生死流転七哥、七哥……七哥、ごめんなさい。全て私のせいだ。
私があれの本性に気付いていれば。
私があれを弟子に取らなければ。
私があれに正しく接していれば。
私があれを早くに殺していれば。
俺が、貴方と出会わなければ。
眼前の惨めに落とされた剣を見つめる。近寄ろうと藻掻けども、手足のない私はその場でのたうち回ることしかできない。以前とは異なり、もはや私の顔すらも判明にうつすことの出来なくなったボロボロの剣。七哥の剣だ。誰よりも強いと思っていた剣が、目の前で踏みつけられる。舌をなくした私にはそれを制止する一言すらも、発することは出来なかった。畜生にも劣るそいつが、愚かに足掻く私を上機嫌に嘲笑っていた。
「……愉快ですね。貴方はこんなにも感情を出すことができるのか。これはいいことを知りました!」
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