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    Shsyamo🐟

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    肉まんをはんぶんこする話

    はんぶんこは、と息を吐くと白く目に見える。
    シュウは冷えて赤くなった指先を擦り合わせた。

    「ん」
    前を歩くミスタが手を差し出す。
    「・・・んへへ」

    横に並んでその手を握ると、羽織っていたジャケットのポケットにつっこまれた。
    あいにく周りには誰もいないのでそのまま反対の手も彼の腕に絡ませた。

    「ちょっとコンビニ寄ってもいいか?」
    「うん。」

    コンビニの近くまで着くと、ふたりの暗黙の了解で、そっと手と体を離す。

    「なんか居るもんあるか?」
    「ううん、大丈夫」
    ミスタがコンビニへ進むがシュウはついていくことはせず、入口で彼が出てくるまで静かに待つ。

    「ありがとうございましたー」
    店員の声とチャイムが響き、振り返るとミスタが買い物を終えたようだった。

    「ん。」
    手に握られていた袋を渡される。
    自分は何も要らないと言ったのだが。

    「ん?」
    手渡されたそれを確認すると、肉まんが一つ。

    「食べていいの?ミスタのぶんは?」
    彼の手元を見るが、食べ物と思われるのは自分が持っているもの一つで。
    「俺はいい。シュウが寒いと思って」

    そうやって興味ないフリした彼の優しさに、シュウは胸が温かくなる。

    「じゃーはんぶんこ、ね」
    あちち、とホカホカの肉まんを掴んで半分に割る。
    綺麗に2つに分かれたそれをはい、と渡した。
    「・・・さんきゅ。」
    受け取るミスタの顔が少し赤いのは寒さのせいか、何なのか。

    肉まんを持っていない手をもう一度繋ぎ直して歩き出す。

    手を繋いで、反対の手には同じものを持って、なんだか鏡合わせみたいだな、とシュウはふふ、と笑みを溢す。

    「どうした?」
    ミスタが急に笑い出した自分を覗き込む。

    「僕たち、はんぶんこだね」
    「・・・??」
    キョトンとするミスタの顔を見て、またシュウは笑った。


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