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    haruomi_genki

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    #鍾タル #ZhongChi

    #鍾タル
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    のくたの諸々倉庫

    TRAININGワードパレットとかその他諸々。散る紅葉の中を、ただどこまでも歩く。けれど季節は巡らず、白の大地にたどり着くこともない。
    「戻る道などないぞ」
    「やだなあ、分かってるよ」
     文字通り雲の上のひとだと思ってたのに、神隠しなんて安いことするなあ。



     触れた頬が既に冷たいことも、流れ落ちることなく凍ったのであろう命の色も……ああ、これが末路かと息をついた。
    「せんせ、大丈夫?」
     大丈夫ではない。なにせお前の死を悲しんで……ん?
    「その人は俺の影武者。あーあー無残にやられちゃって、これは仕返しが必要だなあ」
    「……なぜそんなものを準備した?」
    「いや? 先生が悲しんでる隙に襲ったらどうなるかなあと。まあやめたんだけどさ」
     言って、指の隙間から武器を霧散させて──公子殿はにやりと笑う。
    「先生、そんな顔もできたんだね」


     人は地に足をつけて歩く生き物だ。道具や特殊な方法で飛ぶことこそできるが、基本的には重力に抗うことはできない。
     ならば、と空を見上げる。流れるひとすじの光は、いつかどこかで聞いた話によれば──地に着くことはあまりなく、空中で燃え尽きるものばかりだ、と。
     だからこそ、惹かれたのだろうか。そうかも 649

    のくたの諸々倉庫

    DONEそのまぼろしは既に遠く/鍾タル

    転生したけど先生だけ記憶ないよ! っての大好きなんですよね……Twitterのヘッダーにもしてます。
    一度閉じたはずの目をもう一度開いたとき、俺がいたのは神のいない世界だった。

    「はじめまして、だな」
     それでもきっと、俺はどこかで期待していたのだろう。あのひとはきっと生きていて、俺のことを憶えているものだと。
    「俺は鍾離という。名前を教えてくれないか」
    「……アヤックス、です」
     前世培ったものがなければきっと、声が震えていただろう。忘れもしない彼の姿を目にして、素直に喜ぶことができない理由は──既に分かりきっている。
     憶えていないのだ、彼は。
    「……すみません、ちょっと忘れ物したみたいで。取りに行ってきますね」
     これから通うことになる大学と、若くしてその教授であるという彼。たったそれだけのことのはずだった。けれど俺にとっては、ああ、ああ。
    「……なんにも憶えてない、かあ……」
     息が切れるまで走って、人気のない場所でしゃがみ込んだ。そうしてこぼれたのは決して涙ではないけれど、いっそ泣くことができたらもっとましだっただろうか。
    「……はは、なんだろなあ」
     どうしようもない。あの場所にいたのはただの鍾離先生であって、俺の知る元岩王帝君ではないのだ。
    「案外ショック、だな……」
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