【微❤️💙】 CM俳優パロ【※ちゃんとした小説じゃないです。書きたいとこだけ!!!!】
(以前のツイートのつづき)
🖋をスカウトしたのは世界的超有名俳優の👹。リアル学生を起用したCMということで訪れた高校にて、色んな運動部を巡り理想の爽やかボーイorガールを探すんだけどなかなか見つからない。うーん、別の学校から探すか、となってきたところで、ふと空を見上げ、屋上にいる人影を捉える。(めちゃめちゃ目がいい)
そこには1人の男子生徒の姿。オリーブアッシュの髪が風で靡いて舞っている。その毛先は空に溶け込むように透明な空色で、ビジュだけなら理想だ!と思い他のスタッフ置いてきぼりで屋上に駆け上がる👹。
そして屋上へ続く分厚い鉄製の扉を開けた瞬間、耳に飛び込んでくるのは光風のように清らかなハイトーンボイス。
まさか歌っているとは思わなかったのと、その歌声の美しさにピタ、と思わず動きを止める。
瞬間、肌に雫が落ちる感覚があって、空を見上げればいつから降り始めたのか天気雨。そして、そんな雨雫の隙間を縫い、鼓膜を、血管を、身体中を透かして心臓を貫く透明な歌声。
その発生源である青年は雨を浴びながら心底楽しそうに、目を閉じ両手を広げて、くるくると気持ちのままに回っている。
着ているのは制服のシャツとズボンのみ。
そういえば扉の前にブレザー、ネクタイと眼鏡が置いてあったな、とぼんやり考える。
雨雫が青年の髪を、シャツを、肌を湿らせ、それに陽光が反射して、天然のスポットライトのようだった。
あまりに美しい光景に息を飲み、俺は理想を追い求めるあまり幻覚を見ているのだろうか、などと考え始めた頃、ぴたりと歌声が止む。
気が付けば、青年とばっちり目が合っていた。青年は一 時停止した動画のように目が合う瞬間の体勢でぴたりと動きを止めている。なんでここに人が、というような顔だ。
濡れた髪から雫が落ち、青年の白い肌を滑って地に落ち行くのが、まるで映画のワンシーンのようだった。
見つけた。まさに👹の思い描く理想の美。
スカウトしなければ、いや、まずは自己紹介か? 待て、一言目は重要だぞ。なるべく好感のいい台詞で……
「マ……」
「……マ?」
「Marry me……」
っていう所から始まる俳優パロ。
この後、改めてスカウトされた🖋は世界的超人気俳優の誘いをあっけらかんとした顔で蹴りますが、何せ超人気俳優の権力を行使されるんで半ば強制的に出演することになります。
(ちなみに🖋は雨の日に屋上で歌うことが密かな趣味だった。雨の日なら屋上には誰も来ないし、雨の音で歌声もかき消されるから。この日は天気雨だったのでテンションが上がっていつもよりノリノリだった結果、あんな感じになった)
CMを企画した会社やプロデューサーは👹が直々に制作に口出しするとのことでめちゃめちゃに力を入れた演出やセットの案を用意するんですが、「余計なものは要らない。天然水の産地の山と商品、あとは水だけを用意してくれ」と言われ、演出の案を聞かされる。
激シンプルやん……え、この素朴な男子高校生を輝かせないといけないのに……?と、👹の横で気まずそうにしている🖋を見ながら思うスタッフ達。
まあ結果できたCMはネットでバズり散らかし🖋は「透明すぎる男子高校生」として各メディアで取り上げられることになる。
(↓これはあくまで私が考える理想のCMの一例です)
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(仮企業名:Sunlight、仮商品名:深山の雫(天然水))
最初に、美しい音楽の中、苔むす神秘的な白樺の森が映される。高く伸びる木々、苔むし、湧き水に濡らされて艷めく岩。土から芽吹く緑、羽ばたく鳥達。そんな光景が短いカットで次々と映されていき、最後にカメラは木々の隙間を縫って、湧き水が溜まって浅い湖が出来た場所を写す。
不思議な森を宛もなく彷徨い歩いていたら見つけてしまった、というようなカメラワーク。
その湖の中心には青年がおり、空を見上げて両手を広げ、気ままに踊っている。全身を白でまとめ、足元は裸足。
青年は高校生だろうか。大自然の中、ぽつんと一人佇む学生は当然のように不自然で、しかしその異質さが、彼の神秘的な雰囲気を増幅させていた。
青年が動く度、どこからか水飛沫が上がって青年のシャツを、髪を、肌を濡らしていき、その様子がスローモーションで、短いカットに分けて映される。晴れているのに空からは水が降っていて、真珠の玉のような雫が彼に触れては弾け、木漏れ日が反射してキラキラと輝く。
青年は一切カメラの方を見ることなく、伏し目がちでアンニュイな表情で、ただ気侭に、優雅に舞う。
まるで、人知れず森の奥に住まう美青年の水浴びに出くわし、目が離せなくなってしまったかのような演出。
その後、カットが切り替わり、水に濡れた青年は泉の中心で目を閉じ、ペットボトルから水を飲む。喉仏がこくりと上下し、口を離した青年は、纒わり付く髪や水滴を払うように素早く首を振った。
そして最後にして初めて青年はカメラに気付き、顎を上げ、流し目でこちらを向く。
(所謂シャフ度のような)
ふと僅かに口角が上がって、青年は儚く微笑む。音楽が遠くなり、静かになった瞬間、透明な声が鳴る。
「SUNLIGHT、深山の雫」
青年の声と同時に企業と商品名のロゴが、青年の横に表示される。
白い肌に伝う雫と琥珀色の瞳が木漏れ日を反射して、きらきらと小さく煌めく。その瞬間が、この世のものとは思えないほど儚く透明な美しさを持っていて。
後に、このシーンは奇跡のワンカットと呼ばれるようになる。
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バズりのきっかけは、ある企業(仮名:SUNLIGHT)のツイートを見たあるユーザーのツイート。
SUNLIGHT公式のツイート
「サンライトが手がける、リアル高校生を起用した清涼飲料水CM『青春。』シリーズ第3弾がついに公開!男子高校生の起用は今回が初となります。CM本編はこちら→https://……」
バズったツイート
「この男子高校生、透明すぎる……【https://……】」
ここでネットの反応の真似します!!
「え、今流れたサンライトのCMめっちゃ綺麗だった」
「バズってるCMうちでも流れたー!! 予想の百億倍作画良かった……あれ三次元ってマ?」
「制作京アニって顔してる」
「これ今天界大騒ぎやろ」
「例のcm👹様が制作関わったってガチなん? あの人多才すぎんか」
「噂のCM見たけど男子高校生とかいた????見えなかったんだけど」
「↑透明すぎて視認できてなくて草」
「歌うっま誰だよと思って調べたら歌手出て来ないんやけど、もしかしてDK本人が歌ってたりする??????」
で、このおバズのあと👹&🖋への取材記事がとある雑誌に掲載され、🖋をスカウトしたのが👹であること、スカウトの際に思わず「Marry me」って言っちゃったことなどが判明し、少女漫画か?って具合にネットの民(主に女性ファン)が爆上がりする。
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(※取材はバズり前)
──🖋さんを直接👹さんがスカウトしたというのは本当ですか?
👹:本当です。一目惚れしました。
🖋:本当ですけど、その言い方は語弊がありますね(笑)
👹:いや、俺は本気だぞ。
──本当なんですね!どのような経緯があったのでしょうか。
👹:言わずとも分かると思うが、私はとある高校でCMに起用する学生を探していたんだ。そこで🖋に出会った。
🖋:あー、あまり褒められた話ではないんですが、僕、雨の日に屋上で歌うっていう趣味があって(笑)そこを👹さんに見つかったんです。
👹:その日はたまたま天気雨が降っていて。雨で濡れた🖋が陽の光を浴びて楽しそうに歌う様子が、あまりに美しかった。もう彼しかいない!と思いましたね。思わず「Marry me.」と声をかけてしまいました。
🖋:ああ……あの時は本当に驚きました。
──なんだかロマンチックな出会いですね! CMの演出で、こだわった点はどこでしょうか?
🖋:実は僕、演出面にはほぼノータッチなんです。
👹:そうだな。ほとんど私の独断です。
🖋:最初プロデューサーさんにお話を頂いた時は、もう少し凝ったセットや演出を組み込む予定だと聞いていました。
👹:私が却下したんです。彼は演出で飾り過ぎない、ありのままの方が輝くと思いました。
🖋:僕は自分にそんな魅力があるなんて考えていなかったので、本当に大丈夫?と心配になりましたけどね(笑)
👹:ですから、こだわった点としては彼の魅力を邪魔しない演出、と言ったところですね。
──今回、『青春。』シリーズにおいて初の男子高校生起用とのことですが、何か特別な理由などがあるのでしょうか?
👹:元々CMのイメージにさえ合っていれば、性別は気にしないつもりでいました。ただ、清涼飲料水、特に今回の天然水などは、どうしても女性の柔らかなイメージを必要とすることが多いですね。
🖋:その辺の専門知識はありませんが、確かに僕男の子だけどいいの?という気持ちはありましたね。
👹:今回はそれを超越するほどに、彼が適任だと思った。それだけのことです。
──これまで『青春。』シリーズに出演されたお二方は現在女優、モデルとしてご活躍されていますが、🖋さんは今後芸能活動を行う予定等はありますか?
🖋:今のところないですね(笑)やはり、僕にそういった魅力があるとは思えないので。
👹:私としては今後の活動も楽しみなんですがね。彼には人を惹きつけてやまない魅力がある。
🖋:本当に、そんなこと言うの👹さんくらいだと思いますよ(笑)
(以下略)
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その時のオタクの真似します。
「今月の『雑誌名』やば」
「🖋くんプリンセスやんけ……」
「出会い方が完全にロマンス小説の導入」
「ドラマ化まだですか?」
「君はシンデレラガール……マイプレシャスワン……(ガチ)」
「例のバズりCM、透明感の擬人化こと🖋(フルネーム)くんが気になってるオタクの皆〜〜〜〜!!!!今すぐ『雑誌名』買いにコンビニ走れ〜〜!!!!」
「こんな出会い方商業でも見たことない」
「嘘松乙と思ってたら現地民の反応的に天気雨ガチっぽくて草」
このムーブメントにより🖋には一気に注目が集まるんですが、本人が目立ちたがらないので雑誌のインタビュー記事以来音沙汰が無く、SNSのアカウントすら開設されない始末。
しかし隠されれば余計気になってしまうのが人の性。徹底された情報規制は余計に人々の心を湧かせ、学校では完全に有名人だし外に出れば大量にカメラが待ってるしで、親元離れた一人暮らしの🖋はしばらく👹の庇護下に置かれる。
嫌がる🖋を無理やり出演させたのは自分なので、転校手続きから新しい家まで完全サポートする👹。
世間が次に🖋を目にするのはツイートのバズから半月後の👹のインスタライブ。ライブは定期配信で、一人でやったりゲストがいたり。ココ最近はずっとゲストがいる、という度に「🖋くん?」と期待の声が上がっていたが、毎回宛が外れるのでファンはやっぱもう🖋くんを見ることは出来なくなったのかなーと思ってた矢先の出来事。
「やあ諸君。今日も👹の定期配信の時間だよ。告知の通り、今日はゲストに振る舞う料理を作っていこうと思う」
『きたー』
『ゲスト誰ですか?』
『🖋くん?』
『🖋くん期待コメいい加減にして』
『今日のメニューは何ですか?』
「My boy、ほら、彼らに挨拶してくれ」
「あー、えっと、Hi、こんばんはー皆さん。🖋です」
『!?!?!?!?』
『え、ガチ?』
『🖋くん!?!?!?』
『まってまってまって』
「君を待っている人が大勢いるんだ、と説得したら来てくれた」
「そりゃあ、毎日言われ続ければね……」
「たまに配信に来るくらいなら構わないそうだ。やったな諸君」
以降、👹の配信にほぼゲリラで参加するようになる🖋。
更に3日後、👹のSNSに「MY BOY♡」という一言と共に👹と🖋が寄り添ったセルフィーがアップされる。お互いのイメージカラーを意識したストーリート寄りのリンクコーデで、それぞれピンクとブルーのサングラスをかけ、上目遣いにちらりと瞳が見える感じ。お互いの肩にゆるく腕を回し、小さく指ハートを作っている。
メディア露出が激レアな🖋&普段見られないコーデかつ雰囲気な👹のダブルアタックでファンは瀕死。
やけに囃し立てられてたけど、以降音沙汰ないしビジネスライクな関係なんでしょ?と高みの見物決めてた層もその後毎日のように投稿される2人のセルフィーに次々となぎ倒されてゆく。
ついにはあのバズCMから1ヶ月後、唐突に👹のSNSで「今日は何かが起こる予感がする」などと謎の匂わせがあり、その日の正午にとある企業(仮名:Sunny)のツイートを引用RTする。
Sunny公式のツイート
「「自由に、駆け出せ。」空を駆ける貴方の為の、軽く透明な翼。話題の男子高校生🖋が完全ワイヤレスイヤホン『Wings』を着用し、空を駆けます。https://……」
👹
「今頃天界は大騒ぎだな(引RT)」
(以下天才フォロワー@moso_kookabaraさんが考えてくださったシチュエーションから妄想。元ツイはツリーへ)
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(仮商品名「Wings」、仮メーカー名「Sunny」)
(カメラはドローンを利用して撮影された風視点)
白いビル群の隙間に、風が吹き抜ける。
その風は高く高く吹き上がり、屋上まで到達した。
そこには曇りのないスカイブルーを背負う青年が立っていて、空と同化するかのように目を閉じている。水色の紐とラインのついた白いパーカーに白いズボン、白いスニーカー。はためく髪は空に溶けるかのよう。
風の音だけが鮮明に響くその場所で、くぐもった音楽が鳴っている。それは青年の耳元から流れていて、カメラが段々と青年をアップにするにつれ大きくなっていく。
やがて青年の顔がアップになったところで、すう、と息を吸う音がして、青年が長いまつ毛に覆われた瞼を開く。
瞬間、クリアになる音楽と、流れ出す歌声。カメラが急激に引くのと同時に青年が強く一歩踏みこんで駆け出す。晴天の空のように晴れやかで自由なハイトーンが心を揺さぶる。
カメラは青年の正面から側面へと移動し、青年は画面左側へと走る。
白いコンクリートを踏み締め、駆け抜ける青年は軽やかに障害物を飛び越え、時折魅せるように回転する。その度にふわりとフードや紐が揺れて、まるで青年の周りにだけ重力が存在しないかのように錯覚させた。
初めは例の天然水CMを想起させる気だるげな表情をしていた青年は、障害物を飛び越える度に頬が綻び、晴れやかな笑顔となってゆく。最後には満面の笑みで、心から楽しんでいるということを表情筋の全てをもって伝えていた。
やがて青年は屋上の端、即ち柵まで到達し、それまで飛び越えて空へと駆け出した。青年の動きがスローモーションになり、跳ねる汗が煌めく。
スカイブルーに踊り出すその背中に、誰もが白い翼を見た。
彼の耳元のイヤホンがアップになり、歌声と同じ、晴れ色の声が呟く。
「自由に、駆け出せ。」
声の終わりと同時に、青年はどこかへ着地し、「っはぁ」と息をついて、滴る汗を払うように首を振りながら、イヤホンを外す。音楽が止み、再び風の音が鳴る。
そして余白の空を背景に白い書体で
「絶対に外れないフィット感と、驚きの軽さ両方を実現。完全ワイヤレスイヤホン『Wings』」
と書かれて、最後に青年がカメラ目線でふ、と微笑み、「Sunny」という青年の声で企業のロゴが表示された。
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ネットの反応の真似ーーーー!!!!!
「🖋くん出てる!!!!!!!!!」
「えええええええええああああ🖋くん!?!?!?!?」
「まって🖋くんパルクールできんの!?!?!?」
「天使いたもん……白い翼見えたもん……ほんとだもん……」
「🖋くん????どこ??????見えないよ???????」
「これなんかのMVかと思ってたわ。サニーのCMかよ」
「もしかして🖋くんガチでCMにしか出演しないんかな? 珍しいな……」
「てか👹は何なの? 🖋くんのマネージャーかなんかなの?」
「こんなん天界と人間界で戦争起きるって」
こうして、CMでしか出会えない謎の男子高校生として更に知名度を増す🖋。
何故2度目の出演に至ったかと言うと、👹が散々雑誌の撮影や取材などを頼み込んでくるのを断り続けていたところ、「じゃあCM!またCMに出演してくれないか。一瞬だけでいいんだ」と言われて、「あー、まあそれなら……?」と返してしまったため。テレビに出ようとかモデルとしてデビューしようとか散々言われて感覚がバグった。
最終的に🖋は自分の身を守るためにも事務所に所属し、芸能人として活動を始めることを決めることになる。
以降才能を開花させモデル、俳優として大ヒット。
青春エモ系の人気小説の映画化で、秘密を抱えた病弱美青年の役とかで出演する。世間は(どうせこの場限りの人気で、一瞬で退場だろ)とか思ってたけど思いの外実力があって普通に人気が出る。はしかん的な。
……みたいなとこまでは考えました!!
つづくかな、つづくかも。