたのに。

    年末近く、体育の授業でバレーボールをした。その時にふと、大好きだったハイキューの選手たちはこのボールをあんなに自在に操っていたのかと素直に感心した。そしてうちの高校の排球部も、他の高校の排球部も見たことなかったことに気づき、興味を持った。
    年が明ければ春高バレーが始まる。この世界のバレーはどんなものなのかと興味が湧いた。

    そして年が明け、興味本位でつけたテレビの春高バレーの中継を目にした私は絶句した。
    参加高校の並びには聞き覚えのある高校の数々。映像に映る選手は初めて見るのに見覚えがある。

    まさか、まさかハイキューの世界に転生していたなんて。
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    inte

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    転生したけど何の関わりもない私のことをわかりやすく伝えるならば、転生者というか前世の記憶持ちというやつ。信じてもらえるわけもないので誰かに言ったことはない。
    ただ普通に生きてきた。二度目の人生だからちょっとだけ楽できることもあるけれど、所詮身体はただの人間な訳なので特別何か飛び抜けたものがあるわけでもない。よくある周りと精神年齢が違いすぎて馴染めないなんてもことないので、精神は肉体と結びついているんだなと実感する程度。
    つまりはこれといった転生特典があるわけでもない一般人に他ならない。それどころか、前世で好きだったものが今世でないと気づいて喪失感に苛まれるまである。いっそ転生したなら前世好きだったものの世界にでも転生できていれば良かったのに、と思うことすらある。それほどまでに何もない。まぁ、アニメや漫画、ゲームの世界があったとして、下手に危険に晒されるよりはよっぽどマシなのかもしれない。せめて好きなものがそのまま作品として存在していたらと思うけれど、作者が同じ世界に転生していないので無理なのだろう。作者がいたとしてもそれを支える周りの環境が違えば、出来上がる作品だって変わるのだからこれは仕方がないこと。
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    kazeaki_twst

    MAIKINGアズ監🌸「戻れない日々の続きを歩いて行く」
    前作の「星が降る夜に」の続き。
    その日は、本当にいつもと変わらなかった。
    四年生になり、いつもと同じように研修先からグリムと帰宅し
    「グリムーっ!ちゃんと外から帰ったんだから、手を洗いなよーっ!」
    なんて言いながら、自分の部屋で制服を脱いでいた。外は、すっかり暗くなり秋らしく鈴虫か何かの虫が鳴いている。
     そして、ふと鏡に目をやると首元のネックレスが光った。そこには、恋人が学生時代に使用していた魔法石───を再錬成して作った少し小ぶりの魔法石がついていた。監督生の頬が思わず緩む。
     これをプレゼントされたのは、ほんの数日前のことだ。

    「監督生さん、これをどうぞ」
    いきなり差し出された小さな箱を見て、監督生は首を傾げた。目の前は、明らかにプレゼントとわかるラッピングに、少し緊張した表情のアズールがいた。
     監督生は、何か記念日であっただろうかと記憶を辿り───思い当たる事もなく、思い出せない事に内心焦った。当然、自分は何も準備していない。
     しかし、このまま何も言わずプレゼントに手をつけなければ、きっとアズールは傷つく。いつも余裕綽々とした態度で、若年だと侮られながらも学生起業家として大人たちと渡り合う深海の商人── 2244