不器用な甘えべたのど真面目可愛い子。ひっ、…ぐ……。
ずっと布団でまるまって、暖かいはずなのに冷や汗が止まらない。
朝からお腹はじくじくじんじん搾り取られるみたいで、胃はぐつぐつ気持ち悪い。
(しんどい…なんて、言っちゃ駄目だ。そんなこと言う権利なんてない。)
がチャッ…。
「り、あす……。」
共同通路に接している扉から、ぬるりと兄のリアスが入ってきた。
「なに、お前。顔真っ白なんだけど。」
「せいりで、お腹いたくて…。」
「や、ここまでヤバイなら誰かに言えよ。その様子だと薬も飲めてないんだろ。まともに立てなさそうだし。」
「……。」
「今日は皆…男どもは頼りづらいとしても、ルーシーもアイビーもリビングにいたろ?」
「…っ…。」
‘’アイビー’’
「ア、タシは…アイビーが苦しかった時ズルいと思ってた悪い女だから人に頼っちゃいけない……。」
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