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    gtcgms

    @gtcgms

    主にかきかけのはなしを載せてます。飽きもせずゴーティエ兄弟ばかりです

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    パパマイ。拡張シーンをどうするか悩んでいる。あとで書くとこは空白

    それは半節に一度やってくる。どうせ今回も徒労に終わるのだ。
    「……出来損ないで、申し訳ありません」
     それでも父親はこの言葉を嫌う。出来損ないに出来損ないだとは決して言わない。マイクランのごく近くで掛けられる声はやはり静かだったが、隠しきれない怒りが今日も滲んでいる。
     潜められた、地を這うような低い声が殊更響く。どうしてそんなに怒っているのだろう。それはやはり、俺が出来損ないだからじゃあないのか。
     父親はマイクランの言う〝出来損ない〟を嫌う。だからこそこの行為が未だに続いている。生産性のない行為が、何年も。
     父親は決して、「お前は出来損ないではない」などとは口にしない。優しさなどではない。マイクランは知っていた。
    「口にするなと言っているだろう」
     それでも、それが彼なりの優しさなのだと受け入れる。
    「……父上」
     額面通りに受け取る子どもはもう、この腕のなかにはいない。それでも互いに徒労を重ねる。重ね続ける。
     出来損ない──。
     父親はその言葉を嫌う。口にしないほどに嫌う。だが、その理由をマイクランは知らない。口にできない本当の理由を、マイクランは知る由もない。
     その言葉は父親にも跳ね返るということを、マイクランは決して気付かない。


     *


     始まりがいつだったかははっきりとしない。吹雪の日だったような気もするが、雪解けの時期だったような気もする。
     気付けばマイクランは、その小さな口で父の陰茎を咥えていた。初めはマイクランの自室で。その次は父の執務室。書庫で咥えたこともある。
     初めはどこか恥ずかしくて仕方のない行為だったが、敬愛する父がそのときだけは自身に優しく触れ、柔らかく名を呼ばれることが嬉しくて、父が満足をするまで咥えていた。初めのころは嚥下さえすれば先を舐めるだけでよかったことが大半だった。
     父の陰茎を排泄器官に受け入れた日のことは覚えている。弟のシルヴァンが一歳になり、マイクランが八度目の誕生日を迎えたときだった。服を脱ぎなさい。今ならば疑問に思う言葉も、あの頃は素直に聞き入れていた。
     いつもは下肢しか広げぬ父の体躯には、数え切れないほどの傷痕があった。爛れたような痕は炎で焼かれたものだろうか。初めて目にするその痛々しい痕にそっと手を伸ばせば思い切り叩き落された。痛みに自然と目が潤めば、こんなことで泣くのではないと嗜められた。
    「来なさい」
     自分の寝台で、父親が身体を休めている。それだけでマイクランは嬉しくなった。今日は互いに椅子と床とではなく、この寝台で行うことが嬉しかった。たとえ敷布が交換をされようと、その間だけは父の匂いに包まれて眠りに就ける。今日はうんと、うんと下手な振りをしよう。叱責が飛ぼうと目いっぱい父の匂いを堪能できるように、うんと時間を掛けて──。
    「うつ伏せになりなさい」
     言われた通りに寝そべる。なにか冷たい液と共に、父の節くれだった無骨な指が窄まりにちゅぷ、と

    「随分と柔らかくなったな」
    「今日からはこちらで咥えなさい。できるな?」

     泣くのではない、と言われた理由をそのとき初めて理解した。あんなものは痛みのうちに入らない。否、正確には手を退けられたことに対してだが、それでも泣いてしまったことには変わりがない。
    「うっ、うぁっ……!」
    「力を抜きなさいっ……」
     マイクランは思い切り首を左右へと振る。父親は仕方がない、とマイクランの赤い茂みを掻き分けた。
    「────ッッ!!!」
     いつもは無様に慰めるしかなかった自身の性器に、父が触れている──。
    「あっ、やっ、ちちうえっ」
    ずく、と

    「これは……?」
    「常に挿れておきなさい。自分で抜くことは許さない。許可するのは排泄時のみだ。それ以外の刻、もしなにかの弾みで抜けたのならば、人目に付かぬよう再度自分で挿れなさい」
    「できるな?」
     マイクランはこくりと頷く。良い子だ。父の無骨な手に褒めて貰えるのは嬉しかった。
    「マイクラン」
     名を呼ばれてマイクランが顔を上げる。
    「誕生日、おめでとう」
     もう既に祝の言葉も品も貰ってはいるのに、再び

    「ありがとうございます」
     この行為が異質であることなど理解していた。それでも、それでもこの刻だけは、自分ひとりだけを 見てくれている父が、嬉しかった。


    「……ッ!」
     マイクランが息を呑んだ。自重で真下から一息に貫かれてはもがくことすらできない。背骨の浮いた背中が反り、幾度も口を開く。渇いた唇からは短い息遣いしか出てこない。
     そのまま緩く上下に揺さぶられて、マイクランは涙を溢れさせた。逞しい父の健康的な肌が汗に濡れてじっとりと火照っているのが滲む視界でもよく見て取れる。それほどまでに密着をしている事実はどこか嬉しくて、父の背に縋るように腕を回していた。半分無意識だった。
    「は、あっ……ち、ちう、えぇっ……!」

    「っできそこないっ、でぇっ! も、もうしわけっ、あっ、あぅうっ! あ、りっ……!」

    「こんなにもっ、注いで、もらっているのにィ、ッ! やど、宿らっ、なくってごめ、ごめんなさっ……!」

    「ちちうえっ、ちちうえぇっ……!」

    「あっ、いやだ、いやだ、ちちうえ、もう、あああっ」
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    gtcgms

    DONE名前のあるモブと結婚して幸せいっぱいな妻マイクラン(団地妻だけど♂)のはなし
    マイクランが女物のショーツを着用しています
    旦那は小児外科医です。シルヴァンとは仲は悪くないけど好きというわけでもない
    攻のフェラ描写があります
    突然シーンが変わります
    キャラ崩壊でもあるのでなんでも大丈夫な方向け
    続きはベッドで聞いてやる(3年目の同窓会展示作品(新作) 窓から差し込む朝の陽射しがやけに眩しく感じるのは、一睡もしていないせいだろう。慣れたのは[[rb:慢性 > まんせい]]的な睡眠不足だけで、緊急の要請に緊張が伴わない日はない。
    「よく、頑張ったな」
     小児用のベッドですやすやと眠る男児の頭を優しくひと撫でする。まだ二年しか世界を知らない彼は先日、腹痛により小児科を受診した子どもだ。担当をした医師はその痛がり方にどうにも違和感を覚え、即座に大学付属の小児外科へと転科の準備をした。検査の結果、彼は[[rb:先天性胆道拡張症 > せんてんせいたんどうかくちょうしょう]]先とそれに伴う[[rb:膵炎 > すいえん]]の診断で即時入院となったのだが、その日の夜病棟で[[rb:胆道穿孔 > たんどうせんこう]]によるプレショック状態を呈したため、緊急開腹ドレナージ手術を施行することとなった。一時は騒然となったが手術は無事成功。このまま合併症なく軽快退院し、後遺症の心配もないだろう。
    17790

    gtcgms

    DONEゴーティエ家。兄上が家を去る前日のシルヴァンと辺境伯のはなし。無双ネタバレあります
    もつもた展示作品
    決別 一節に数回。どうにも眠れぬ夜がある。毎節決まって訪れるその夜を、シルヴァンは寝台に巣食う芋虫となってやり過ごす。
     日中、さんざ打たれた腹は浅く息をするだけでもじくじくと痛む。やわな鍛え方はしていないが、それすら気に食わないことも知り得ている。だからこそ相手は何発も打ち込むのだ。手加減などなしに。何度も。何度も。
     守るためには服の下に鋼鉄板でも仕込むべきなのだろう。思うだけで実行には移せなかった。仕込んだところで再びの顔だ。そうして今度は腕を、足を。身体中を潰されるのかもしれない。
    『目障りなんだよ──』
     そんな風に、兄であるマイクランがシルヴァンを好き勝手殴るのはいまに始まったことではない。殴り付けるときは圧倒的に笑顔が多いが、今日は怒りで満ちていた。そんなにも気に食わないのならば、いい加減視界になど入れなければいいだろう。吐き捨てた小さな[[rb:反抗 > ぼやき]]はより兄の怒りを買った。なるべくならばと顔を合わせぬようにしても、体のいい[[rb:鬱憤 > うっぷん]]晴らしをマイクランが見逃すわけなどなかった。
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    gtcgms

    MOURNING幼シルくんが兄上に自分の血をこっそり与えるはなし。中盤〜はプロットのまま。展開に迷って放置してもう2年も経ってることにびっくり。これも特殊性癖なので当時はこれを本にするつもりでした。
    庭師の息子庭師の息子は物知りだった。植物の手入れや鋏の使い方はもちろん、説話やフォドラの外の世界までなんでも知っていた。仲良くなったきっかけがなんだったかは覚えていない。ただ俺と同い年だと知り、それが嬉しくて声を掛けたのが始まりだった。
    一節に一度だけだった秘密の談合は節を重ねる毎に増え、気付けば毎週話をするようになった。俺といるのが見つかると、庭師は決まって息子を叱りつけるので、まるで俺の父上みたいだと言ったら、「親父なんかと一緒にするな。辺境伯様に失礼だ」と初めて庭師の息子から怒られた。庭師の息子はいつも笑っていたから俺はびっくりしてしまった。だけど、それで仲が悪くなるような俺たちではなかった。
    庭師の息子はゴーティエの庭園に手をつけるわけにはいかないらしく、水やりや掃き掃除ばかりをしていた。如雨露に水を汲んだり、集めた落ち葉を布袋に入れるのを手伝おうとすれば、「坊ちゃんの仕事じゃあない」とこれまた怒られるので、俺はいつも少し離れたところで庭師の息子を眺めていた。庭師の目を掻い潜り、庭師の息子の仕事を奪うこともせずに、俺は俺の知らない話を庭師の息子からこっそりと聞くのが好きだった。
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