🎾🐰時空だと思って読んでください自分はこの歳の割には大分遊んできた方だと自負しているが所詮は高校生、経験した事がない事なんて探せばいくらでも出てくるわけで…
だから初めてを貰われる事なんて場合によっては普通にあるわけだ。
仲間に世界での試合を少しでも多く経験させたくて平等院と話し合い俺は日本に居残った。
そして信じて送り出したメンバーは戻ってきた時には1人、メンバーが入れ替わっていた。
越前リョーガ。
あの合宿に来て早々徳川に喧嘩を売った白帽子の兄らしい。
人懐っこい笑みを浮かべ気軽に話しかけてくる割には一定の距離を保ち、興味を失うと直ぐに何処かに行ってしまう様は猫のようだった。
その猫を拾って来た張本人は放任主義の為、興味があった俺がちょくちょく構っていたら懐いてきて度々行動を共にするようになった。
ノリが良く感性も似通っていた為たまにはしゃいでは度を越して竜次に怒られるのを2人で宥めるのが当たり前になりつつあったある夜、2人で話していた時ふいに間が空き見つめ合うような形になった。
その時、リョーガの目が妙に熱に浮かされている様に見えた。
まるで映画のワンシーンみたいやなと思っていると顔が迫ってきてキスをされる。
少し驚いたが応えてると…逃げないんだな?と不思議そうに問われた。
「なんや、逃げた方が良かったん?」
「いや?結構嬉しいぜ」
そう言って笑うと再度重ねられ舌が入り込をでくる。ぬるりとしたものに上顎を擽ぐられ、ぞくりとした。
「…ぅ……ん……」
やられてばかりじゃいられないと舌を押し返すようにリョーガの口内に入れれば迎え入れられ吸われて甘噛みされる。
あー…あかんこいつ上手い…
暫く応酬が続きようやく解放されると息が上がり、身体の内側からふつふつ熱が燻り出していた。
するりと服に白い手が入ってくる。
嫌悪感は無く、むしろ温かい手が気持ち良い。
「なぁ、アンタって…」
「……された事はあらへん」
どっちとだろうと抱く方だったと答えれば面白い事を聞いたとばかりにリョーガの目が輝いた。
似たもの同士、この先の展開はだいたい予想がつくのではぐらかす事だって出来た。が、キスがこれだけ上手いならその先もきっと…と好奇心が顔を出す。
「悪いようにはしねぇから、一回試してみねぇ?」
「…えぇけど、オモロ無かったら交代やで?」
「大丈夫だって」
俺に身を委ねてくれよ…楽しそうに笑うリョーガを見て、特にこの先誰かに捧げる予定もないし良いかと思い彼の背に腕を回した。