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    すすき

    ブラカイ(カ受)/カプ無

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    すすき

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    ブラカイ版ワンライに参加しました。
    パラロイの二人。
    飲み会での一幕みたいな話なんですけど、まじで文章へろへろなので後日加筆修正すると思います……
    リアルタイムで参加だけはしたかったんです許して下さい

    シャツのボタンに手を掛ける。瞬間、何かがよぎった気がするが、アルコールに浸されたカインの脳みそではうまく捕まえられなかった。少しだけ考えて、結局、まあいいかと再び指を動かす。暑くて堪らなかった。
    飲み会ではいつもそうだ。ふわふわして気持ちよくて楽しくて、体に纏わりつく服が鬱陶しくて暑くて。服を気にするより一緒にいる同僚との時間を大切にしたくて、いつも我慢が出来ずに脱いでしまう。そういえば、いい加減にしろと言われていたっけ。……誰に?
    「痛っ」
    シャツを脱ぎ捨てようとして、一瞬走った痛みに動きが止まる。カインが怪我をするのは珍しいことではなかったけれど、ここ最近は病院の世話になることもなかったはずだ。何かあったかと首を傾げて、痛んだ場所をそっと指でなぞる。少しだけ背中寄りの、肩のあたりだ。微かに痛みを感じて手を離す。
    こんな場所を怪我していただろうかと考えても、思い当たる節がなかった。痛みの程度から考えても、恐らく無意識にひっかいてしまったとかそんな傷だろう。そう結論付けても、どうしてかこれ以上ボタンを外す気にはなれなかった。
    気分でも悪いのかと声をかけてくる同僚に何でもないと笑顔を返すが、ますます心配そうな顔をされてしまった。
    「本当に大丈夫か?無理しない方がいいと思うけど」
    「いや、そういうわけではないんだが……」
    不意に、小さな笑い声が聞こえた。
    「この前壊した備品の値段教えてやったから、それだろ」
    向かい側から聞こえた声に、途端に同僚の顔が緩む。またやったのかと笑いながら背中を叩かれても、カインに心当たりはなかった。適当なこと言わないでくれと抗議しようと顔を向けて、楽しそうに細くなったワインレッドの瞳と目が合って息が詰まる。
    一瞬で酔いが醒めた。
    飲み会の度に酔って服を脱ぎだすカインに、いい加減にしろと顔を顰めて。躾と称して好き勝手されて、最後には仕上げだと血が出るほど噛みつかれた。忘れたらどうなるかわかってるなという脅し文句付きで。全て、目の前のこの人にされたことだ。
    慌ててシャツのボタンを元通りにして、つまらねえなと笑う顔を睨みつける。
    何の話だと首を傾げる同僚に、ベッドの中のことだとは言えなくて、下手な言い訳をするしかなかった。
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    すすき

    REHABILI【ブラカイ/🍦🌸】
    この前なこさんとお話してた時に出た、「飲酒運転になるからお持ち帰りして❤️」ってボスに言うカインの話
    でも全然違うやつになった無念
    さすがにそろそろ、とカインが思ったとしても、たぶんバチは当たらないだろう。もうすぐ二か月が過ぎようとしていた。いつから数えて、というと——ブラッドリーとの関係に、恋人という文字が足されてから。
    気持ちを伝えあって、間違いなく恋人同士になった。ブラッドリーの気持ちを疑ったことも、カインが心変わりをしたこともない。ないのだが、今になってもカインはブラッドリーの自宅にさえ足を踏み入れたことがなかった。恋人になる前と同じ上司と部下だと言われてもおかしくないような距離感で、同じような話をする。指先に触れることさえもしていない。
    一向に関係性が変わらない原因は、ここ二か月の間、お互いのオフが被った日が片手で足りる程しかなかったことだと分かっている。上司と部下としてならそれなりに時を過ごしてはいるが、恋人としてはまだまだ新人だ。急ぐ必要なんてなくて、ゆっくり、時間をかけて変わっていけばいい。きっとブラッドリーはそう考えていて、それがたまらなくうれしかった。長く続く時間を少し使うだけだと、そんな事を言われているようで。
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    すすき

    DOODLE【ブラカイ/パラロ】
    ボスにキスしたいなって思うカインと、カインをかわいがりたいボスの話。
    誕生日ボイスがめちゃくちゃなブラカイで強すぎてしんで、何かもういちゃいちゃしてくれないと割に合わないなって思って書いました。
    いつものいちゃいちゃです
    あ、キスしたいなとふと思った。
    カインにとっては唐突なことではなかったが、うまそうにグラスを傾けるのを邪魔するのは少し気が引けた。今日はとっておきだと言っていたから。でもちょっとだけ、頬や額にならと考えて、それだと満足できないだろうなという結論に至って小さくため息を吐く。ほんの些細な吐息に気づいて、どうしたと聞いてくる視線に、やっぱり好きだなと思う。
    「なあ、ボス。……キスしていいか?」
    結局黙ったままではいられなくて、手元のグラスを置いた。ブラッドリーが楽しそうに喉を鳴らす。
    「さっきから考えてたのはそれか?」
    気づいてたのかとも言えずに頷くしかない。自分でもちょっと挙動不審だったかもと思う。
    テーブルの上のボトルはまだ残りがある。ブラッドリーがカインも好きだろうと選んでくれた酒なのは知っている。いつも飲んでる安いエールみたいに一気飲みして楽しむようなものじゃないのも分かってる。グラスに口をつけたままじゃキスはできないけれど、二人きりでゆっくり酒を飲んで話す時間も大切だ。
    1972

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