「ごちそうさま」なんて言うつもりはないこんにちはこんばんはモブです。そこら辺を歩いて生きているモブです。因みに女です。なので、何処かで見たことがあると思っている方は残念ですが別人です。ええ、別人です。あっちは男、私は女なんで。おっと、これ以上話すと色々メタ発言ですね。はははは。
実は私ランジェリーセレクトショップの店員なのですが、本日のお客様が、モロに好みのカップルで大変萌えております。萌え萌えです。今時は珍しくもない女性の同性カップルさん。一見男性カップルかな?と思うくらいパンツ姿がお似合いのお二人ですが、この職業に就いて早数十年、いえ10年位です。そんな歳ではないのですよ?おほほほほほ。おっと話が逸れてしまいましたね。はい、私の長年培った観察眼の前では性別を見分けるなんて造作もないことですよ。というか、小柄な方は青の艶のある綺麗な髪に、睫がびっしりぱっちりとした大きな愛らしい眼、睫…マツパじゃないですね。羨ましい…。服を着ていても分かる華奢な身体と骨の具合、なんとも愛らしい可愛らしい女性…そして、お連れの背の高い方は少しガッチリとした体型ですが、男性のそれではなく女性の筋肉の付きかた。きっちりと纏めた髪は可愛い方同様艶が美しく、睫も…こっちも自分の睫だ、羨ましい…長い睫に肌もきめ細かい、スタイルも羨ましいほど抜群な美人さんですね。なんでしょう。なんでですか。本当にもう可愛らしい方ととても美人な方でお似合いのカップルで…私、妬ましい気持ちよりただただ見ていたいという感想のみです。
嘘です。本音は余すとこなく観察して今年の夏の新刊にさせていただきたいです。おねがしゃーすっ
あああ、可愛い~可愛いちゃんが美人さんが差し出す店でもセクシー且つ可愛さを強調させる薄紫のベビードールを見て顔を真っ赤にしてらっしゃる本当に大変っ可愛らしい美人さんも凄いお顔ですね。ビックリするくらいドSですね。もうこねくり回して楽しむ人の表情ですね。恋人が大好きなんですね。ぷめぇです。
それにしても、距離感を見る限り…Zまではいっていないようですね。え?なんで分かるかって?そりゃ我が観察眼のおかげ…はい、嘘です(2回目)流石の私もそこまでは分かりません。正直お二人がこそこそと、といっても美人さんは結構堂々としていた会話が聞こえてしまいまして、要約すると今夜がお初の夜でその為の準備をしに、此処に来ていただいたそうです。
お初の夜の為の準備を我が店を選んでいただき心より感謝申し上げます。おかげで良いもん見せてもらっております。本が分厚くなります。拝んじゃいます、ありがとうございます。まじでっありがとうございますっ
途中試着もされていらっしゃいましたが、お二人で入っていったと記にしておきます。
中で何があったのか詳しくお伺いしたいものですね出来ませんがね
お買い計は美人さんの財布から取り出されたブラックなカードが輝いていました。眼が痛いです。我が人生この眼でブラックなカードを眼にすると思ってもいませんでした。本当に黒いんですね…わぁお。しかも、恋人の下着を購入するの御使用されるとなると…スパダリ過ぎませんかいえ、女性の方なのでスパハニですかね可愛いちゃんは最後まで自分で払うと言っていたのですが、美人さんが耳元でなにかを囁いたかと思えば真っ赤になって黙ってしまいました。
なんて言われたのですかーーーーー
本がどんどん分厚くなってしまいますーーーーー
ありがとうございますーーーー
店のロゴが入った紙袋を右手に、未だに顔を赤く染めた可愛いちゃんの腰を左手で抱いた美人さん。意気揚々と退店されていかれました。
今夜は、薔薇…いえ百合が咲き乱れるですね。御武運を祈ります。恐らくですが、朝になるまで、いえ朝になっても放してもらえないと思います。
なんせ
(我慢に我慢を重ねた犬のような眼だったな~ありゃ、我慢しまくったんだろうな〜)
とりあえず、またのご来店をお待ちしております。
次回は是非お手伝いさせていただきたいものです
おしまい
******
スキ魔
鍋島さんにデートに誘われ喜んで行ってみれば、まさかの下着屋さんで目が飛び出るかと本当に思った。下着なんて量産店でしか購入してこなかった僕には専門店で購入するなんて夢にも思っていなかった。僕は凄く居心地が悪かったけど鍋島さんは凄いノリノリで楽しそうで、自分の分の下着を買うのかと思ってみれば、まさかの僕の分だし…。
もう、これはどうだ?あれはどうだ?と質問されても恥ずかしくて真っ正面から見ることも出来なくて、殆んど鍋島さん頼みになってしまっていた。
しかも、しかも試着室に入ってみれば、一緒に入ってくるし…そこで、あんな、あんな鍋島さんの細い長い指で…ああああああ、む、無理こ、これ以上は無理恥ずかしい
だけど、今から、ううん。今夜、僕は鍋島さんと、その、はじめてを……あわわわわ、アタマガ フットウ シソウデス…。
もう、本当にどうしよう。鍋島さんに身を委ねるのは全然でもないけど凄く不安がないわけでもないけど、いや大丈夫、え?大丈夫だよね僕初めてだし胸ぺっちゃんこだし、ボンキュボンでもないから、僕の裸を見て鍋島さん幻滅しないかな…幻滅されたら、どうしよう…。
いや、ダイジョブダイジョブ鍋島さんなら、僕の全部を好きだって言ってくれた鍋島さんなら…。大丈夫。恥ずかしいけど、怖くは、ない。
なにより、僕の下着の購入だから僕自身がキチンと支払いたいと言っている時、耳元で
「俺が美味しくいただくんだ。俺が着飾りたいと思ってなにか問題か?入間は俺に喰われるのをただ待っていろ」
なんて言われてしまえば、もう何も言えないし、不安なんて吹っ飛んだし、顔の熱が集まるのも止めることは出来なかった。
本当に、おしまい