淫紋バース 未題…………。
まず、まだ寝起きの頭を叩き起こして状況を確認しよう。
なぜ俺の隣で、こんなモデルみたいに端正な顔立ちの男が寝てるんだ?
しかも、裸で。
上だけか?っと思って腰の上かけを捲ってみようかと思ったが、見てはいけないものを見るようで止めた。
あと。この部屋はどこだ?
横になったままで首だけ動かし部屋の様子を伺った。
部屋の雰囲気からしてラブホとかではなく、どこかのいいホテルって感じでもなく。なんとなく薄っすら生活感を感じた。この置かれた状況を未だ把握出来ていない俺がいる。
このでかいベッドの横には凄すぎる眺望を独り占めするかのような広い窓があった。それを見たら大体確信できる。ここは高層マンションの一室だ。その窓からは、ゆっくりと登り始めた朝焼けを全身に受けて赤く輝くビルやマンションが見えた。キラキラと窓が光って無意識にドキドキと胸がざわついた。なにかが起こるような…。いや、既に起きているのか。前兆を表すかのように胸が締まり緊張した。
22633